住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

天空散歩

2010-01-21 09:18:06 | 八王子


http://www.tv-tokyo.co.jp/tenku/

八王子を空から紹介。カカオのいる”磯沼ファーム”も写真撮りがあった様子。
楽しみでならない。

そのカカオのチェックに昨日も借り出される。娘に「宿題など、やる事やったらね!」という条件を出したのであるが、そういう時は早い早い。。

私も仕事に煮詰まっていたので、その散歩は、気分転換に ちょうど良かったのではあるが・・・

=戸田晃建築設計事務所=

おまいり

2010-01-04 13:54:38 | 八王子


遅ればせながら、昨日の夕方、家の近所の神社にお参りに行きました。

いつもは町内会の行事で使わせてもらっているやしろに向かってお賽銭を投げる。そしてもうひとつの神社へはしご。

このあたり、「八王子八福神」の金剛院や、市指定有形文化財の「時の鐘」有する念仏院があったり、お寺の多い界隈でもある。この神社も、お寺を開いた人が建立したと言うから何とも不思議だ。。

そして、ファンキーモンキーベイビーズの一人は、八王子のお寺の出身らしい。関係ないか・・・

=戸田晃建築設計事務所=


望月

2009-11-04 01:29:33 | 八王子
(タマビの芸祭)

11月3日火曜日 文化の日 大潮 望月

「望月」とは月を眺めて楽しむ中国の風習らしく、日本ではススキとともに、月見団子とその年に収穫した芋や栗や枝豆などを供えますが、中国ではこの頃月餅を供え、月を愛でるようです。日本の兎の餅つきの伝説は、この望月(もちづき)が転訛(てんか)したともいわれているらしい。平安時代(の貴族)は十五夜(中秋の名月・芋名月)と一月遅い、10月30日の十三夜(栗名月)の2回、観月していたらしい。。

どれだけ月を観ているのですか?風流ですな~

今日の八王子の鑓水(ヤリミズ)地方?の月は強い北風のせいか、空気もきりりと澄んでいて綺麗な月でした。

鑓水とは八王子と横浜を結ぶ「浜街道」通称「絹の道」の要所のひとつ。かつては横浜港に向けて、絹の材料である生糸を運ぶ一躍を担ったのが八王子・鑓水地方の商人たちだった。その日本版”シルクロード”の面影を残すこの場所に立つのが、今日家族と行った多摩美術大学八王子キャンパスです。

ハァ~長い前置き。。。

そして、多摩美術大学八王子キャンパス芸術祭のテーマは「たまびZOO」  だったらしい・・

という事で久しぶりの美大の学園祭に行ってきました。門をくぐると奇抜な衣装と、不思議な動き(と娘の目には写ったらしい)の学生たち、そしてその中で平然とした振る舞いの両親に、娘は少々引き気味。。。




今回の(私の)目的のひとつが、伊藤豊雄氏設計のこの図書館。同じ八王子にいながら、やっと来る事が出来ました。建物内部は、その立地条件である岡のような、なだらかな斜面がそのまま建物内部に入り込んだように傾斜していて、そのコンクリートでありながら軽快感がある構造体と相まって、コンクリートの雑木林を歩いているような、ちょっと不思議な感覚であった。 



最初は引き気味だった娘も、大変気に入ったらしく、目を輝かせ、食い入るように作品を見ていた。そして入試に算数(数学)がないと聞いて、さらに目を輝かせたのを父は見逃さなかった。。。娘よ!今、算数しなくていいって事じゃあないよ!



大学は違うが美大出身の妻と、多摩美OBで途中合流した我々の友人エミ嬢は、その熱気と人ごみの中に30年前の自分達の姿を探しているようだった。そして、いまや母親の年代になって、改めて学生時代を振り返ってみると、反省する事しきり・・・の話に移っていたようだった。

そして3日間の最後を締めくくる長月の花火。時間は15分と決して長いとはいえないが、それらが全て寄付金っでまかなっている事と、何度か訪れた存続の危機を乗り換えての開催 と、エミ嬢に聞いたとき、ちょっと感慨深いものを感じ、充実した濃い15分だった。

「望月」に花火を愛でる。。。

=戸田晃建築設計事務所=

太陽おどり

2009-08-02 00:08:05 | 八王子
(結構楽しいまつりです)

boo-hoo-woo.comのメールマガジンからお越しの方、こんにちは。これから週に1回、とっておき?の八王子をご案内します。多少偏ったものになるかもしれませんが、よろしくお願いします。

という事でコラムが始まりました。下記のHPを運営している会社です。題名は’みどりとともに’コラム”八王子で住みこみ”です。

https://www.boo-hoo-woo.com/estate/sale/s0005/index.html

相変わらず、こんな感じです。

始めまして、戸田晃です。八王子に生まれ、アトリエとして立川の米軍ハウスを借りた2年間を除き、人生のほとんどを八王子で暮らしています。そんな私が日々八王子で暮らして気がついた事や感じた事を、ご紹介したいと思います。

夏真っ盛りのこの時期、八王子ではどこからともなく「♪東西南北~月から星からやって来る~」という歌が聞こえてきます。歌うは相良直美さん、バックではバリトンサックスの低音がリズムを刻んでいる八王子の民謡で「太陽おどり」です。多分八王子に住んでる人は一度は聞いた事があるとは思います。それ歌えちゃう~それ踊れちゃう~という人も多いと思います。

最近では、八王子出身のミュージシャンの「ファンキーモンキーベイビーズ」が武道館でこの歌をアレンジして披露したそうです。聞いてみたかった…
そして曲の最後には「♪ハァ 太陽の街~八王子~ハッパキラキラキ~ラキラ」と繰り返されるんです。なんとも民謡らしからぬインパクトのある曲と歌詞であるせいか、知らぬ間に口ずさんでいたりします。体が動いちゃったりもします。案外クセになるんです。

8月7日(金)~9日(日)まで「八王子まつり」開催されますので、是非とも、生「太陽おどり」を体験してください。民謡流しや、関東太鼓大合戦、19台ある山車の競演も見ものです。かなりファンキーな祭りなんです!ベイビー~

そして先週の7/24・25は上野町の天満神社のお祭りでした。こちらは「八王子まつり」に比べ派手さは無いものの、広いとはいえない境内の片隅で、お囃子や獅子舞などが昼夜を通し奉納されます。ひっそりした中に厳かな雰囲気を感じるお祭りでした。そのたたずまいはこの町を守ってくれる“村の鎮守のお祭り”のようでした。

天満神社へは“みどりとともに”プロジェクトの土地より歩いて5分位の場所にあります。町内会の主な行事や会合もここを使わせてもらっています。お祭りの頃、町内会の希望者には“御札”をいただけます。
 天神さま、今年もお守りくださいね。

=戸田晃建築設計事務所=

溽暑

2009-07-28 22:31:13 | 八王子
(7/25.26 天神さまのお祭り)
7月23日から8月7日の立秋(りっしゅう)までが24節気 大暑(たいしょ)

日本の上空は太平洋高気圧には覆われてはいないものの、激しい蒸し暑さですね。
セミの泣き声があまり聞かないのが気になります。

そして7月28日は第35候 土潤溽暑(つちうるおってじょくしょなり)のはじまり

溽暑(じょくしょ)は、炎暑とは違います。ぎらぎら炎えるような太陽の光というより、土中の水分を蒸発させて、曇り日の空気をいっぱい含んだ、じっとりとした、身に纏わりつく蒸し暑さのこと。

まさに「溽暑」のような蒸し暑い日々。さらに輪をかけ暑い話をひとつ。

与謝蕪村の句に 「草いきれ人死をると札の立」というのがあります。「草いきれ」とは蒸せるような匂いと湿気を発する”夏の草むら”を言うそうですが、蒸せるようなむんむんとした野道を歩いていると、先に人が死んで屍があるという立て札が立っていたというのですが、最も出遭いたくないことを表している句。 (住まいネット新聞「びお」引用)

ネットでそんな一文を読んでいたら、遠い昔(といっても今から17年前ですが)、4ヶ月ほどあても無く旅行した場所のひとつ-インドでの一瞬の光景がフラッシュバックした。
 朝も夜もそれこそ石ころを持ち上げても、もうどこに行っても暑いインドでの、クーラーの全くない夜行列車での移動はとてもしんどく、汗をかく暇もない!!というと汗をかかないのかと言うとそうではなく、汗をかいてるそばから蒸発するのだ。衣服につく多量の塩だけが、汗をかいた証だった・・・

旅行も2ヶ月を過ぎ、多少暑さにも慣れ、というか半ばどうにでもなれ!と開き直ってきた頃、それでもさすがに移動時間20時間はしんどく、その駅(どの駅か忘れた・・)に着いた時は、目的地に着いた喜びより、この列車から開放される喜びの方がはるかに上回っていた。(だから駅名が吹っ飛んだ・・という訳)

そして、その駅の構内に”その物体”はあった。人ごみが、明らかに”その物体”を避けて歩いていた。生活道具一式が入った重いザックを背負いながら、足元だけに目をやり、歩いているというより、さまよっているといった感じでボーっと歩いていた私は、”それ”に気が付かず、危うくぶつかりそうーというか踏みそうになった。「何だろうな~」と目線をちょっと上げてみると、おじいさんが横たわっていた。「こんなところに何で寝てるんだ~??」と思い、声を掛ける勢いでさらに一歩近寄ってみると、寝ているのではなく、状態で話せば汚い話、穴という穴に蝿がたかっていたのだ。

「あっ!あぁぁ~~」 そう、道端に屍だった。前述の与謝蕪村の句はまだいい。”立て札”があればこころの準備ができるから。。。その時の私の場合、いきなりしかばねだ!う~こころが蒸れる!でも何よりショックだったのは、インドの人達が、その屍を何事もなかったように平気に避けて歩いていた事だった。でもね、その日、ガンジス川でわしも考えた(あれ?)のであるが、これも広い意味での「食物連鎖」なのかも知れないと思ったら、なんだか自然の摂理の中に包まれているような感覚になり、しばしの間、暑さが和らいだ気がしたのを覚えている・・・

写真上は、わが町の天満神社のお祭り風景です。小さいながら、お囃子や獅子舞などが昼夜を通し奉納されるんです。

天満神社(八王子市上野町):寛永8年(1631年)に、お向かいの金剛院の開山したといわれる真清師による建立という。社殿は戦災で焼け、現在のものは1956年(昭和31年)の再建という。

上野町近辺の紹介が「南大通りから富士森の丘」というHPにありました。いい町ですよ~
http://www.natsuzora.com/may/town/uenomachi.html



天神さま、今年もお札、ありがとうございました。

=戸田晃建築設計事務所=