住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

たまら・び八王子号

2016-06-28 22:12:23 | 建築設計

先日、鶴瓶の「家族に乾杯」で踊りを初披露した芸子の”くるみさん”が表紙で、今度の日曜日、地域の子供会の酪農体験でお世話になる「磯沼ファーム」が載っていて、この夏、CDNデザインキャンプで講演していただく「FIO」、近所の銭湯「松の湯」、TRICKYに裏高尾…身近な所ばかり紹介されている~
それもそのはず八王子の特集でした(笑)

今回は編集者みたいに記事を書かせてもらった。以前、拙著「住みこみ」をはじめ、自分の事ではいろいろありましたが、自分以外について、取材して記事を書かせてもらったのは初めてです。
そのお初の記事がわが街、八王子についてであるのは光栄です!

たまら・び八王子号 7月1日、全国の書店にて発売

その取材がご縁で、河内屋さん主催の酒造米の田植えに行ってきました。と言っても本日のこの雨と風で残念ながら田植えは中止!急遽、田圃ツアーと交流会を企画していただきました。
雨の中、酒蔵の蔵主でもある河内屋の西仲さんと農家の石川さんの案内の元、今回の田植え予定地や、先週の土曜日に行われた第一回目に植えられた苗を見ました。ちなみにその時は晴天だったそうです。
今回のイベントは、その記事にも書かせてもらった、八王子の地酒「高尾の天狗」を自分たちの手でつくる「Hachi project」の一環でしたので、思いもひとしおでした。
それだけに、雨に打たれながら、田植え予定地をただただジーと、見詰めてしまいました。(笑)
一通り見学した後、築380年といわれる集会場に戻っての交流会では、「高尾の天狗」をはじめとする日本酒の試飲会や、八王子産の米や野菜のお弁当・わさび漬と、八王子づくしの一日でした。...
今回のイベントや取材を通して感じる事、やっぱり八王子の人は熱かった~


階段(その1)

2016-06-22 22:35:02 | 建築設計

都市圏の住宅事情を考えると、2・3階建てはもはや当たり前になっている。平屋建ての住宅はこの時代ではむしろ贅沢なものとなった。

2・3階建て。そこで階と階をつなぐものとして階段がある。

今回はその階段のお話。個人の住宅と言えど、その段の高さ(けあげ)や踏むための幅(踏面)そして踊り場の設置や階段の有効幅などは、法律(建築基準法)によって細かく設定されている。(守らなければ法律違反で処罰の対象となる)上下階の往来において、その数値はしっかりまもった上で、その計画や、立地条件に沿った考え方や使い方を加味することによって、ダイナミックで使いやすい空間になる。

そんな例を、当事務所の作品例を基にお話しします

小屋裏収納への階段。収納上部を階段状にして、家具の延長線上の階段。建設地が京都という訳ではないが、ちょうど古くからある階段箪笥的なもの  (仮称/京都の家)

湾曲した漆喰壁に沿って、両サイドより踊り場まで伸びる階段。1階のパブリックに対し、2階のプライベートスペースを切り替える為のスイッチ的な役割がある。

友人知人を招きホームコンサート開催時などは、この階段が一つの舞台として、非日常の空間を演出する装置としての役割もある。 

また、上部と側面に窓を設けることで、自然な光を間接的に取り入れ、湾曲した漆喰壁がその光を柔らかく反射させ、空間全体を優しく包み込む

(k-white邸)

漆喰と木のみで構成されたミニマムな階段。(jyousui-berino-house邸)

その上部、玉川上水に面した壁一面をガラスにすることで、柔らかな光が、階段全体を包み込む(jyousui-berino-house邸)

間口5.5m奥行約20mの梅原横丁の家は、どうしても中間位置で光を取り入れたかった。でないと、家の真ん中あたりが暗くなってしまうのです。

建築自体、間口に制限があるため、また隣地が迫っているので、窓というよりは、光を上部より取り入れたかった。そこで、床を極力スケルトンとした。

光を取り入れる装置としての階段と廊下。

(梅原横丁の家)

トップライトからの光は、エクスパントメタルの床を通し、1階を含む通り庭全体を明るくする。

階段はキャンティレバー(片持ちだし)とし、一段一段独立した構造になっているので、その間からも光が通る。

また余談であるが、天井より下げた竹の棒が、悪天時の物干しスペースにもなる

(梅原横丁の家)

 

手摺をただ支えるものだけでなく、鉄棒のようにぶら下がったり、雲梯のように登ったり、洋服をかけたりと(笑)多用途に使えるものとした。遊びとしての空間。

(k-white邸 ファミリ-階段)

白いドアの向こうにある裏庭まで続く土間がある住宅。この白い漆喰壁にあいた黒い穴に吸い込まれるように上がる階段。色と明るさを変えることで、1階のパブリックに対し、ここから先はプライベートになるので、家主がこれ以上進むことを拒んでいるという意思表示でもある。

(千人町の家)


梅雨の朝

2016-06-08 14:18:59 | 建築設計

今朝の寝室。
関東も梅雨入り。
季節の移ろいが楽しみな季節になりました。

雨の日は、庭をウロウロ。
うちの池で今年生まれたばかりの子たちが、嬉々として(きっと…)庭や通路を歩き回っています。おかげで庭仕事も、離れの寝室に行くにも足元を気にしながら…
も~、落ち着いて暮らせないじゃあないか~(笑)

この子たちの目線で見ると小さな庭も大自然に見えます。きっと大冒険しているんでしょう~がんばれ!

小さくても手足がしっかりカエルです!
しかしながら、アップすればするほど指紋丸見えで、妙に恥ずかしい…