住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

森林浴

2013-01-30 12:35:28 | 建築


浴室に富士山をえがきました。
形・色・質感もばらばらなタイルのパッチワーク。



時に湯風呂から、時に水風呂からその富士を眺める事が出来ます。庭に突出た壁・天井ガラス貼りの大きな窓から、庭の木々の様子を感じ取ることが出来ます。

それはまるで森林の中で入浴しているような・・・そして湯気の向こうには富士山。

設計したお風呂に入浴できるのは設計士冥利に尽きるというものです。感謝!

そして製作裏話。まず富士山のスケッチ、それを型紙を興し、その上にタイルをレイアウトして、それをタイル屋さんが1枚1枚張ってゆく。
壁は朱色より藍色までのグラデーションになっているのですが、その先行して製作したグラデーション壁の間に、目地の巾も頭に入れてミリ単位でレイアウトしはめ込まなくてはいけない。思った以上に手間と根気のいる作業でした。

現場の監督をはじめ職人の皆様の協力なくしては出来ませんでした。感謝!

=戸田晃建築設計事務所=


コンテナ

2013-01-29 02:42:49 | 建築
土留めや緑化、水周りや溜まり場 斜面を利用したいろいろなコンテナたち
土に埋めるから、土砂崩れ防止になるし、断熱効果もある。防水が問題ではあるが・・・

斜面を上がるは地域共同簡易ケーブルカ-。麓の駅に車を置いて各フロアーに上がる。
高いところに行こうと言われたって、歩いてゆくのは大変だ。特にお年寄りは・・・





重ねられたり、配置が比較的簡単に変えられるのがコンテナの良いところ・・・





自分なりにカスタマイズしたその家は、家ごと引っ越しが出来るのが良いところ・・・
”仮”ではない自分の家。





いろいろな考えが頭の中をぐるぐる廻る・・・





結局、行動に移していないから考えてないのと同じ事。なんていう思いもぐるぐる廻る・・・

2011年6月のスケッチより

=戸田晃建築設計事務所=

アイゼン?

2013-01-15 18:19:27 | 建築


昨日降った雪で、廻りの建物も全て白で覆われて、屋上にあるこのペントハウスも、あたかも大草原にぽつんと立つ小さな小屋の様に思える。
麓よりその小屋にたどり着くまで斜面をの登らなければいけない。この雪だと足をとられるかも知れない。
小屋付近よりいずる沢の水も凍ってしまった・・・寒くなるとこの道もアイスバーンになる。

「こりゃーアイゼンが必要だな~」

この屋上庭園も高いところでは7.5mぐらいになるので、小屋にたどり着くまでコースを誤って雪庇なんて踏み抜いたものなら、下に落ちて怪我どころではすまない・・・
庭園の端、建物上部より鉄骨で支柱を取付けて目印にしよう~

「ついでに、ザイルでも張っとくか~」

こんな過酷な条件下では小屋にたどり着けない~

でも心配ご無用。

この山道を通らなくても、建物内部より小屋まではエレベータで登れる仕組みである。この小屋からの富士山の眺めは絶品である。歩いて登った方がありがたみも増すというものだ。



さっ、お茶でも飲むか~

空想のお話し・たわごとの様に聞こえるでしょう~本当の事を言うと大真面目なんです(笑)

最終案とは全然違いますが・・K-ホワイト邸の初期プランのひとつでした。懐かしい~
「緑と共に暮らす家4」と言うならば1~3があるか?

あります。

(仮称)「K-ホワイト」邸 近日中に事務所HPにUPします。

=戸田晃建築設計事務所=





初富士

2013-01-09 04:35:02 | 建築
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。



ところで、突然ですが、お風呂と言ったらやっぱり富士山ですよね~

街にまだ銭湯が普通にあった頃、大きな浴槽の背景には必ずといって良いほど富士山が描かれていました。それもブリキやトタン板の上にペンキで描かれていたものがほとんどだった様に思います。

湯気の向こうにあるその富士山はとても雄大なものに感じました。
ペンキで書かれたものだと解かっていても・・・である。

その富士山を自邸の浴室に実現した人がいます。しかも施主が自らそれを描いちゃいました。(上部写真)



しかも庭までも施主自ら造っちゃったからもう脱帽です。

この住宅はこれからどのようにいじり倒され進化するのでしょうか?目が離せません。

=階段箪笥の家=