住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

散歩

2010-11-14 13:39:16 | よその庭
娘とバードウォッチングしてきました。
ここは深い森の中の様ではありますが、実は、八王子駅に程近い、住宅街の一角にある都立公園の中にあります。



カワラヒナ・シメ・アオジから、我が家でもおなじみのシジュウカラやコゲラまで、いろいろ見れるはずですが、鳥の姿をあまり見かけずじまいでした。



そうそう、カラスはいました。たくさんの啼き声がしていました。
遊歩道の前を歩く娘のすぐ近くにカラスの声はすれど姿が見えず、おかしいなと思っていると、その声の主は娘だった。どうやら娘は一方的にカラスに話しかけているらしい。中には答えている(らしい)ものもいるので、何かが伝わっているのか??



湧水はせせらぎになり、下流の弁天池に流れこんでいる。この湧水は「東京の名湧水57選」にもなっているらしい。
近場での休日、ちょっとした旅のようでした。

=戸田晃建築設計事務所=

立葵

2009-06-23 23:06:09 | よその庭
 (サザンビーチにて)
生まれも育ちも八王子の私にとって、「海」は好きというより、憧れに近い感情がある。

先週の日曜日(6/13)、家族で誰からともなく「暇だね~。どっかいこうかあ?」と、しばらくたって「どこいく~」との応答。そんなやり取りが何回か続くき、結局は近所の散歩だったりする事がしばし。
さすがに行きたい気持ちが強くなってくると、ちょっと具体的な場所を口にして臨場感?を出す。具体的といっても、大体出てくる言葉が、「海」か「山」か「動物園」か「公園」という言葉だけで、具体的な場所はいっこうに出てこない。前もって調べ上げて・計画して・予約して・・・が出来ない家族はこんなもんである。

この日は思い切って梅雨のじめじめを吹き飛ばすべく、ちょっと強い意志で私が「海に行こう!」といってひとりそそくさと車に乗り込み、残り2人もそんなに言うのなら・・といった感じで車に乗り込んだ。走り初めてしばらくして妻が「で、どこいくの~」と。。。「さあ、どこの海に行こう・・・」と私。相変わらずなのである。

そんな我家のダラダラな休日の事はよいとして、八王子から国道16号で橋本まで行き、そこから国道129号線片側2車線の広々とした開放感のある道路をまっすぐ南下すると平塚の海に突き当たるんです。時間でいうと1時間強。私の中では若い頃から海と言ったら平塚でした。といっても海釣りもサーフィンもしない我家では、特に何ができるという場所ではない。何も出来ないから単純にボーとできるというわけ。

写真はちょっと足を伸ばして行った茅ヶ崎のサザンビーチで撮った立葵(たちあおい)。実は私はこの花はあまり好きではありませんでした。大きいものになると3mくらいになるその姿と形が、私には大味に思えて、色も綺麗というよりもハデ過ぎるという感覚だ。しかし、浜辺でその花を見ると、景色と相まってか悪くない。いやむしろしっくりくる。それもそのはず、立葵はハイビスカスの仲間である。そして空に向かって真直ぐに立つ大きなこの花は、梅雨との関わりのある花でもあった。立葵が咲き出すと梅雨入り、一番上の花が咲けば梅雨明けと言わている。

そんな事聞くと、どんどん伸びろ!と応援したくなったりするから、人間なんて都合の良いモノである。

あっ、それから浜辺で白と赤のツートンにペイントされた流木を拾った。「これはラッキー!!」と家に持ち帰り次の日見てみると、なんだか工事現場で拾ったただの端材にしか見えない・・・

そう、立葵と同じ、見る場所・見る気分によって違って見えるのである・・そして近所の空き地であらためて見た立葵は、「う~~ん、やっぱり・・・」であった。

立葵(たちあおい):。葵(あおい)科。多年草(2年草)。初夏の花ですこぼれた種子も芽を出すので,庭先などに群生して咲いている様子はみごとです。学名 のひとつにrosea:バラのような がある。
日本には、古くから薬用として渡来したといわれている。

=戸田晃建築設計事務所=

ターシャさん

2009-05-16 22:17:47 | よその庭
(ターシャ展)
1週間に一度、講師として行っている町田デザイン専門学校から、ターシャ・テューダーさんのチケットをいただいたので、先日見に行った。

ターシャさん(故)は私が説明するまでもなく、アメリカで愛されていた絵本画家であり、挿絵画家・園芸家(ガーデナー)・人形作家でもある人ある。数年前、NHKで放映された「ターシャ チューダー四季の庭」は記憶に残っている人は多いんじゃないかと思う。

その展覧会は絵本の原画をはじめ、日常で愛用した衣類や食器、庭の道具類などを中心とした展示で、全体にこじんまりとした展示ではあったが、見ごたえがあるものだった。
展示の中で日常生活で愛用しているお皿があり、よくみるとひびだらけだった。何でも、お気に入りだったその皿は何度も割れてしまい、そのたびに接いでまた使用するというものだった。普通であれば割れたものをわざわざ接いでまで使用しないと思うし、そもそもお気に入りならあまり使用せずに、どこかに飾っておくか、使用を控えるかすると思うがそれをしない。お気に入りのものはそれを使う事がによってその真価を発揮するというのだ。ターシャさん華やかな面が取り上げられがちだと(私は)思うが、モノに対して厳しくもやさしいまなざしを感じるエピソードであった。

ターシャ・テューダーさんが見る者を魅了するのは、花を通して感じる一種の華やかさだけではなく、決して平坦とはいえない年月の中で、それでも絶えず手と体を動かし、生活と共に庭やその他があり、それは努力云々というより、生活そのものであり、それらが空気感として伝わってくるからだと思う。だからこそ、発する言葉には力があり、説得力があるのだと思う。

(キンタの庭)
ホームページを見ていただいている人は何の画像か解ると思うが、庭に向かって腰掛けている後ろ姿は、パン屋のコック、キンタさん。新作のパンの構想を練っているらしいが、椅子の傾き具合がその出来なさ具合を表している。グリコのおまけの電子レンジやレジが見える。ターシャ・テューダーさんの庭とは全く無関係なのである。

追伸、「住人十色」(じゅうにんといろ)という番組 http://www.mbs.jp/toiro/ で我家が紹介される次回予告(動画)が見れます。本番組は5月 23日 (土曜日)17:00~17:30毎日放送放映です。関西地方のみ放映で、住人本人(じゅうにんほんにん)も見れません。ってどうゆう事(笑)


飛び出しちゃったのね~

2009-05-05 23:45:46 | よその庭
(よその庭/飛騨高山にて)

ある庭の片隅にそれはあった。自分はセーフと思っているようであるが、ハタから見れば完全にアウトですから・・・
人には注意してと言っておきながら、飛び出したでしょう?それとも飛び出すとこんなになっちゃうからと、自ら身を呈して注意を喚起している?なにはともあれこの子の明るい表情がちとエグイ・・・

時に庭はモノの置き場と化す。置いている本人は、あたりまえになりすぎて気にも止めないモノが、違う人が見れば新鮮な風景や、不思議な組み合わせに見えたりする事がある。

(飛騨高山にて2)

漆喰(しっくい)の壁・錆びた鉄板・銅の樋・朽ちかけた木の下見板・竹の格子・柄のついたガラス板・・・そして緑。これは私には違和感を感じない。と言うか「好きだ~」

5月5日子供の日、立夏。初候・第19候(蛙始めて鳴く) この日からが夏だと言うのに、ちょっと肌寒い雨の一日であった。