住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

楽しみ

2010-11-10 23:36:35 | 建築
下馬の家が完成しました。
1階にスタジオを併せもつ住宅です。




今までのプランを見直してみて感じたことなんですが、当初のプランは、まだ部屋や壁で細かく仕切っていたものが、プランが進むにつれて、密度は濃くなってゆくのに、空間はどんどんシンプルになってゆく。。

盛り込み
織り込み
そぎ落とす

そして住み込んでいく



この家は、これから施主によって、どのように育ってゆくのでしょうか?

3年後5年後と、年を追うごとに楽しみなお宅です。

=戸田晃建築設計事務所=

朝食

2010-11-09 14:34:02 | 我家の歳時記
時間のあいた10月のある日曜日。

「明日は、景色のよいところで、おいしい朝食をとろう」ということになり、土曜日の夜中(日曜日の早朝)の3時に家を出て、八ヶ岳に向かう。

最近の土日の中央道は異常に混む。休みに行くのに渋滞でフラストレーションがたまっては、それこそたまったものではない。

その点、夜中は渋滞もなく、運転もスムーズに出来る。そして何より、車の流れにリズム感がある。

娘もなぜだか夜中に家を出る、この気まぐれ無計画レジャ-を気に入っている様子。

途中時間調整をしながら、朝7時に八ヶ岳高原ロッジに到着し、朝食バイキングをとる。



八ヶ岳音楽堂



の模型。



八ヶ岳高原ロッジに来たもうひとつの理由。建築家吉村順三さんがピアニストのリヒテル氏と作曲家の武満徹氏のアドバイスにより設計されたホールがある場所。何度か来ようとして実現しなかった場所。

建物を観察していると、学生時代の視線になっている自分に気がつく。
明らかに娘より父の方がはしゃいでいる。

それにしてもこの建物の品のよさは何だろう~



作業小屋?薪小屋?
なんだか品がよい小屋。

いい材料を使ったからといって、品がよい建物が出来る訳ではない。そこが難しい。



これはある意味贅沢な犬の小屋。
でも建物は中に入るもので、屋根に暮らすものじゃあないよ。

まあどこに暮らそうが、住み手の勝手ですが・・・



昼食は「翁」の蕎麦。
この蕎麦屋の入り口の壁の三角形の穴と、ノレンの三角形が微妙に回転しているのが気になる。

そんな三角形な一日。

=戸田晃建築設計事務所=