5/21(土)国際生物多様性の日イベント「みんなで守るシマフクロウ」のセミナーで上野へ行ってきました。
シマフクロウは日本では北海道にわずか140羽程度しか生息していない希少種です。
現状はどの様な保護がされているのか? また、間接的にでも我々で手助けになれることがあるのか? 等々
いろいろと話を聞くことができました。

■会場 東京都美術館講堂
■講演 「動物園で守る」(25分)
藤本智(釧路市動物園)
「生息地で守る」(25分)
松本潤慶(日本野鳥の会)
「企業が貢献する」(25分)
斎藤睦巳(富士通九州ネットワークテクノロジーズ)
「これからの動物園の可能性」(30分)
渡部浩文(上野動物園)
パネルトーク「3者がつながる」(50分)

シマフクロウの保護の現状・・・
釧路動物園での傷ついたシマフクロウ保護&繁殖活動、
日本野鳥の会が「生息地を守る」としてシマフクロの住む森林(私有地)を皆さんの寄付や支援金で購入して「野鳥保護区(私設の保護エリア)」として活動しています。
<印象に残った話について>
日本製紙や富士通といった民間企業も保護に関わってくれているということ。
約140羽/50番(つがい)しかいないシマフクロウですが、国立公園や国有林では約30番(つがい)が暮らしています。
しかしながら、残り20番(つがい)は私有地で暮らしているため、いつ住み家が失われるか分からない環境だったそうです。そこで日本野鳥の会がこれら残りの20つがいのシマフクロウを保護をしようとプロジェクトを立ち上げたということ。
また、生息できる環境/巣穴に利用できる大木や餌の魚が豊富な川が少ないため、多くのヒナや若鳥が生きていけないのが現状とのこと。
”北海道=大自然”というイメージは昔の話だと、現在シマフクロウが営巣できるような大きな洞のある大木はほとんど無いと、レンジャーの方はおっしゃっていました。
①「野鳥保護区」の成果
これまで寄付や支援金で購入した土地で20番のうち、9番を保護できたとのこと。
②「シマフクロウの森を育てよう」プロジェクトが進行中
100年以上先を見越して、上記の保護区に植林、シマフクロウが住める森づくりが始まったところであるとのこと。
③巣箱や生簀(いけす)の設置

巣箱
かなり高価なもので、日本野鳥の会/シマフクロウTシャツ1000枚で1箱の巣箱が設置できるとのことです。

シマフクロウの生簀(いけす)
森林の保護だけでなく、シマフクロウが繁殖できる環境が回復するまで、巣箱や餌(生簀)を設置しているそうです。
これでは、かなりの資金(お金)がかかりそうですね。


少しですが、バードメイト寄付として購入しました。
日本野鳥の会の会員になることでも、この様な自然保護に貢献できます。
ぜひ、野鳥好きな方々にも関心だけでも持っていただきたいと思います。
いつまでもシマフクロウのいる森を残していきたいのもですね。
■参考
日本野鳥の会/シマフクロウ保護の取り組み
https://www.wbsj.org/nature/kisyou/kb/
シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト HP
https://www.wbsj.org/nature/hogoku/fishowl/
保護区パトロール日誌
http://yacho-hogoku.seesaa.net/article/429391546.html