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【マルクス①】西洋哲学史解説【唯物史観】【科学的社会主義】【社会主義と共産主義の違い】/哲学チャンネル

2021-07-05 06:10:46 | 哲学の窓

哲学チャンネルより 【マルクス①】西洋哲学史解説【唯物史観】【科学的社会主義】【社会主義と共産主義の違い】を紹介します。

ここから https://www.youtube.com/watch?v=28v2W15HewU

とっつきづらい哲学や心理学の内容を、出来るだけわかりやすく完結に お伝えすることを目的としたチャンネルです。 
 
【マルクス②】西洋哲学史解説【疎外】【下部構造】【階級闘争】 https://youtu.be/IFfh9HiG8Js 【ヘーゲル①】西洋哲学史解説(ドイツ観念論)【絶対精神】【歴史】 https://youtu.be/ARc4PgSlX7Q ※書籍 資本論 (1) https://amzn.to/3kbwEgr
 
池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」 https://amzn.to/2Xuc2X4
 
動画の書き起こし版です。
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カール・マルクスは、1818年、ドイツプロイセン王国のトーリアという街に生まれます。 両親はユダヤ教徒だったのですが、マルクスが6歳のときに 父も母も、キリスト教(プロテスタント)に改宗しています。 これは、当時反ユダヤ主義が強まっていたことによるものだと考えられていて、 改宗した後も、ユダヤ教側からは「裏切り者」と罵られ、 キリスト教側からは「あいつ実際はユダヤ教徒だ」と疎外されていたそうです。 このように、幼少期に外部から様々な差別を受けてきた経験が、 マルクスを共産主義者へと駆り立てた原動力の一つとなっています。 18歳になるとボン大学に入学し、哲学と法律を学びます。 翌年、父の「もっと法学を勉強してほしい」という希望を受け ベルリン大学に転校しますが、マルクスは乗り気ではなかったと言います。 そして、ベルリン大学在学中に、ヘーゲルの哲学に出会います。 その後、大学教授になるために色々と努力をするのですが 友人が出版したキリスト教を否定する本に協力していることがばれたりして 大学教授になる道がほとんど閉ざされた結果、 新聞社の編集長として、キャリアをスタートさせることになります。 編集者時代に、労働者の悲惨な状況を数多く目にしたことが、 その後の思想の土台になっていることは間違いないと思います。 その後、同じく共産主義者のフリードリヒ・エンゲルスの支援を受けながら、 共産主義の思想を確立していきます。 その思想により、あらゆる国の政府から危険人物扱いされていたマルクスは 様々な国を転々として、最後にはロンドンに辿り着き、 1883年、その生涯に幕を閉じます。 マルクスの思想は【科学的社会主義】に分類されます。 実は、マルクス以前にも社会主義的な思想は数多くありました。 古くはプラトンが『国家』で著したような理想国家の形も広義の上ではそれにあたりますし、 他にはフランシス・ベーコンの『新アトランティス』 トマス・モアの『ユートピア』などでもそのような思想が見て取れます。 このような思想のことを【空想的社会主義(ユートピア主義)】と呼び、 マルクスとエンゲルスはこれらの思想について 「具体的な実現方法や、維持方法を提示していない、未熟な理論である」 と批判をしています。 つまり逆にいえば、マルクスの思想は『具体的な実現方法と維持方法』を 提示しているということになります。 ここで社会主義と共産主義についても一旦整理しておきましょう。 簡単にいえば、社会主義とは最終的にたどり着く共産主義への途中段階のことです。 資本主義が瓦解し社会主義が訪れると、世の中の仕事は全て国が管理することになります。 国によって「あなたはこの仕事」「君はこの仕事」と強制的に仕事が割り振られて そこに自由競争はなくなります。 ただし、仕事の割り振りが存在する以上、若干の金銭的格差は現れます。 これが全て解消されて、完全に全ての人々が平等になった状態が、 共産主義だと認識して大きな間違いはありません。 ちなみに、これはマルクス的な社会主義と共産主義についての違いですので、 他の思想家の考えをベースにすると、また少し解釈が変わります。 そのようにご理解いただけますと幸いです。 このように、マルクスは資本主義は決定的に間違っていて、 だからこそ、社会主義に移行しなければならないと考えました。 そして、その思考プロセスとして【弁証法】を利用します。 マルクスはヘーゲルから大きな影響を受けているのですが、 ヘーゲルの思想自体には批判的でした。 彼はこんな言葉を残しています。 「ヘーゲルの弁証法は素晴らしいが、一切の本質を人間ではなく精神に持ってきたのは誤りである。 だからこれをひっくり返した新しい弁証法を確立せねばならない」 ヘーゲルはこの世界を絶対精神の表れだとした上で、 絶対精神の理性の狡知によって人間が自由に向かって動き、 その弁証法の果てに真の自由と絶対知があると考えました。 つまり、物質ではなくて、精神を根底に思考を展開したのです。 マルクスはこれに反対します。 彼は、物質が実体であり、精神は物質の活動形態に過ぎないと考えます。 この考え方を【唯物論】と呼びます。 対義語は【観念論】ですね。 我々にしてみれば、こちらの方がしっくりくる考え方だと思います。 物質が精神の影響を受ける。よりも、精神が物質の影響を受けるの方が納得しやすいですね。 そして、ヘーゲルが歴史を『絶対精神による弁証法の過程』だと考えたのに対し、 マルクスは『歴史はものの弁証法によって発展してきた』と考えます。 つまり、ある物質や物質を根底にした事柄同士が対立することにより それが止揚されることで世の中は発展してきたと言っているのです。 このように、歴史を物質(もの)による弁証法の過程だとして、 その立場で人類の歴史を解明していく考え方のことを【唯物史観】などと呼びます。 このような思想をベースにして、 マルクスは資本主義の問題点と、それを解決する具体的な策を提案していきます。
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