いよいよ本番の日。天気が良くてなんとなくホッとした。
午前中、一旦荻窪に戻って練習室を借りた。この日も従業員はイケメン
3人見たけど、全員イケメン
初日は辛口と中辛で、
この日は甘口だった
練習が終わってホテル→荷物を持ってルーテルへ。
先に着いていたセンパイとコンビニに行ったり控え室で話したり、
わりと落ち着いて過ごした。
学部の時にレッスンが前後だった先輩で、メールや電話もしていたし、
とても気さくな人なので、なつかしいし楽しかった。
最後のゲネプロ。
会場は教会で、ピアノはベーゼン。残響がすごくて、自分で楽器を
鳴らしている気がしなかった。
彼らの音とピアノと残響を全部聴いて、これは大変だぞと思った。
最終的にはもう少し自分から始まるテーマを出したりしたほうが良いと
いうことになったけど、今さら出すとまた音が直線的に硬くなるような
気がして、本番でのバランスをどうするか、最後の悩みどころだった。
譜めくりは去年までピアノを教えていた子が引き受けてくれて、
よく知っている子だし、とてもしっかりしているので安心できた。
本番前は、ワピさんに「心配しないで!スマイル!!」と言ってもらえた。
1楽章は明朗な曲で、みんなに幸せをふりまくような解釈だったので、
笑顔で登場!!のはずが、あとで妹が「お姉ちゃん、魚みたいな顔だった」
と言っていたということは、口角下がってたんだろうなぁ。。。。
本番はもうやるしかない!!!っていう感じで、とにかく集中した。
だけど、16分音符が出てくる度に、集中の糸が切れないことと、
先に進むこと、曲線を描くこと、重心は上に、でも支えはしっかりと。。。
などと、いろんな注意点を思い出したり、そうしている間にも彼らの
音は聴かなくちゃいけないし、残響はものすごいし、
久しぶりに気絶しそうになった。
のだめカンタービレじゃないけど、白目になるところだった。
しかも、ろくに食事を摂らなかったせいかやつれていて、ドレスがゆるすぎて
落ち着かなかった。着るものへの気配り、食べる物のコントロールも
大切なんだっていうことが分かった。
終わってからはロビーで友人知人、親戚などに会って挨拶。
わざわざ山形から来て下さった方もいて、本当に感謝です
その日は神経が過敏になっていて、全然眠れなかったから、夜中まで
ホテルの部屋でバラエティを見ていた。
寝てもずっとモーツァルトが頭の中で鳴っていた。
翌日、両親と帰郷。その足で先生にご報告。
帰ってから少し寝ようと思ったら、やっぱりモーツァルトが頭の中で
エンドレス状態。しかもボーっと眠くなりかけている時、無意識で
指が動いていて怖かった!!!
昨日の夜からようやくそれが抜けて、安眠できるようになった
たくさんの人に支えられて、貴重な勉強ができて、辛かったけど
経験して良かったと思った。
私はハヤリモノが大好きで、流行を追ったりしてしまう性格なんだけど、
モーツァルトの年にモーツァルト三昧。
卒業してからこんなに勉強するとは思っていなかったし、
こんなに大変だとは夢にも思っていなかったけど、いつかやりたいと
思っていた室内楽ができて、しかもここ1年くらいでやっと
「ピアノが好きです」と、人に言えるようになった。
次は、今年のしめくくりにもう1曲モーツァルトと、新しくドビュッシーの
譜読みを開始。
加線が苦手で相変わらずフリガナふってるけど、須田先生に笑われるかな。。。