高校での音楽の授業で、琴の演奏に取り組みました。
10時間で3曲。楽しみながらも、かなり頑張ってくれました。
愛嬌があって明るくて素直な高校生たちですが、
昔に比べて挑戦する強い好奇心や欲を持っている生徒が減りました。
本手(メロディーのパート)が弾けたら替手(伴奏のパート。難しい。)を
弾いてもいいよ。と言うと、昔はとりあえずやってみる!!出来なくてもやる!!
というような感じでしたが、今はみんな黙々と本手だけを練習します。
ただ、楽器を大切に。人の話は静かに聞く。などのルールはちゃんと守ってくれます。
時代の流れとともに高校生の雰囲気も変わるのですね。
もちろん、10年以上いる私の気持ちも変わっているのでしょう。
今日は楽器に感謝を込めて全ての道具をしまいました。
米沢市内の4つの高校で大切に使っている琴です。来年までお別れです。
みやびな世界に浸っていましたが、今度はイタリア歌曲の授業が始まります!!
毎回思います。私に歌を習うってどうなのよ?と。。。。
私はきれいな声が出ませんが、生徒たちの声を良くすることは出来ます。
Caro mio ben
いとしい私の恋人よ。私を信じてくれ。
あなたがいないと私の心はしぼんでしまう。
どうか私を信じて。
むごい仕打ちをやめてくれ。
「いったい何があったの!!?」が、生徒たちの第一声。
続いて「これは男性と女性どちらの気持ちをうたった歌だと思う?」と質問を投げかけると
「おどご!」(男)
「正解。」
男子生徒の感想「気持ちが重すぎて怖い…」
イタリア歌曲を教えていて、この感想は初めてでした。
導入の授業では曲への愛着度は低めでしたが、いざ発音して歌ってみると
いつものように楽しそうに声を出していました。
アプリで恋愛が出来る世代の高校生たちが、18世紀イタリアの恋愛に
思いを馳せて歌うことが出来るのでしょうか?
「作詞者不詳だけど、ジョルダーニさんが詩を見つけて勝手に曲を付けたの?」
「日本語の訳詩を付ける人って外国語と音楽どっちも勉強するの?」など
色々な面から興味を持ってくれた生徒もいました。
どんな歌になるのか、とてもワクワクします。