漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

漢検1級 27-②に向けての学習状況  その60 説郛 俑 枋

2015年09月23日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●ボクちゃん日記・・・
・今日の記事に「叢書=セップ(説郛)」とあった・・前の私の記事でグダグダ文句をいった「説郛」。
・私なんかの記事と比べたら、とても簡潔明瞭でわかりやすい記事内容・・・ありがとうございました(^^)ジャイアンツ、がんば👍👍👍
●漢検漢字辞典中の四字熟語から・・・
・文句はひと休みして、たまには、為になる情報を・・・
・以前、漢検・四字熟語辞典になくて漢検漢字辞典に掲載されている「四字熟語」が出題されたので、その後、「四字熟語・漢検漢字辞典から」シリーズにまとめましたが、漏れていたのを見つけました。試験形式でどうぞ・・・。
①才学(ユウチョウ)・・・物事にすぐれまさっていること
②落成(カンシ)  ・・・書画に筆者が自筆で署名したり印を押すこと。また、その署名や印。
*回答は末尾にあります*
●漢検漢字辞典第2版から・・・
①「兵馬俑」の「俑」・・・
・第1版「ヨウ、ひとがた 兵馬俑、俑を作る( 注:「作俑」のこと)」→第2版 「トウ、いた(む) 意味:いたむ、いたみ」が追加。熟語なし。
・わざわざ追加したのだから、なんらかの意味があるんだろう、熟語も何かあるんだろう・・・と思い、3辞典を調べましたよ、漢検さん!!
・大漢和・字通・大字源ともに、たしかに「トウ」で「いたむ」、「痛に通ず」というような説明はありましたが、熟語は一つも見つけられませんでした・・・ということは、それほど、一般的な意味・熟語はないということですよねえ・・・なんで載せてんの???
②「枋:(現行音訓)ホウ、ヘイ、まゆみ、いかだ、え」
・「ヘイ、え(柄)」が追加されていた。でも音熟語はなし。
・最初の方の模試で読み問題で出した記憶が・・・確か、枋国(ヘイコク)だったか、宰相の意味だったような。え(柄)・・・「政柄を握る」とか「権柄」とかの「柄」・・・漢検さん(出題者)がお好きな類の語彙ですよねえ・・・もしかしたら、その関係で「枋(ヘイ、え)」は要注意かも。

<四字熟語の解答>
①優長
②款識・・・「落成の款識」、つまり「落款」のこと。「色紙に落款を押す」こと。

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その59 曼  揄

2015年09月23日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●漢検漢字辞典第2版から・・・
①曼理皓歯、衍曼流爛、曼陀羅、曼衍、靡曼、曼殊沙華などの「曼」
 ・現行読み:バン、マン、ひ(く)、ひっぱ(る)、なが(い)、うつく(しい)、ひろ(い)
 第2版では、
 ・音:マン、バン、訓:ひ(く)、なが(い)、ひろ(い)、うつく(しい)
 ・意味:①ひく、ひっぱる ②ながい、ひろい、ひろがる 「曼曼」 ③うつくしい 「曼姫」 ④梵語の音訳 「曼殊沙華」
 となってます。文句ばかり言いたくないけど、
 ア.訓で4つも載せているなら、なんで、あとひとつ「ひっぱ(る)」も載せておかないんだろう・・・(ーー)
 イ.②~④までの音熟語は載せているのに、なぜ、意味の重要度順にしているはずの①の音熟語を載せないんだろう・・・(ーー)
 ホントに整合性がないというか、理解に苦しむ記載方法・内容ですねえ・・・
 *①の熟語、興味ある方は、当ブログの音訓シリーズで探してみてください。・・・といってもなんだから、一応、私が調べた熟語群を以下に貼っておきますね。
 ・ひ(く)・ひっぱ(る):曼声:ゆたかに長くひく声、曼嘯:声をながくひく、ひっぱる
 ・なが(い):曼寿=長寿、
 ・うつく(しい):曼睇(うつくしい流し目)、曼姫(マンキ:=美姫)、曼詞(美しい言葉)
 ・ひろ(い):曼曼(はるかなさま)、曼衍(果てしなく広い)、
  *「曼」・・・曼衍、靡曼、衍曼流爛、曼理皓歯など「ひろ・い」「うつく・しい」意味が一般的。
  *他に、曼頬(豊かな頬)、曼理=曼膚(ゆたかな柔肌)
②揶揄の「揄」(現行読み:ユ、トウ、ひきだ(す)、からか(う))
 ・(第1版も第2版も同じ) 音:ユ 訓:(記載なし) 意味①からかう、なぶる 「揶揄(ヤユ)」 ②ひく、ひきだす 「揄揚」
 ・これも、
  ア.この辞書の冒頭にある「この辞典の使い方」や「この辞典の決まり」ってのを読んでも、なぜ、訓のところに「ひきだ(す)、からか(う))」を載せないのか、よくわからない・・・。なんか、おっかしいんだよなあ。
  イ.「揄揚」は(私の調査では)「ほめあげる、引き上げる」意味なので「ひきだ(す)」という意味でいいんでしょうが、それよりも「揄策(ユサク)=策(はかりごと)を引きだす」の方がわかりやすい熟語例だと思うんだけど、どうなんだろう・・・。 この辺の選定基準みたいなものも、何も書いてないと思うので、よくわからない・・・。

👍👍👍 🐑 👍👍👍


 

 
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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その58 臾 簸

2015年09月23日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●トラ・・・
・中村GMに合掌・・・ついでに、某(亡?)監督にも合掌・・・したい。さ、勉学の龝だ、勉強に集中しよっと👍👍👍
●模擬試験問題シリーズ・・・
・<補習版その5>を配信。これで一応、このシリーズは終了~👍全部で20回分の模試を作っっちゃった(^^)・・・我ながらよくやったもんだ、と自賛🎶🎶🎶 なかなか、ここまでのブログはないんじゃないかニャ~(^^)
・持てる知識・情報の90%以上は注ぎ込んだと思うので、すべて熟された方は(勿論、復習して自家薬籠中のものにすればですが)本番でも相当の高得点がのぞめるものと思います。1か月後の本番での大いなる成果報告を心からお待ちしております、ははは👍👍👍
●漢検漢字辞典第2版・・・
・再度(2回目)の読み込みを完了・・・なにしろ、手元になく、図書館通いでの読み込みなので時間がかかった。買って自宅でやっても良かったんだけど、手元にあるのと、手元になくて図書館でやるのとでは、ヤル気や集中度が全然違いますからねえ・・・。27―②は、とりあえず、第2版は購入しないで、これで対処してみたいと思います。・・・たぶん、もう、3回目の読み込みはやらないと思うけど・・・。
①「縱臾」の「臾」
・第2版で、意味③として「すすめる、そそのかす」・・・「縱臾(ショウユ)」が追加されていた。コメントで問題提起されていたけど、漢検も「ショウユ」と振っていたんだ。先に見ておけばよかった(^^;) ・・・「縱臾(ショウユ)ー臾(すす)める」でいいですね・・・。
 *意味の「①ひきとめる」も追加されていた・・・と思う。
②簸(現行読み:ハ、ひ(る)、あお(る))
・「簸」の項目での大見出しでは「簸る(ひる)」しか載ってなかったけど、「水」の項目のところで「水簸(スイヒ)」と出ている。
・第1版、第2版ともに「スイヒ」・・・おっかしいんじゃないの???・・・音訓で音の場合はカタカナ表示、訓の場合はひらがな表示にしているはずなので、これ、「スイひ」と読み書きすべきなんじゃないかなあ???・・・音に「ヒ」音なんてないし、他の熟語・・・たとえば簸屑は「ひくず」とすべて訓読みだし・・・←これは、広辞苑等、他の辞典類から。
*念の為、音で「ヒ」と発音するようなものがあるのかどうか、いつもの3辞典を渉猟しましたが、すべて「ハ」音のみ。「ヒ」音なんてなかった。
*また、3辞典ともに、「水簸」という熟語は載ってなかった・・・新しい熟語なのかな???広辞苑等の国語辞典にはありましたけどね・・・でも、国語辞典では音訓分けの表示になってないので「スイヒ」なのか「スイひ」なのか、よくわからない。

👍👍👍 🐑 👍👍👍
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漢検1級 模擬試験問題 補習版その5(漢検準拠・難易度―並―)

2015年09月23日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「模擬試験問題 補習版その5」を配信します。文章題とごく一部の設問を除き、ほとんどの設問を漢検漢字辞典第2版より蒐集しています。
●これで、この夏から約2か月に渡って続けてきた「模擬試験問題」シリーズ(全20回)は一応終了させていただきます。(採用されなかった問題候補については、別途、折々に紹介していく予定です。)
●まだ本番まで1か月ありますが、本番以上の難易度の模試に、酷暑の季節から矻矻と取り組まれてきたチャレンジャーのみなさまに栄冠あらんことを祈念しております。
●なお、誤りなどありましたら、厚かましいお願いで恐縮ですが、また、ご指摘・ご訂正の連絡もいただけたら幸いです👍

<syuusyuu  漢検1級 模擬試験問題 補習版その5(漢検準拠・難易度―並―) >
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.女性の守るべき道や作法についての教えを壼訓という
2.枳句の花には棘がある
3.夾纈で染色している
4.地窖に野菜を蓄える
5.鵠的をねらって弓を放つ
6.蜥蜴とはとかげのことだ
7.敵の侵入を邀撃する
8.奸黠な悪人が跋扈する
9.今茲、自然災害が多い
10.恰幅の良い赭髯の男がいる
11.読書ばかりの書蠹となってはいけない
12.挫衄を経験した
13.打嚔、人の説く有り
14.怒りで顳顬の辺りが痛くなった
15.まるで蛭螾のような小人物だ
16.あの山の皺襞を見ている
17.碪(砧)杵でトントンと敲く音が聞こえる
18.警柝を鳴らして注意喚起する
19.刳磔の刑に処せられた
20.震怛する事件が出来した
21.を容れる 
22.無礼な態度をられた 
23.昔、宮中で「の祭」が行われていた 
24.梭貝は巻貝の一種だ  
25.雲桟とは山中にある高いのことだ
26.を一つにして一緒に暮らす 
27.泉の水をう 
28.知人のを頼まれた
29.く感動した
30.小鰭の美味しい季節になる

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.控えめにキツキツと笑う
2.山がキツキツと高く聳えている
3.カンジキを履いて雪道を行く
4.シコりを残す結果となった
5.不安にられて急いだ
6.恥ずかしくて、ザンキに耐えない
7.人をザンキして罪に陥れる
8.言っちゃ悪いが、人間のカス
9.人家がシッピしている
10.腹を下し、シャリの症状で苦しむ
11.シャリの事情をかんがみる
12.トミクジの僥倖を夢みる
13.賀状に恭賀シンキと認めた
14.風ショウショウとして易水寒し  *ものさびしいさま
15.風雨ショウショウとして荒れる  *はげしいさま

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.イワナを釣りあげた
2.アッパレな行いであった
3.スバシリは鯔の稚魚だ
4.谷の行きづまりをサコという
5.エビで鯛を釣る

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.よい評判を得ようとする気持ち。芸術家などが技巧を見せびらかそうとする気持ち。
2.生まれながらの気質
3.山や川に囲まれた要害の地
4.賑やかな大通り
5.かけ回って集めること、広く集めること
<語群>
(ひんい、こうく、がいく、きひん、きんたい、しょうき、しょうしゅう、けんあい)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   

問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア (  )雪椀 2.イ (  )庸材 3.ウ (  )虎視 4.エ (  )画粥  5.オ (  )素餐 
6.カ 牝牡(  ) 7.キ 影駭(  ) 8.ク 皓歯(  ) 9.ケ 甕裡(  ) 10.コ 澆季(  )
<語群>
(けいけい、ちょれき、だんせい、きょうしん、せつい、ひょうおう、こんだく、がび、ろうどん、りこう)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.物事は外見にとらわれず、その本質を見抜くことが大切
12.見識が狭く世間知らずの人のたとえ
13.ある地位にいて職責を果たさずに無駄に禄をもらっていること
14.役に立たない人やもの
15.貧乏に耐えて勉学に励むこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.鬼鍼草 2.玉蕈 3.虎茄 4.光参 5.鉤素 6.山石榴 7.蚕簿 8.蚕豆 9.酸塊 10.貲布

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.儳巌 ― 2.儳い  イ.3.孳息 ― 4.孳る  ウ.5.竦企 ― 6.竦だつ
エ.7.詛盟 ― 8.詛う  オ.9.鐫黜 ―10.鐫ける

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10 

<対義語>
1.狷介   2.静謐   3.凝視   4.老獪   5.大量  
<類義語>
6.隠居   7.子孫   8.手紙   9.内訌   10.行厨

<語群>
(げきしょう、いんえい、けんじょう、しつぼく、せんしょう、がんぱく、おうめい、べっけん、おんしゃ、たんし)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.カイケイの恥
2.智愚一視してシンケイを設けず
3.イツヤの覧
4.五寸の鍵、カイコウを制す
5.コショウ鳴らし難し
6.コウギョの泣
7.コウハクを散ずる
8.鐘もシュモクの当たりがら
9.シセキの栄を得る
10.先入、シュとなる

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・純一は著作の邪魔なぞをしてはならないと思つたので、そこそこに暇乞をして、富坂上の下宿屋を出た。そして帰り道に考へた。東京新聞が大村の云ふ小さいクリクを形づくつて、不公平な批評をしてゐたのは、局外から見ても、余り感心出来なかつた。併し兎に角主張があつた。特色があつた。推し測つて見るに、新聞社が路花を(1)スイタイしたことがあるのではあるまいから、路花の思想が自然に全体の調子を支配する様になつて、あの特色は生じたのだらう。そこで社主が代つて、あの調子を社会を(ア)荼毒するものだと認めたとしよう。一般の読者を未丁年者として見る目で、さう認めたのは致し方がない。只驚くのは新聞をアカデミツクにして其弊を除かうとした事である。それでは反動に過ぎない。抑圧だと云つても好い。なぜ思想の自由を或る程度まで許して置いて、そして矯正しようとはしないのだらう。路花の立場から見れば、ここには不平がなくてはならない。この不平は(2)カクとした赤い怒りになつて現れるか、さうでないなら、 (イ)緑青のやうな皮肉になつて現れねばならない。路花はどんな物を書くだらうか。いやいや。矢張いつもの何物に出逢つても屈折しないラヂウム光線のやうな文章で、何もかも自己とは交渉のないやうに書いて、「ああ、わたくしの頭にはなんにもない」なんぞと云ふだらう。今の文壇は、愚痴といふものの外に、力の反応を見ることの出来ない程に(3)イジャクしてゐるのだが、これなら何等の反感をも起さずに済む筈だ。純一はこんな事を考へながら指が谷の町を歩いて帰つた。・・・」((鴎外・「青年」))

(B)「・・・私の言はうとする事が読者に十分の理解を与へ得なくはないかと恐れる。人が人自身を言ひ現はすのは一番容易なことであらねばならぬ。何となれば、それはその人自身が最もよく知り抜いてゐる筈の事柄だから。
 実際は然しさうではない。私達の用ゐてゐる言葉は謂はば(ウ)狼穽のやうなものだ。それは獲物を取るには役立つけれども、私達自身に向つては妨げにこそなれ、役には立たない。或は拡大鏡のやうなものだ。私達はそれによつて身外を見得るけれども、私達自身の顔を見ることは出来ない。或は又精巧な機械 といつてもよい。私達はそれによつて有らゆるものを造り出し得るとしても、遂に私達自身を造り出すことは出来ない。
 言葉は意味を表はす為めに案じ出された。然しそれは当初の目的から段々に堕落した。心の要求が言葉を創つた。然し今は物がそれを占有する。 (エ)吃る事なしには私達は自分の心を語る事が出来ない。恋人の耳にささやかれる言葉はいつでも(4)リュウチョウであるためしがない。心から心に通ふ為めには、何んといふ不完全 な乗り物に私達は乗らねばならぬのだらう。
 のみならず言葉は不従順な(オ)僕である。私達は屢々言葉の為めに裏切られる。私達の発した言葉は私達が針ほどの (5)ゴビュウを犯すや否や、すぐに刃を反へして私達に切つてかかる。私達は自分の言葉故に人の前に高慢となり、卑屈となり、(6)コウチとなり、(7)ロドンとなる。・・・」(有島武郎「惜みなく愛は奪ふ」)

(C)「・・・余は普通基督教徒が論ずるに足らざるものと見做す所の小教派の中にも、(カ)靄然たる君子、淑徳の貴婦人を目撃したり。悪魔よ、汝の説教を(キ)休めよ。若し余にして善悪を区別し、之を選び彼を捨つるの力を有せざりせば、余は他人の奴隷となるべきものなり。心霊の貴重なるはその自立の性にあり。我れ最(い)と小さきものなりと雖も、亦全能者と直接の交通を為し得るものなり。神は法王、監督、牧師、神学者輩の手を経ずして直接に余を教へ給ふなり。
・・・嗚呼真理なる神よ、願くは余をして永久の愛に於て爾と一ならしめよ。余は時々多くの事物に関して読み且つ聞くに(ク)倦めり。余の欲する処、望む処は 悉く爾に於て存するなり。総ての博士等をして黙せしめよ。万物をして爾の前に静かならしめよ。而して爾のみ余に語れよ。・・・然れども若し愛国が真情なれば、真理と真理の神を愛するも亦真情なり。而して完全なる社会に於ては、二者は決して (8)ドウチャクするものにあらず。国の為めに神を愛し神の為めに国を愛し、国民(ケ)挙つて神聖なる愛国者となり得るなり。 
・・・聖書に云はずや、地は神を敬するもの為に造られたりと(ヨブ記十五章十九節)。然るに此最も神を慕ひし者は、最もわづかに此世を楽んで去れり。
 ブラヂル国の砂中に埋もる大金剛石は誰の為めに造られしや。(9)ムコを虐げ真理を蔑視する女帝、女王の頭を飾る為めにか。或は安逸以て貴重なる生命を消費 し、春は花に遊び秋は月に戲れ、此の神聖なる神の工場(God' Task-garden)を以て一つの遊戯場と見做す(コ)懶惰男女の指頭と襟とに光沢を加へん為にか。東台の桜、亀井戸の藤は、(10)コウハク(=お金)の為めに身を汚し天使の形に悪鬼の靈を注入せし妖怪の所有物なるか。誰が為めに富岳は年々荘厳なる白冠を戴くや。誰が為めに富士川の銀線は其麓を縫ふや。・・・」(内村鑑三・「基督信徒のなぐさめ」)
👍👍👍 🐑 👍👍👍

<syuusyuu  漢検1級 模擬試験問題 補習版その5 標準解答>
(一)
1.こんくん 2.きこう 3.きょうけち 4.ちこう 5.こくてき 6.せきえき 7.ようげき 8.かんかつ 9.こんじ 10.しゃぜん 11.しょと 12.ざじく 13.だてい 14.しょうじゅ 15.しついん 16.しゅうへき 17.ちんしょ 18.けいたく 19.こたく20.しんだつ
21.くちばし(「ことば」でも可と思うが) 22.しか 23.みずのと 24.ひがい 25.かけはし 26.かまど 27.しゃく 28.なこうど 29.いた 30.こはだ
(二)
1.吃吃 2.屹屹 3.檋・橇・蹻 4.凝・痼 5.駆・駈 6.慙愧(慚愧) 7.讒毀 8.滓 9.櫛比 10.瀉痢 11.這裏(裡) 12.富籤(鬮) 13.新禧 14.蕭蕭 15.瀟瀟
(三)
1.鮇 2.遖 3.鯐 4.逧 5.蛯
(四)
1.匠気 2.気稟 3.襟(衿)帯 4.康衢 5.翔集
(五)
問1
1.ア氷甌 2.イ樗櫟 3.ウ狼貪 4.エ断薺 5.オ窃位 6.カ驪黄 7.キ響震 8.ク蛾眉 9.ケ醯鶏 10.コ溷濁
問2
11.カ 12.ケ 13.オ 14.イ 15.エ
(六)
1.せんだんぐさ 2.しめじ 3.はしりどころ 4.きんこ 5.はりす 6.のぼたん 7.まぶし 8.そらまめ 9.すぐり 10.さいみ
(七)
1.ざんがん 2.ふぞろ 3.じそく 4.しげ 5.しょうき 6.つま 7.そめい 8.ちか 9.せんちゅつ 10.しりぞ
(八)
1.温藉 2.喧擾 3.瞥見 4.質朴・質樸 5.鮮少・尠少 6.鴎盟 7.胤裔 8.雁帛 9.鬩牆 10.簞食
(九)
1.会稽 2.畛畦 3.乙夜 4.開闔 5.孤掌 6.皐魚 7.黄白 8.撞木 9.咫尺 10.主
(十)
(1)推戴 (2)赫 (3)萎弱 (4)流暢 (5)誤謬 (6)狡智 (7)魯鈍 (8)撞着 (9)無辜 (10)黄白
(ア)とどく (イ)ろくしょう (ウ)ろうせい (エ)ども (オ)しもべ (カ)あいぜん (キ)や (ク)う (ケ)こぞ (コ)らんだ

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その57 蛆

2015年09月23日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●トラ・・・
・「果たして今季の阪神において、監督で勝った試合がいくつあったか-。和田監督には、もっと激しくタクトを振るい、果敢に勝負してほしい。」・・・デイリー、よく言った(^^)・・・でも遅いよ、云うのが!!もう知らんけど(ーー)
●唐招提寺・・・とっても恥ずかしい話
・漢検漢字辞典を読んでて「招提(ショウダイ)」の熟語に出会う。そういう意味だったことを初めて理解した(^^;)
・子供の頃のマル暗記(受験)教育の弊害がこんなところに・・・「トウショウ・ダイジ」という韻で棒暗記してた(^^;)
・広辞苑も一応見たら、しっかりと「唐招提寺(トウ・ショウダイ・ジ)」となっていた・・・ああ、はずかしい(^^;)
●当て字でも書き問題に・・・
・27-①で「変梃」とか「斑気」とか、書き問題で出題されてたけど、当て字だったんだ・・・満点阻止問題というよりも「足元掬い」問題だろうけど・・・狡(こす)いやり方だね、もっと真面に勝負できないのかね(^^)
・当て字関係もちょっと注意してみておいた方が良いのかな(^^;)・・・バカらし。
●漢検漢字辞典第2版から・・・
・「蛆」・・・ショ、ソ、うじ
・「①うじ ②蝍蛆(ショクショ=むかで)に使われる字」だって・・・。*大漢和では「ショクソ」ですけどね(^^)
・これもなんだかなあ・・・って感じですねえ。
・こんな対象外の「蝍」の字を載せるよりも、「蛆虫(うじむし、ショチュウ)」とかで載せておいたほうが良くない?
・「蝍」の熟語は各辞典にいろいろ載ってて、虫の色々な名前に使われていて、それはそれで面白かったけど、本題でないので割愛👍
・蛆虫(ショチュウ)で、
*「蓼虫(リョウチュウ)は苦さを知らず、蛆虫(ショチュウ・うじむし)は臭さを知らず」も載せておいたほうが良いと思う。
・以下、「新・手賀沼散歩(26-③対策 補習) 0207 2015年02月07日 | 新・手賀沼散歩(漢字修練) 」の再掲・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「蓼虫(リョウチュウ)、葵菜(キサイ) に徙(う つ)るを知らず
 たで虫は、手近に葵(あおい)という甘菜があっても移らない・・・人の好みは変えられないことの喩え。
=関連熟語=
●「氷蚕(ヒョウサン)は寒さを知らず、火鼠(カソ)は熱さを知らず、蓼虫(リョウチュウ)は苦さを知らず、蛆虫(ショチュウ・うじむし)は臭さを知らず」
*火鼠(かそ、ひねずみ、ひのねずみ):中国に伝わる怪物の一種。火光獣(かこうじゅう)とも呼ばれる。火鼠の毛から織って作った火浣布(カカンプ)は、火に燃えない特別な布。この火浣布とは実際は、鉱物性繊維の石綿のことらしい
(参考)「竹取物語」で、かぐや姫が阿倍御主人(あべのみうし)に出した難題が「火鼠の皮衣(ひねずみのかわごろも)」を探すこと。
*氷蚕:中国の想像上の虫。山中の霜雪中に生まれるという。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(注)「蓼虫(リョウチュウ)は苦きを知らず、蝍蛆(ショクショ)は臭きを知らず」というのもあるようです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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