TacoToma

タコとトマトが好き。
つまり食べることが好きってことです。
プラス、最近は韓国ドラマ関連も書いています。

八ツ場ダム問題

2009-09-23 20:05:12 | Voice
八ツ場ダム問題がマスコミを賑わしています。
まずこれで「やんば」と読むことが不思議です。

2・3日前の深夜のテレビで、この問題を取り上げた番組をやっていました。
ダムに沈む予定の川原湯温泉の地域を中心に、取材をしていました。

なんと57年も前に計画が決定されたというので、取材を受けていた60代や70代の方は、人生のほとんどをこのダム建設問題と共に生きてきたとおっしゃっていました。

そして、紆余曲折があって、やっと諦めもついた?現在、再度建設中止と言われてとまどっているというようなニュアンスで話す方が多かったです。

かなり前に、佐久間ダム沿いを天竜から浜松まで車で下ったことがあります。
佐久間ダムは南北の長さにするとおそらく日本でも最長の部類に入るダムです。
くねくね曲がるダム沿いの道を運転すると、さすがに疲れて、途中で父に運転を代わって貰いました。

あれだけ長い谷に沈んだ村はいくつあったのでしょう?
この佐久間ダムも決定は57年前の1952年だそうです。
沈んだ世帯は296世帯ということです。

以前、関西電力の方に聞いたところによると、関電関連のダムで、ダムをつくってその高低差で発電をするタイプとしては、佐久間ダムが最後という話でした。
もう、日本に水力発電用のダムをつくる好適地はないともおっしゃっていました。

八ツ場ダムの場合は、多目的ダムとはいえ、貯水を主な目的としたダム。
貯水にせよ電力にせよ、それは、国富のために大切なものだったことは認めざるを得ません。

ダム、道路拡張その他、公共的な事業で立ち退きが伴う事業はいろいろあります。不幸にも当たってしまったら、まずは反対するのが人情というもの。
ある時、某飲食店でランチをしていたら、そこに大阪府の職員が来て、立ち退きの交渉が始まったことがあります。
その店は、以前、別の場所から立ち退きで今の場所に移ってきたのに、再度立ち退きを迫られて、激怒していました。
「お宅ら、今はこの担当してはるけど、3年したら別の部署に移るんやろ! そんな人と話せなあかん私の身になってみ!」
というような台詞を覚えています。

まだ、飲食店は、いい立ち退き先があてがってもらえたら何とかなる方でしょうが、先祖代々の土地を耕す農業の方などは、そう簡単に割り切れないでしょうし、温泉旅館ともなると、いつ沈むかも分からないのに設備投資もしにくいし、言葉ではいい表わせない苦労がいくつもあったに違いありません。

今は、もう八ツ場ダムの水をあてにしなくても大丈夫になったとのことですが、20年、30年後に再びこの話が持ち上がるかもしれないし、既にお金もつぎ込んだというし・・・。

私たちの知らないいろいろなことがあるのだとは思いますが、「もうこの問題は私で3代目になる。自分の子供にまで問題を引きずりたくないんです。」とおっしゃっていた住民代表の方の言葉が印象に残りました。

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