この本を読んでいます。タカ長が定年したころ発行された古本で、著者は親父世代の人です。
親父世代の登山家が書いた本ですから、そこに書かれているのはタカ長が知っている山より何十年も前の山のこと、タカ長には面白いことが書かれています。その中の一つ二つを紹介します。
雪山で豪快な焚き火をしたことが書かれています。雪山でビバークするとき、そのあたりの枯れ木を集めて焚き火。焚き火をすると下の雪がとけて穴があいてくると場所を移動して焚き火、それをくり返すと人数分の穴があきます。その中に入れば風が当たらなくて具合が良かったとか。
そもそもそのような焚き火が出来るほどの枯れ木があるのがタカ長には分からないのですが、登山経験豊富な登山家には造作のないことだったのでしょう。
底雪崩は生木や枯れ木を根こそぎにして落ちるので、危険のないところまで近づいて行けば焚き木はふんだんにあるとも書かれています。
雪の季節、著者が人夫を連れて尾瀬の近くを歩いていたとき、「寒いから焚き木でもしてあたりましょう」と言いだして、人夫はそばにあった立ち枯れのブナの幹を鉈で削り、削った木片をブナの穴に押しこんで火をつけて息を吹きかけると穴の中が燃えはじめたとか。
そのような焚き火で暖を取ってから出発。「消さなくて良いのか」と言うと笑って、、、、
「消さなくたって、こいつが一本燃えちまえば消えますよ。だいいちこう良く燃えたら、もう消えませんや。二、三日燃えていますから、帰りにまたあたります。、、、、、、」
このような焚き木があることをタカ長は知りませんでした。雪山を歩いているとき一本のブナが燃えているのを見たらどんな気がするか想像が出来ません。
吹雪の夜、そのような木を見たら雪女もびっくりするのでは????