南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 



時々

 今日は夕方から、ふと思い立って、嘉島町にある『浮島神社』へ行ってきた。
 ある雑誌に、“湖に浮かぶような佇まいの神社”との紹介記事があり、まるで厳島神社を彷彿とさせるようでとても興味を引かれて行ってみたくなったのだ。

 一日、雨が降ったり止んだりのあいにくの天気だったが、それが幸いしたのか、東の空に立派な虹を見ることができた。
 嘉島町には山があまりなく、高い建物もほとんどなく、一面に水田が広がっている。だから景色を邪魔されることがないので、虹を鑑賞するには絶好の立地かも知れない。
 虹はよく見ると二重になっていた。ここまで綺麗な虹を見れたのは久しぶりだ。

 通ったことのない道なので少し迷いもしたが、何とか無事に浮島神社のある「浮島周辺水辺公園」に到着。
 この公園は、1997年に「第3回くまもとアートポリス推進賞選賞」を受賞しているらしく、公園の駐車場前に記念モニュメントが建てられていた。


 駐車場から池の方に足を伸ばすと…、なるほど、池の真ん中に浮島のような場所があり、そこに神社が鎮座している。
 本当は、神社のある場所は“島”ではなく池の“対岸”なのだが、半島のように池に突き出ているので、こちらから見ると浮島のように見えるのだ。
 それで“浮島神社”。いい名前だ。


 せっかくなので、池を一周し、浮島神社の本殿まで行くことにする。
 池といっても、面積が3ヘクタールもあるので、ちょっとした湖のようだ。雨の中ではあったが、いい散歩にもなるので、頑張って歩いてみた。
 魚や野鳥がたくさんいて、自然のオーラというかイオンというか、とてもすがすがしい気持ちになってくる。

 そうしているうちに、浮島神社に到着。
 正式名称は浮島熊野坐神社(うきしまくまのますじんじゃ)。その名の通り、熊野神社の祭神(イザナギ命とイザナミ命)を勧請された神社だ。
 西暦1001年(長保3年)の創建らしい。つまり、もう1000年以上も前に作られた由緒ある神社なのだ。
 創建したのは当地の領主である井王家の第3代当主・直久という人らしいのだが、なんと、神社の横にある住宅に「井王」さんという表札が掲げてあった。
 こんな珍しい苗字、そうあるもんじゃない。ということは…。このお家のご主人は、その末裔なのか?
 うん、間違いない。由緒書きにも、現在は第41代当主と書いてある。
 素晴らしい! 1000年も前からこの地を治めているというのか。

 神社をあとにして、さらに池を一周回る。
 あずま屋でちょっと休憩し、池の上に丸太や板で作られた橋を渡って駐車場に戻る。
 結構、雨が本降りだったが、いい運動になった。


 いつもは「イオンモール熊本クレア」か「サントリー九州熊本工場」あるいは「九州道・御船インター」に行くときくらいしか通らない嘉島町だが、こんな近くにこのような素晴らしい場所があったとは!


【写真1】二重の虹


【写真2】まるで浮島のような佇まい


【写真3】浮島神社の鳥居


【写真4】遠景


【写真5】池のほとり


【写真6】アートポリス推進賞受賞の記念碑

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