南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 今日午前、熊本市の繁華街・通町筋で号外が配られた。
 配られたのは日本で恐らくここだけだろう。

 『熊本市 政令市決定』

 今日、政府で開かれた閣議で、熊本市の政令指定都市への移行が決定したのだ。
 日本で20番目、九州で3番目、合併特例法下での最後の政令市だ。


 思えば、ここまでの道のりは苦しいものだった。
 合併特例法で政令市の条件が「人口が70万人以上」に引き下げられたとき、熊本市は既に人口約67万人(平成17年)と、正直「余裕」だと思われていた。全国的に見ても「政令市に一番近い都市」の1つだと誰もが疑わなかった。すぐに政令市になるものだと思っていた。
 しかし、周辺市町村との合併話はことごとく不調に。
 そうこうしている間に、堺市を除き“格下”であった5市(静岡市、浜松市、新潟市、岡山市、相模原市)が順調に市町村合併を重ね、次々先を越されてしまう。
 合併特例法の緩和措置は平成22年度末までと期限が迫る…。
 そんな中、何とか平成20年10月に下益城郡富合町を、平成22年3月に下益城郡城南町・鹿本郡植木町を合併したことで、人口が73万人に達し、何とか期限ギリギリで要件を満たすことができた。
 そして、本日、閣議決定の日を迎えたのだ。


 しかし、政令指定都市は、ただ人口が多い都市という訳ではない。中核市の人口が多くなれば自動的に政令市になるという訳でもない。
 国・県からさまざまな業務が移譲され、都道府県並みの権限を持つということは、それなりの責任やプライドが求められるはずだ。

 また、熊本県、熊本市は政令市移行を歓迎しているが、その他の県内44市町村は必ずしもそうは思っていない。熊本市への「一極集中の不安」や「ウチには関係ない」といった冷ややかな眼も。


 いずれにしても、われわれ熊本市民にとってはこの上ないお祝いだ。
 熊本市を全国へ、世界へアピールできるまたとない機会だ。

 これから移行準備に向けて更にいろいろ大変なことが出てくるだろうが、官民挙げて頑張ってほしい!

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