taraの日常

好きなものいろいろ

琳派と印象派展、ふたたび。その1

2021-03-01 17:40:57 | 美術
1月中旬「琳派と印象派展」後期展示に行ってまいりました。
  
今度こそ、穏やかに作品の世界に浸る…はずでしたが、やはり(…というか案の定)圧倒的なお作品たちの前で舞い上がりまくりまして、大量の写真を撮ってしまいました。
展示室最初は「江戸図屏風」がお出迎え。前期「洛中洛外図」とはまた異なる武士の都の雄大な眺めに心奪われます。お借りしてきたものゆえ残念ながら写真不可。
   
酒井抱一・鈴木其一「夏図」表具も描きこんでいるのですよ~このお洒落さってば。
  
池田孤邨「四季草花図屛風」 俵屋宗達「伊勢物語図色紙彦星」
    
酒井抱一「新撰六歌仙四季草花図屛風」「芥子藪柑子図」やっぱり琳派はカッコいいなぁ~

今回の展示の目玉は宗達「風神雷神図屏風」であります。
 写真不可なのでお借りしてきた画像を。
数ある風神雷神図屏風ですが、やはり本家本元はのびやかで勢いがある。あり得ないポーズを取っている風神雷神だけれども、それが不思議に疾走感を生み人体としてまとまって見える。ちょっと惜しむらくは…照明が明るかったかなぁ。もちろん細部を見るのには暗いと困るのだけれど、この間「陰影礼賛」を見ちゃったからね~。仄暗い日本間でこの屏風を見てみたい。一面に貼りこまれた金箔が生み出す奥行きを感じてみたい。あ…でも、暗きゃ暗いで文句を言うのが鑑賞者の常。脳内再現を試みることにいたしましょう。

「風神雷神」も良かったけれど、後期展示で最もココロがざわついたのは、宗達「蔦の細道図屏風」と酒井道一「松島図屏風」。
 
なにこれ…素敵すぎる。屏風の前に立っていると、どこか異世界に連れていかれるような浮遊感を感じることができる。広がる空間と限りない美しさ。「蔦の細道図屏風」の前にはソファがあって、いつまでも座って眺めていられる。

さて、ここからは印象派のお作品たちを。
  
セザンヌの水彩。小さな画面に込められた熱量が凄い。
  
ドガのブロンズ。前回は彫刻は写真におさめなかったので激写!
             ルノワールの人体表現、やっぱり凄いなぁ。

行っていないお部屋があったので、慌てて戻る。
 
池田孤邨「青楓朱楓図屛風」・鈴木其一「藤・蓮・楓図」 近代日本画への架け橋。

尾形光琳「孔雀立葵図屛風」 もとは表裏であったものを2曲1双に仕立て直した屏風。立葵の軽やかさと豪華な孔雀の対比がとっても知的でシャープ。

最後はやっぱり大好きなモネを。
        グラデーションの繊細な美しさ!

前回も散々写真におさめたけれど…また撮ってしまうセザンヌと鈴木其一。
       

ふーーーっ…企画展だけでこの大量写真やはり「心穏やかに鑑賞」とはいかなかったようです。長くなってしまったので、常設展は次の記事で。

琳派と印象派展、ふたたび。その2

2021-03-01 14:29:25 | 美術
まずは館内の踊り場など。
  
新しい美術館はこういうスペースも素敵に設計されているよね。
<常設展&石橋財団コレクション展>
    
<オリエントガラスのお部屋>
    
<アボリジナルアート>
 
アボリジナルの人々は文字を持たなかったため、文化や哲学を伝えるために絵を描いたそうです。線やドットには意味がある。これは「春」そして「雨」それとも「道」…かな?大地や自然への素朴な感謝の想いが感じられます。
<モダンアート(…でいいのかな?)のお部屋>
      
ここの椅子に座ると不思議と落ち着く。いろんな思いに乱れるココロや神経が静かに収まっていく感じ。しばし”無”になれる空間。

<最後はミュージアムカフェ>
     
シャンパンと風神雷神図屏風をイメージしたパスタ。イカ墨の黒とバジルソースの緑。デザートももちろん頼む。切り口があんまりきれいじゃないけれど、ご容赦ください。