東日本大震災の被災地の合唱活動を支援するコンサート「ハーモニー・フォー・ジャパン」が3月3、4日、長岡京市天神4丁目の府長岡京記念文化会館である。7回目の今回は過去最多の52合唱団が公募に応じて全国から参加し、歌声でエールを送る。記憶の風化が懸念される中、「『忘れていない』とのメッセージを再確認し、届けたい」と主催者は思いを込める。
市内の楽譜専門店「パナムジカ」を中心に合唱関係者でつくった一般社団法人「ハーモニー・フォー・ジャパン」が続ける。同市での開催は2年ぶり。収益は被災地の合唱活動支援に充てる。
12年3月の初回に出演したのは41団体で、第2回には福島県南相馬市の小高中などが被災地の合唱団として初参加。今年も岩手県の陸前高田市立第一中特設合唱部や、福島県二本松市の二本松第一中と安達東高の合同合唱団を招待する。公募に応じた団体は昨年から10団体増える予定だ。
同法人事務局の梅景憲子さん(62)=京都市左京区=は「一貫したメッセージへの共感や、完成度の高い演奏で裾野が広がった。気持ちの重なりでここまで来られた」と話す。
長岡京市が練習拠点の一つで、初参加となる「合唱団ノイエ・フリューゲル」は、故郷への思いがテーマの宗教曲を披露する。山原誉志代表(47)=草津市=は「時間はたっても形を変えて伝わっていくことがある。歌うことで震災や被災者へ思いを寄せたい」。
初回から参加する「京都シティーフィル合唱団」のマネジャー藤井恭伸さん=左京区=は「震災をわがことと捉え続けていきたい。支援に関わり続けたいメンバーの思いは変わらない」と語る。
3日は午後5時、4日は午前10時開演。入場料は2日通しで1500円。問い合わせはハーモニー・フォー・ジャパン事務局の携帯電話080(4232)8762。
【 2018年02月28日 12時30分 】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます