「朝鮮通信使」意義振り返る 京都で全国交流会

2017-11-20 11:26:23 | 歴 history
 江戸時代の外交使節団「朝鮮通信使」ゆかりの自治体などが集う全国交流会が18日、京都市左京区のロームシアター京都で始まった。約200年間に12回来日して東アジアの平和外交の礎になった通信使の意義や役割を講演や創作舞踊劇を通じて振り返った。

 通信使は、関連資料が10月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録された。仲尾宏・京都造形芸術大客員教授は講演で、外交にとどまらず、文化交流も繰り広げた意義を強調。長浜市出身で通信使に関わった儒学者雨森芳洲の文書をひもとき、文化や思想の違いを認め合う「多文化共生思想」や、お互いに欺かずに争わない「誠信の交わり」の精神を重視したと紹介した。

 創作舞踊劇は、日本や韓国のプロ・アマの役者や踊り手らが上演した。400年前の1617年、伏見城で国書を交換した際、将軍の徳川秀忠自らが正使らを酒宴でもてなした逸話を盛り込みつつ、豊臣秀吉の朝鮮出兵後の対立を平和交流へ転換した通信使の歴史を紹介した。

 京都市などでつくる実行委員会が主催し、約470人が参加した。19日には左京区岡崎地域で通信使の行列を再現する。

【 2017年11月19日 13時20分 】


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