絶滅寸前カスミサンショウウオ2匹発見 京田辺山間部

2017-03-06 09:09:11 | 水 water
 京都府の「レッドデータブック」で絶滅寸前種になっているカスミサンショウウオの成体がこのほど、京都府京田辺市内で見つかった。山城地域でカスミサンショウウオを探してきたNPO法人やましろ里山の会(京田辺市)が確認し、「地域に豊かな自然が残されている証拠」としている。

 今年1月下旬にメンバー9人が市内の山間部で調査し、耕作放棄地にある深さ約5センチの水たまり付近でオスとメスとみられる成体2匹(体長約10センチ)を見つけた。メスは胴体部分が太く、産卵前らしかった。

 同会は、10年ほど前から山城地域でカスミサンショウウオの調査を続けており、これまで卵塊や幼生を見つけている。理事の山村武正さん(76)は「成体の発見で、カスミサンショウウオが繁殖を続けていることを裏付けた」とする。

 カスミサンショウウオの繁殖には湧水のある林や湿地、水田などが必要で、環境変化に弱いため、全国で数を減らしている。

 同会は、2007年4月に京田辺市内でカスミサンショウウオの卵塊を見つけ、同年5月初旬に幼生に育つまで確認した。10年5月には木津川市内で幼生を見つけた。府自然環境保全課は「住民参加による希少種の保護にもつながる」と同会の調査を評価する。

【 2017年02月22日 11時50分 】


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