住民集い憩う場に 世代間交流スポット完成 千里ニュータウン佐竹台

2011-10-12 11:37:01 | 地 geography
地域の世代間交流の場としてオープンした「さたけん家」=吹田市佐竹台2丁目 千里ニュータウンにある佐竹台近隣センター(大阪府吹田市佐竹台2丁目)内に、地域住民が気軽に集い、木のぬくもりを感じながら交流できるコミュニティースポット「さたけん家(ち)」が完成した。地域の新たな世代間交流の場として期待を集めている。
地域の世代間交流の場としてオープンした「さたけん家」=吹田市佐竹台2丁目

 世代間交流のスポットづくりに取り組んだのは、地元で活動する「佐竹台スマイルプロジェクト」(水木千代美代表)と、佐竹台地区連合自治会(谷川一二会長)を中心とした地元の有志たち。

 同プロジェクトではこれまでにも、子どもの見守りスポット「ハッピースポット」を市立佐竹台小学校に設置したほか、市がマンション1室の寄贈を受けて開設した地域交流室「おひさまルーム」で子育て支援プロジェクトを実施するなどしている。

 「さたけん家」は、1962年の千里ニュータウンのまちびらきとともに佐竹台へ入居し、現在は市内の別の場所に引っ越した坂本美千代さん(77)が、同センター内で営んでいた書店を改装した。

 近隣に大型商業施設が進出するとともに客足が遠のく中、店じまいを考えていた坂本さん。水木代表から「子どもから大人まで、佐竹台のみんなが集える居場所をつくりたい」と声を掛けられ、50年守り続けてきた店を提供する決心をした。

 1階のカフェには、坂本さんが書店で愛用してきた書棚などを残しながら、真新しいスギ板のテーブルやキッチンカウンターが備え付けられた。かつて居住スペースだった2階は、地域住民がゆったりとくつろげる憩いの場として、床面にスギ板を敷き詰めた部屋など3部屋が設けられている。

 木材は、ハッピースポットの建設にも携わった吉野木材若手軍団「team KASUGAI(チーム・カスガイ)」(石橋輝一代表)のメンバーが、「さたけん家が山と街をつなぐシンボルの存在になり、吉野の木の良さを全国にPRできれば」と無償で提供。室内の至る所に吉野産のスギやヒノキを使った意匠があしらわれ、木のぬくもりが感じられる優しい空間に仕上がっている。

 施設は、初めて佐竹台で入居が始まった日と同じ9月15日に正式オープン。谷川連合自治会長は「千里ニュータウンで最初のまちびらきがこの佐竹台で行われて間もなく50年。無縁社会といわれる今日に、“さたけん家”が地域の人々の本当の居場所となって、近隣センターが世代間交流の場として再生するきっかけになれば」と話していた。

大阪日日新聞

新しき故郷―千里ニュータウンの40年
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