認知症見守りに小学生の力 京都、不明者早期発見へ

2018-01-22 13:54:02 | 護 help
 行方不明となった認知症の高齢者らの捜索に協力する京都府長岡京市の「おでかけあんしん見守り隊」に2017年度、長岡第五小(同市下海印寺)が加わった。商店や団体で構成する見守り隊に学校が参画するのは初めて。同小校区は西山を背にして捜索が難航するリスクがあり、児童たちが初期段階での発見に向けてアンテナを張る。

 見守り隊には鉄道事業者や銀行、コンビニといった計130の事業所などが加わる。捜索事案の発生時、市が提供する行方不明者の氏名や年齢、特徴をまとめた情報シートを店内や事務所内に張り、従業員や客から目撃情報を募る仕組みだ。

 市によると、13年度から市内であった行方不明者の死亡事案4件のうち、3件の遺体発見場所は、西山の山中や山裾の竹やぶなど同小校区一帯だった。

 昨秋には、地元住民らでつくる「長岡第五小学校区地域コミュニティ協議会」が中心となって、同小の5年生約180人を対象に捜索訓練を企画した。

 事前に同協議会のメンバーらが校区の状況や発見時の対応方法を説明し、小さな情報が力になると強調。本番では、行方不明者役となって校区を歩いた。

 児童たちは、黒板に張り出された情報シートを熟読して下校。特徴が一致する人物と帰路ですれ違わないか注意深く歩みを進めた。帰宅直後に学校へ情報提供が10件あり、子どもたちが発見の場所や時刻、服装や持ち物などを申告した。

 訓練を終えた堀江康平君(11)は「見つけた人の特徴を正確に伝えるように心がけた。もし本番が起きたら、いろんな人と協力し、いち早く発見したい」と話していた。

 同協議会の武内英彦会長(71)は「子どもたちの地域を見る目が変わってくれたらうれしい。力を借り、高齢者が安心して暮らせる地域になれば」と期待する。

【 2018年01月16日 11時32分 】


最新の画像もっと見る

コメントを投稿