京都・小塩山のギフチョウ最多に「地道な保全活動の成果」

2018-09-21 21:00:57 | 護 help

 京都市西京区の小塩山に生息し、環境省の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている「ギフチョウ」の個体数が、調査を始めた2008年以降で今年が最多となったことが、保全活動に取り組む市民グループの調べで分かった。同グループは「地道な活動の成果」と喜んでいる。

 小塩山でギフチョウを調査しているのは、市民グループ「西山自然保護ネットワーク」(長岡京市)。

 同グループによると、ギフチョウが蜜を吸うカタクリや幼虫の好むミヤコアオイをシカが食べることや、放置されて光も届かない森が増えたことなどが、近年大きく減少している理由という。そこで、小塩山に生息するギフチョウの数の調査を2008年から始めた。

 調査は、ギフチョウが飛び交う4月の数日、10分間に何匹飛来したかを定点で数え、その平均値をとる。開始初年の08年は2・65匹だったが、11年には0・54匹まで減少した。一方、調査以前から取り組んでいたカタクリの保全や常緑樹の伐採に加え、防獣ネットを設置した結果、増加に転じ、今年は2・71匹と、調査初年の08年の数を初めて上回った。

 代表の宮崎俊一さん(78)=長岡京市=は「ゼロになるかと絶望した時期もあったが、やっと少し安心できた。いつまた減少するか分からないので、しっかり活動を続けたい」と話した。

【 2018年09月19日 16時00分 】



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