101歳剣士、闘志満々 京都、「演武で負けた記憶ない」

2016-05-08 10:53:43 | 士 cerebrity
 101歳の現役剣士が京都府向日市にいる。6歳から剣道を始め、現在は範士七段として、毎年5月に京都市左京区の市武道センターで開かれる「全日本剣道演武大会」に出場するほか、各地の剣道クラブや大学で指導している。「本当の剣道とはどういうものか、遺言として伝えていきたい」と熱く語る。

 向日市鶏冠井町の太田博方さん。「日本武道の聖地」と言われた武徳殿(現・京都市武道センター)で剣道を学び、めきめきと腕を上げた。23歳の時に日中戦争に出征し、陸軍仲間約100人が参加した剣道大会で優勝したこともある。

 戦後は毎年のように全日本剣道演武大会に出場。「負けた記憶がない」といい、範士になってからも年齢を感じさせない堂々とした演武を披露している。身長は約155センチと小柄だが、「相手が大柄でも小さく見える」と闘志は誰にも負けない。

 日課は模造刀での素振り300回と踏み台昇降運動で、日々足腰を鍛えている。大学などへの出稽古では自らも立ち合い、後進の指導に汗を流す。

 ただ、試合形式で練習させることはなく、「型を崩してまで勝とうとする剣道は剣道ではない。まっすぐに切ることが大事」と作法を重視する。礼儀にも一言あり、「有段者が無段の人に偉そうにするのが嫌い。どういう立場でも剣友に変わりはない」と強調する。

 腰に痛みがあるほかはいたって健康。「長男の嫁に『無理をするな』とやかましく言われるが、体が持つ限り剣道を続けていきたい」と話している。

【 2016年05月07日 08時15分 】


最新の画像もっと見る

コメントを投稿