シカ食害、アジサイロード無惨 京都・酒解神社

2018-06-17 06:44:03 | 木 plants

 天王山にある酒解神社(京都府大山崎町大山崎)境内で地元住民団体が手入れしてきた「アジサイロード」のアジサイが、シカの食害に遭っている。例年、6月中旬から見頃を迎えるが、今年はつぼみのうちにほとんどの花芽がシカに食い尽くされてしまった。栽培に取り組んできたメンバーは「きれいな花を楽しんでもらおうと手入れしてきたのに悔しい」と肩を落としている。

 アジサイロードは同神社境内の三社宮から本殿までの約100メートル。昨年は約150株が咲き誇り、色とりどりの花が登山客らの目を楽しませた。地元住民でつくる「つばき・アジサイを植え育てる会」が、剪定(せんてい)や挿し木をして毎年手入れし、数を増やしてきた。

 同会メンバーが異変に気付いたのは5月下旬の活動日。シカが届かない高い位置のものと一部の品種を除いて多くの株の花芽や葉が食われてしまっていた。以前にも被害はあったが気にならない程度で、ここまでひどいのは初めてという。

 町によると、近年、シカの頭数や山中での目撃が増え、3年ほど前から、イベントで植樹したサクラやコナラの苗木の食害が深刻化しているという。植樹の際には防御ネットを苗にかぶせるなどして対策している。

 ハイキング中の後藤潤平さん(80)=島本町=は「毎年立派なアジサイが咲くのを心待ちに登るのに、まさかシカに食われるなんて。ガクアジサイだけ被害がないのはおいしくないからかな」と不思議そうにしていた。同会メンバーの倉内香兜人(かつと)さん(73)=大山崎町大山崎=は「登山客の人も楽しみにしてくれているので残念」と話していた。

 同会は今後、予防策を検討していくとしている。

【 2018年06月09日 09時10分 】



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