心不全の予防や対処法をテーマにした乙訓地域保健医療協議会(事務局・府乙訓保健所)の公開セミナーがこのほど、京都府向日市上植野町の府乙訓総合庁舎で開かれた。専門医らがチーム医療やリハビリの重要性を訴えた。
セミナーには、乙訓地域の医療機関や自治体の関係者約70人が参加し、済生会京都府病院の副院長で循環器内科医師の石橋一哉さんと、同病院で心臓リハビリを担う理学療法士の綱昭則さんが講師を務めた。
石橋さんは「地域全体で取り組むべき心筋梗塞と心不全対策」と題して講演した。心筋梗塞は高血圧症や高脂血症、喫煙、糖尿病などが発症の引き金になるとし て、「検診と啓発活動を推進し、発症の一歩手前で治療することが大切だ」と指摘した。また心機能が低下する心不全においては、タンパク質の十分な摂取と適 度な運動が大事で、「心臓の治療は医師だけではできない。看護師や理学療法士など多職種で情報を共有し、チームで治療するという意識が重要になる」と強調 した。
心筋梗塞の患者らが対象の心臓リハビリの内容について、綱さんは、有酸素運動と軽めの筋トレ、ストレッチを挙げ、「筋肉量を保つことで持久力を維持できる」と説明した。参加者はメモを取るなどして真剣な表情で聞き入っていた。
【 2018年05月25日 11時10分 】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます