<京都・たんば発GWナビ>
千年の時を超え、今も愛される「源氏物語」。全五十四帖の最後を締めくくる「宇治十帖」の舞台となった地で、物語の世界観を体験できる空間が源氏物語ミュージアムだ。
展示ゾーンの「平安の間」では、調度品が並ぶ女性の部屋や実物大の牛車、主人公・光源氏の邸宅「六条院」の模型などがあり、平安貴族の生活を彷彿(ほうふ つ)とさせる。また、「宇治の間」は宇治十帖をテーマとする。光源氏の子の薫(かおる)らが織りなす恋物語の名場面が、実物大のセットや音、照明などで再 現されている。物語に登場する香りの原料をかいで体感できる展示物もある。
映像展示室では、篠田正浩監督の人形劇映画「浮舟」と山崎雅史監督の実写映画「橋姫」の2本を順次上映している。雑貨などを販売するショップや、関連書籍4千冊を所蔵する図書室も設ける。
同ミュージアム学芸員の家塚智子さん(47)は「源氏物語には驚きや発見がある。難しい古典だと構えないで、親しんでほしい」と話す。
ミュージアム近くには宇治川が流れる。両岸には世界遺産の平等院や宇治上神社をはじめ多くの神社仏閣や史跡が多く、散策も楽しめる。茶屋も軒を連ねており、疲れたら宇治茶で一服。人気の抹茶スイーツも味わえる。
■源氏物語ミュージアム 源氏物語のまちづくりに取り組む宇治市が1998年に開設した。京滋バイパス宇治西インターチェンジから車で約10分。宇治市宇治東内。観覧料は大人500円、小中学生250円。同館0774(39)9300。
【 2018年05月03日 16時49分 】
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