希少チョウ含む500点寄贈 京都の収集家、地元小学校に

2018-01-15 12:04:09 | 民 people
 チョウの収集家だった京都府長岡京市今里の大西昭さん(85)が、府登録天然記念物のギフチョウなど希少種を含む標本を地元の長岡第七小に寄贈した。約500点にもおよび、「子どもたちの勉強に役立てばうれしい」と話している。

 大西さんは、約40年前に自宅のサツキの花に集まるチョウを見て興味を持ち収集を始めた。チョウの生態や標本の作り方などは独力で学び、自宅近くの山や京都市北部と大津市の山間、長野県や九州方面にも出向いて採集するなど熱中。収集は約20年前にやめた。

 ギフチョウは天然記念物に登録される前に採集した。自宅に食草を植えて苦労して幼虫から育てたことが忘れられない。息子を連れて出掛けた長野県では高山に生息する希少種のクモマツマキチョウやミヤマモンキチョウなどを収集し、自宅近くの山ではキタアカシジミを捕まえたことがあるという。

 思い出の詰まった標本箱を大切に保存してきたが、高齢や体調不良などもあって寄贈を決めた。大西さんは「最近は昆虫が苦手な子どもが多いと聞きますが、標本を通じて興味を持ってほしい。勉強にも使っていただけるので感謝しています」と話した。

 同小の藤山仁志校長(59)によると、理科室前に展示ケースを置いて入れ、児童が常に見られるようにするほか、チョウの学習(3年)などへの活用を検討している。一部の希少種は「乙訓の自然を守る会」のメンバーを通じて博物館や研究者らに提供してもらう、という。

【 2018年01月07日 17時00分 】


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