趣味でニホンミツバチを飼育する京都府長岡京市奥海印寺の衣川幸夫さん(79)宅で、1群が数千匹単位で巣分かれする「分蜂(ぶんぽう)」が続いている。多い日は3群もの分蜂があり、「これほど頻繁に行うのは聞いたことがない」と養蜂愛好家や地域住民らを驚かせている。
衣川さんは10年ほど前から雑木林に面する自宅裏庭で1群の養蜂を始めた。最初の3年で全個体が巣箱を離れて飼育を断念したが、2016年6月に1群を譲り受けて飼育を再開。昨年は6群に増えた。
今年の分蜂は3月27日から始まった。4月12日に2群、16日には3群が一度に巣箱を離れるなど18日までに計15群の分蜂があった。このうち2群を逃し、1群は自宅に置いた。飼育再開時に支援を受けた養蜂家に3群を返却し、残る9群は愛好家に譲った。
衣川さんは「ニホンミツバチが大量死したアカリンダニの被害が過ぎた後に、被害のなかった場所の元気なニホンミツバチを譲り受けたのが今回の分蜂の多発に つながったと思う」と分析。「今年の1群を除く手持ちの6群のうち4群は元気で今後も分蜂が続く可能性がある。これほど分蜂が多いと捕獲作業は大変です」 とうれしい悲鳴を上げる。
ニホンミツバチが突然に蜂球(ほうきゅう)を作ると怖がられ、駆除されることもあるが、衣川さんは「分蜂の時は 満腹で攻撃性が薄れている。手でつかむことや無理に払いのけるなどしなければ刺されることはないので駆除しないでほしい。市内であれば捕獲に行かせてもら う」と話している。
【 2018年04月19日 11時17分 】
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