田川市石炭・歴史博物館のブログ

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田川のコト 第十回:田川郡⑦福智町

2017年06月26日 | 日記

みなさん、こんにちは!

田川のコトを、少しでも多くの方々に知っていただこうというこのシリーズも、いよいよ今回が最終回となりマス。
ラストを飾りますのは、田川郡の北部に位置する福智【ふくち】町についてデス♪

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彦山川に中元寺川が合流し、町の中心部を大河が流れるこの福智町。
しかし、田川郡福智町と聞いても、いまいちピンとこない方も多いのではないかとオモワレマス。

それもそのはず、この町名が生まれたのは約11年前のことでして、それまでは「金田【かなだ】町」・「方城【ほうじょう】町」・「赤池【あかいけ】町」でありまして、平成の大合併と呼ばれた市町村合併において田川郡で唯一合併して生まれた町です。

町の由来は、北九州市の皿倉【さらくら】山から南へ連なる福智連山の最高峰である福智山(901m)から採られマシタ。

筑豊のご多分に漏れず、やはり大中小の炭鉱がたくさんありましたが、その中心となったのは旧方城町にあった「三菱方城炭鉱」デス。
1902年に開坑したこの炭鉱は、当時東洋一と言われた270mの竪坑を持ち、二瀬村(現飯塚市)の官営製鐵所の二瀬炭鉱、我らが伊田村(現田川市)の三井の伊田竪坑と合わせて日本三大竪坑と呼ばれてオリマシタ。

なお、福智町の炭坑は、筑豊炭田の中でも最も古い歴史持っていまして、江戸時代の小倉藩でも採掘されていた記録があるンデス♪

それでは、そんな福智町について、いくつかご紹介しまショー!

◆福智町の焼き物といえば「上野焼」。
わび茶の創始者「千利休【せんのりきゅう】」の高弟で、利休七哲のひとりでもある細川忠興【ただおき】公が小倉藩主の時代、朝鮮の陶工を招いてひらいた「上野焼」。
【うえのやき】と読んでしまいたくなりますが【あがのやき】が正解デス。

旧赤池町の上野エリアに行きますと、たくさんの窯元がアリマス。
しかし、やはりイキナリ窯元に赴くのはハードルが高いモノです。

そんな方は、上野の入口附近にある「上野の里ふれあい交流開館」に行ってみましょう。



ココに行けば、さまざまな窯元の作品をいっぺんに見ることができます。
値段については、大きいものやモノによってはウン万円するものもありますが、1000円台で買えるものもたくさんありますので安心してくださいマセ。
お隣には農産物の直売所もありますので、陶芸だけでなく地元の新鮮な野菜などもお安ゲットできちゃいます。
そこでお気に入りの窯元を見つけたら、ぜひ直接窯元まで足を運んでみてくださいネ♪

◆福智町の炭鉱遺構といえば「九州日立マクセル赤煉瓦記念館」さん。
先述の三菱方城炭鉱の跡地に残る、正真正銘110年以上に前に建てられた煉瓦造りの炭坑遺構デス!


元々は炭坑内に空気を送る作業をしていた「坑務工作室」なのですが、現在も操業している九州日立マクセルさんの工場の中に位置し、現在も現役のショールームとして使われているため自由見学はできませんが、平日に限り前日までに予約することで、解説付きで見学を許可されてオリマス。

内部はリフォームされておりますが、外観はそのままですし、内部の鉄骨のリベットなども含めて、往時の炭鉱の様子を伝えてくれておられマス。

◆福智町のその他の炭鉱遺構
整備・保存されている遺構はありませんが、町の中を散策しておりますと、「コレって炭鉱遺構じゃね!?」と思われる残り香をアチラコチラで味わうことがデキマス。



運炭線の橋脚かなーって感じのコンクリート遺構トカ。



炭鉱全盛期にはたくさんの人たちで賑わってたんだろーなーってな、炭住(炭鉱住宅)前の商店だったりとトカ。
(ちなみに、現在も駄菓子屋さんと八百屋さんだけ営業中でしたヨ!)。

昭和生まれのスタッフには、何だかナツカシイニオイのする街角が沢山アリマシタ。

「文化財」という言葉は「人類の文化的活動によって生み出された有形・無形のモノ」とも解釈されますが、これらの人々の生きてきた街並みも、ひとつの文化財と呼べるのかもしれませんネ!

と、長々と10回に渡りましてお送りしてまいりましたシリーズ「田川のコト」。

遠方から田川市及び当博物館へ足を運んでいただいた皆さまに、少しでも田川を楽しんでいただこうと始めたシリーズなのですが、ワタクシ博物館スタッフも色々な場所をフィールドワークしてみて、今まで知らなかったコトを学べマシタ。

まだまだご紹介しきれないネタがたっくさんアリマスので、また機会があればご紹介させていただきますネ!


今年もやります!博物館トーク2017

2017年06月26日 | 日記

6月24日(土)9時30分から放送された「福岡人志、」、ご覧になられたでしょうか?

松本人志さんが当博物館を見学される様子がばっちり映ってましたね

松本人志さん、小峠英二さん、黒瀬純さんが見学した当博物館に、みなさんも是非ご来館くださいませ

お越しになる際は、事前に休館日情報をご確認くださいm(_ _)m

http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/kiji0034599/index.html

 

さてさて、もう6月も終わろうとしていますね。ということは、もうすぐ夏休み

みなさんご予定はもうお決まりでしょうか

今回は、夏休みの恒例イベントとなりつつある「博物館トーク」のご案内です

館長をはじめ当館が誇る学芸スタッフが、それぞれの研究テーマについて熱く語ります!!

7月30日(日)、8月6日(日)、8月27日(日)のいずれも13時30分から15時30分まで(7月30日は15時まで)、

田川市民会館2階視聴覚室で行います

参加費無料で事前の申し込みは必要ありません。当日会場にお越しください

詳しい内容は、田川市ホームページに掲載していますのでご覧ください

http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/kiji0034863/index.html

たくさんのご参加お待ちしています