天使の梯子の彼方へ

ママのひとり言
  天使の梯子の彼方のまいこへ。。

死者と一緒に生きる。

2011-04-20 20:44:53 | Weblog
数日前の地元紙に掲載されていた記事です。

『喪失と新たな出会い』



前略


救いとはなにかー。
今回の震災では、目の前で自分の家族が津波にながされた人がいるという。
自分が命を救えなかったという自責の念と無力感で、うちひしがれている人が多くいるという。

過酷過ぎる、かける言葉も見つからない。

まだ、被災地の多くの人は絶望の中にいるはずだ。
生きる事に前向きになりながらも、ふとした瞬間、途方もない虚無に襲われるだろう。
生きていて意味があるのだろうか、
そんな事を想起するかもしれない。

確かに、亡くなった大切な人は、ここにはいない。
姿かたちは存在しない。
しかし、
その人は生者から死者となって存在している。
あなたの心の中に。脳裏に。

死者の存在は透き通っている。
だから、自己の心の中を直視してくる。見通してくる。
生きている時は不可能だった透明な関係が、死者との間に突如生みだされる。
わだかまりなんて存在しない。
2人の間の障壁は崩れ、心と心で繋がる事が出来る。
これまでなかなか言えなかった事も言える。
『ごめんね』も『ありがとう』も。

ここに大切な人との新しい関係が生まれる。
生きている人間同士では不可解な関係が、生者と死者の間で結ばれる。
これは新しい出会いだ。

透明な死者の存在は、生者に対して自己と対峙する事を要求する。
自分の心の中を、死者のまなざしを通じて直視する事を余儀なくされる。
死者との出会いは自己との出会いにつながる。

他者に言えない事、自分の心の中にそっとしまっている事、
無意識の思い。
死者とのコミュニケーションはそんな自己を掘り起こし、自己を凝視させる。

この行為は、苦しい。
自分の負の側面が、死者のまなざしを通して突き刺さってくるからだ。
自己の醜さに直面しなければならない。
心が痛い。見たくないものまで見なければならなくなる。
出来れば、そっと胸の奥にしまっておきたかったのに。

しかし、その出会いは、きっと人生を豊かなものに変革してくれるはずだ。
自己と向き合わず、誤魔化して生きるより、   
死者によって自己と対峙しながら生きる方が善き人生なるはずである。

大切な人の死は、喪失であると同時に、新たな出会いでもある。
死は決して絶望だけではない。
死者とのコミュニケーションを通じて、人間は新しい人生を生きる事が出来る。
そんな姿を、死者は温かく見つめてくれるはずだ。

死者と一緒に僕たちは生きているのだ。

(北海道大準教授  中島岳志)


あぁ、そうか・・
そう思って読み進めた私がいる。

だけど、、被災して大切な人を亡くした人には、まだこの文章がすーっと心に入るには
まだ無理があるかもしれない。

時間を経て、今の私がやっとあぁ、そうだ・・と受け入れられる事かもしれない。


だけど・・

姿の見えないだけのまいこと心で会話をする事が当り前になり、
それが私自身の生きる道にもなり、、
言葉にしなくても、私が思う事も、まいこには伝わるのだと思える。


その反面・・
いつも、どんな時も、どんな私の姿もまいこには見えてて、
呆れたり、苛立ったりされているのだろうという焦りもある。
今の私は、多分、まいこがいた時よりも、
ひねくれてしまった部分も多いし、情けなくなった部分も多い。

それでも、まいこがいつも見ていると思う事で、
優しい人間でありたいと思うし、正直な人間でありたいと思うし、
何よりまいこが誇れる、いや、そんなお母さんが好きと思ってくれるような母でありたいと思う。


この新聞記事のサブタイトルは『死者と一緒に生きている』

私も、、、
まいこが死者なのだと認め始めているのだろうか・・
いや、死者ではなく姿が見えないだけだと思ってる私がいる。

大切な娘を亡くして人生が豊かになるとは思えないが、
姿の見えないまいこと一緒に生きているのだ。
そう・・・私はまいこと一緒に生きてる、そう改めて思えた事はよかったと思う。




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2011-04-11 15:48:00 | Weblog
まいこが・・大学への通学に利用していた経路に、桜の綺麗な通りがあります。

大学に入学したあの年・・
入学式に行くときはまだ桜の花は咲いてはいなくて・・
それでも、近々桜が咲くとどんなに綺麗だろうねと車の中で会話した。
毎年、この桜並木を通って学校に通うんだね・・・って。

まいこは・・あの年、
咲き乱れる桜の花や、風に舞う桜吹雪の中、学校へと車を走らせたはず・・

桜の花さえ見る事が出来なかった私だけれど・・
今日、ふと、あの桜並木を走ってみようと思いついた。

この何年か・・自分から桜を見ようとは思えなかった。
まして桜をわざわざ見に行こうなんて、到底思えなかった。

でも、まいこが見た桜が見たいと思った。

        

        

        

まいちゃん、綺麗だね・・

声に出して呟いた。


こうして・・行けなかった所へも足が運べるようになった5回目の春。


これは家の近くの桜・・・

        







独り言のブログ
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繋がってる・・

2011-04-05 08:04:13 | Weblog
私は指輪以外のアクセサリーに興味はない。
若い時から変わらない。
結婚記念日のプレゼントはたいていが指輪(苦笑)

同居してた祖父母が亡くなった後も、
長い間ありがとうとお礼に指輪・・だったし、
時に、ごめん・・許して・・のお詫びも指輪だったし(苦笑)

もっとも、随分と太くなった私の指に納まらなくなったものがたくさん(苦笑)

ネックレスやイヤリングは冠婚葬祭にしかつけない。
勿論ピアスの穴もない。

まいこは早々と・・高校時代からピアスを愛用してたし、
長男クンにいたってはいくつ穴があいているやら(苦笑)ですが、

ネックレスやイヤリングは何か・・縛られているような・・・
特に太ってからは余計にか・・(苦笑)

そんな私がまいこがいなくなってから・・
ブレスレットをつけるようになりました。
勿論、パワーストーンのものです。

今年のお誕生日の前に友人に1つのお願をしました。
『麻衣子からのお誕生日のプレゼント』のブレスを作って欲しいと。

彼女は霊視の出来る占い師さんで、パワーストーンの製作者でもあります。
時々・・まいこからのメッセージも伝えてくださいます。

私からの希望はなし、ただ、まいこの思いのつまったブレス・・それが唯一の希望。


彼女はまいこから伝わる思いをブレスにしてくれました。
まいこの願いは
家族の調和、心を鎮める・・・だったそうです。



出来あがったブレスにどんな念を入れますか・・・と聞かれて

私がお願いしたのは
家族仲良くと穏やかな気持ちでいられますように。

ブレスを作ってそれから石の意味を調べるという彼女は
まいこの思いと私の思いが全く一緒で驚かれました。
やっぱり、まいちゃんのお母さんに対する思いは、すごいと思ったと・・


真ん中の石はアクアマリン。 彼女はご存じなかったのだけど、 私の誕生石。
そして、私の大好きな石。

あぁ、、繋がってる、
離れていても・・まいことちゃんと繋がってると感じました。

パワーストン・・依存はしてない、でも、お守り・・みたいなものかな・・
まいこの思いをちゃんと受け止めたいと思います。


そして・・・

独り言のブログにも書いたのだけど・・
昨日お孫ちゃんの入園式でした。

そこでも、やっぱり繋がってる・・と思えるような事がありました。


゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆


昨日、入園式だったみかちゃん。

お名前のマーク・・・

なんと『ひまわり』でした。

2年前に入園したゆいちゃんは、『ひよこ』

『ひよこ』は長女とまいこのお名前マークでした。

お姉ちゃんは『ゆいちゃんはひよこさんね・・』と先生に言われた時、

まいこの計らいだと思ったそうです。(私もです)

昨日は、

『みかちゃんはヒマワリね・・』と言われて・・・

また・・まいこの計らいだ・・と。

まいこが大好きな向日葵・・

これがまいこの計らいでなければなんだ??(苦笑)

ゆいちゃんとみかちゃん、合わせると、

『ぴよちゃん(ひよこ)と向日葵』

まいこが大好きだった絵本です。






お姉ちゃんの一言・・

『まいこは凄いね・・・・』




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社会人一年生。

2011-04-01 07:55:29 | Weblog
今朝・・
雲ひとつない青空まで
息子の門出を祝っているような気がする(親馬鹿)
長男クンの入社式。



今日のお伴は
まいこの腕時計。

まいこの22歳のお誕生日に夢を叶えて教師になれば必需品と
買い求めたもの。
時折私が使っていたのだが



入社式、新人研修の間、長男クンの腕に。

思いっきりレディースだけど、何気に長男クンの腕に違和感なし^^


嫌がるだろう・・と思ったけれど、
新たな出発に記念写真。



あっネクタイちゃんと結んでないじゃん・・・

いつも・・
入学を迎えるたびにこうして玄関前で写真を撮っていたね・・と
過ぎた日を思い出してくれた。


世間の方たちには・・
こうして成長して行くのは当り前のことなのだろう。
だけど、

私には感無量。


多分・・
同じように思ってくださる方が多いのだろう。



メッセージつきのお祝いが次々届く。

みんなの中にも・・
まいこが迎えられる事がなかった日・・という思いがあるのでしょう。

(だって・・・長女の時には就職のお祝いなんて届かなかったもん、、)


みんなに見守られて新しい出発。

今日某ホテルにて入社式。
明日は本社で新人研修。
明後日より泊まり込み缶詰で愛知、三重、岐阜の合同新人研修会。
その後休日をはさんで
ビジネス研修会、各部署での研修を経て、仕事の運び。

今日、辞令交付で赴任地もわかる。
どこだろうなぁ・・・
少しでも近いところがいいなぁ・・・
なんて思いながら、

あぁ、社会人かぁ・・・
思いっきり入社式を見に行きたい母だけど、
元気に帰宅するのを待とう(苦笑)

社会に出れば、試練ばかり、
もう親が手助けしてやれることは少ないし、
社会人になったからには一人の大人として扱おう。
私も、子離れするよ。

頑張れ・・ゆうくん。。


この日を、ただただ晴れやかな気持ちで・・・というわけにはやはりいかない。
この日を迎えられなかった娘を思うと、涙があふれる。

息子の中にもまいこの存在は大きい。
応援してくれてるね、見守ってくれてるね、

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