天使の梯子の彼方へ

ママのひとり言
  天使の梯子の彼方のまいこへ。。

2012-10-28 20:35:33 | Weblog
二男の中学の文化祭があった。

1年生の劇は・・阪神大震災で妹を亡くした少女を取り巻く友人の話だった。
震災から5年がたった中学生?高校生の設定かな・・

ある友人が、
『もう5年もたつじゃないか・・・』と言うと、
その少女が
『もう5年じゃない、まだ5年しかたってない・・』と。

劇中のせりふだけど、不意に涙が流れた。

『私の悲しみなんてあなたにはわからない・・』

『そうだ、わからない、、でも、気持ちをわかろうとしたいと思うよ。』

『そうね、私の気持ちなんて誰にもわからない。でも、わかってもらおうとすることはできるのかも・・』


それがメインの劇ではないが、
そんなやりとりが心に響いて・・

会場の中で多分、私とパパだけ涙を流した。


もう6年なのか、まだ6年なのかもわからないこの頃。
どうやってここまで生きて来たのか、
難なく生きてこれたわけでは決してなく、
それでも、それでも6年弱の日々を生きてきた。


同じ経験をした人にしか理解できない思いだと
周りの人に背を向けた。
多分、選んで選んで発してくれた言葉にも、
あなたに何がわかるんだと拒絶した。

たくさんいた友人にも背を向けた。

今では、心の内を素直に話す相手はホントの少人数だ。
だけど、苦しい、悲しいというありのままの気持ちをそのままに受け止めてくれる事に感謝している。

それにも時間が必要だったけれど・・
まだまだ背を向けたままの人はたくさんいる。

その人にとっては当たり前な事でも、私にはとてつもなく残酷な事だったり、
何度も何度もそんなことの繰り返し。


多分、どんなに時間が経っても、私は以前の私には戻れない。
今はもう
自分がどうやって命の終わりが来るまで生きて行くのか、
どうやったら心静かに、穏やかに生きられるのか、
そんなことしか考えない。

そして、心穏やかに、心静かに生きようとすれば
世間に背を向けるのが一番の方法なのも事実で・・


世間の人には、
私は幸せな人に見えるらしい。
世間の人の幸せの物差しは軽い。

夫婦仲が良くても、生活にゆとりのある収入があっても、
自分のために時間やお金を使う余裕があっても、
たったひとつ亡くしたものの存在は大きい。

大切な人を亡くした者が生きて行くのは途方もないことで、
必死にならないと生きていけない。

そして、自分の命の終わりが来た時に愛しい我が子の逢うことが最大の夢で最大の生きる目標であることは
切なすぎる。

もうすこし・・・時間が流れたら変わっていく思いもあるのだろうか。
私にはまだ何も変わりそうにない。

まだ、6年だ。
コメント (8)
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