まいこがいなくなってからは…
お花だけは十二分に手向けてあげたくて、
庭や花壇で咲いたお花は
見事なまでに切り
すべて仏間に飾っていました。
だってそれくらいしか…
してやれることがなかったから、、
ご近所さんはびっくりしてたね、、
お花が咲きそうだと眺めていたら
綺麗さっぱり切られてしまう。
長い間…みんなは、
我が家で咲くお花たちは
直売所に出荷してると思われてました。
チュウリップ、水仙、ラナンキュラス、
芍薬、ガーベラ、ゆり、紫陽花、、
向日葵、蓮の花
どのお花も、、
まいこがいる頃はお家を彩るものでした。
でも、あの日から
夫とふたりで自分達が手を掛けたお花を
まいこに手向けてやりたくて
ひたすらお花を育てました。
特にまいこが好きな向日葵は
休耕している田んぼを向日葵畑に。
いつ頃からだろう。
お花たちを切らなくなったのは、、
お花たちは咲いた場所で散るまでいる方が
長く咲く。
まいこだけではなく、
道行く人をも楽しませる。
いつしか、花が咲来はじめると
まいちゃん、お空から眺めてねと
呟くようになった。
心療内科に通っている時に先生が言った。
せめて…
そのお花を一輪でも玄関や床の間に
飾ってみませんか…
それが出来るようになるにも
随分と時間を要した。
今は夫と…
今年も綺麗に咲いたねと花壇や庭を眺める。
そして夫は日々手入れに勤しむ日々。
それでいい、
いろんな思いと共に今がある。