ハックルベリーってご存知ですか?
私は今年の秋初めてその存在を知りました。
それは先月の中旬だったでしょうか。
近所の産直で真っ黒な小指の先くらいの大きさのベリーが棚に並んでいるのを見つけました。
見るとラベルに「ハックルベリー」と書いてあります。
初めて聞く名前でした。
レジのおばさんがジャムにするといいらしい、と言うので買ってみました。
我が家では毎朝、朝食の最後にはジャムパンを締めとして食べています。
ジャムはある意味必需品に近く全て手作りで賄っているので、
その材料になるフルーツにはいつ興味津々な私です。
色は真っ黒でいかにもポリフェノールがいっぱいに見えます。
ポリフェノールは抗酸化作用が強く色々と健康効果も高く、アンチエイジングとして有名な食品成分です。
早速買ってはみたものの、
ハックルベリーに関して何も知らないので家に帰って早速調べてみると、
なんとベリーじゃなくてそれはナスの仲間の野菜でした。
甘味は全くありません。
ただ灰汁を抜くとそれ自体味がないので、砂糖とレモンなどで味を作れば、
その豊富なポリフェノールが美味しく摂取できるというわけです。
早速ジャムを作ってみました。
色や見た目はブルーベリジャムにそっくりです。
味は違うけどそれなりに美味しいです。
その過程で
アク抜きのために下茹でした時に出た茹で汁が、
あまりにも綺麗な青色だったので、染めを趣味とする私としてはそれを使ってみたくなりました。
で、早速この間見つけた絹の帯揚げを染めてみたのです。
そしたらびっくりするほど綺麗な青紫が出現。
素晴らしい。
ナスの皮が出す綺麗な青紫は定着が難しいのですが、
ハックルベリーで同じような青紫が取り出せる事が分かりました。
これは素晴らしい発見です。
ナスは定着しないのに、こちらは酢を加えただけでしっかり色がついています。
思いがけず綺麗な色と出会って興奮しました。
すぐにもう一度産直行ってもっと買いたかったけれど既に売り切れ。
残念ながら染物は来年の秋の楽しみとなりましたね。
どうです。
綺麗でしょ。
実際の目で見たらその色の深さに心が動きますよ。
植物の色の持つ力は本当に凄いです。