先日、中国の第3四半期のGDPが前年比6.0%の増加になったというニュースがあったが、ウォールストリートジャーナル(2019/10/6)に中国の地方政府が外郭団体をつうじて発行する債券の販売が過去最高を記録しそうだとする記事が掲載された。
中国の地方政府は融資平台(LGFV)と呼ばれる外郭団体を通じて資金集め、投資をおこなっている。
WSJ紙によれば、LGFVは今年これまで2.37兆元(36兆円:1元=15円)の債券を発行。
これは昨年同期より38%多く、このままのペースで発行が続けば3年前につけた2.56兆元(38.5兆円)の最高記録を超える見込み。
ただし、WSJ紙はその多くは借り換えだとしている。
同紙によれば、今年償還をむかえるLGFV債券は2.1兆元(31.5兆円)。純粋な投資増に結び付く債券発行はそれほど多くなさそう。
なお、中国では今年、民間企業が発行する社債にデフォルト(債務不履行)が多発。
今年これまでのデフォルトは、昨年同期より35%増加の1223億元(1.8兆円)となっている。
LGFVでもデフォルトが発生しているが、WSJ紙は比較的安全とされるLGFV債に買いが集まり、利回りは低下しているとしている。
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