トランプ大統領は、前例をやぶって米連銀(Fed)の金融政策にしきりに口先介入している。
いまのところ、パウエルFRB議長はFedの独立性を守ろうとしているように見えるが、それに疑問を投げかける記事がウォールストリートジャーナルにでた。
同紙は、トランプ氏の口先介入は米連銀(Fed)の金融政策に直接の影響はおよぼしていないが、市場参加者の利下げ期待をふくらませる(あおる)ことで間接的にFedの金融政策に影響を与えているとする論文を紹介している。
時間がなく論文は読んでいないが、同意するところが多い。
50年ぶりの低失業率の中、今月29ー30日の FOMCでは今年3回目の利下げがおこなわれることを市場は当然視しているが、トランプ大統領でなければこのような状態になっていたか疑わしい。
なお記事にはないが、オバマ政権時代に金融正常化(金利引き上げ)をしきりに主張していた共和党が、トランプ政権になってから低金利を問題にしなくなったこともトランプ氏の利下げ要求が市場におりこまれるのを容易にしている。
私は今回の景気拡大を、各国中央銀行による前例のない超金融緩和によって支えられた「官製バブル」「金融緩和バブル」だと思っているが、その宴はまだ少し続きそうな気配である。