大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

英政府、今週中のEU離脱案可決を目指す

2019年10月22日 | 経済

 2019年10月19日(土)、英議会はEU離脱にかかわる諸法律が成立するまでEUと合意した離脱案の採決を延期する動議を過半数の賛成で可決した。

 これに対しジョンソン首相は、10月24日(木)までに超特急で関連法案を成立させ、離脱案の採決をおこなうことを目指している。

 フィナンシャルタイムズなど複数のメディアは、ジョンソン首相はさまざまな働きかけにより(労働党内の離脱派に対しEU労働指令を受け入れる約束をするなど)過半数の支持を確保したと伝えている。

 一方、労働党は慣例を無視した関連法案の拙速な採択に反対。修正案を提出するなどして抵抗する構えをみせている。

 今週、EU離脱法案の採択があるかどうか、あるとしたらその結果はどうなるのか今のところまったく予想できない。

 英議会の動きを注意してみていきたい。 

 

2019/10/23追記

 2019年10月22日(火)、英議会(下院)は329対299でジョンソン首相がEUと合意した離脱案の骨格を承認した。

 しかしそのすぐあと、10月24日(木)までに関連法案を成立させるという英政府のスケジュールは、322対308で否決された。

 これにより10月31日までのEU離脱は困難になった。

 ジョンソン首相は離脱案が認められなければ解散すると主張しているが、解散には下院の2/3の賛成が必要のため実現は難しいように思われる。

 

英ふたたび、EU離脱の国民投票か? 2019/10/18

英保守党、最低賃金を5年で1420円に引き上げると発表  2019/10/8

英議会、強硬離脱禁止法案を可決 2019/9/5

英保守党、支持広げる  2019/9/4

EU、英離脱期限を4月12日に延期 2019/3/22

英議会、EUに離脱延期を求める決議を可決: 今後の焦点は、EUの対応 2019/3/15

イギリス、合意なし離脱の場合、輸入品の87%を無関税に 2019/3/13

英メイ首相、明日、不信任投票 2019/1/16

英メイ首相、信任投票の結果 2018/12/13

英保守党、過半数を失う: 若者の投票率が大幅上昇 2017/6/10

英下院選挙、保守党が大勝か? 2017/6/8

英メイ首相、在宅介護をうける人に自宅売却を義務化で支持率低下 2017/6/4

イギリスの最低賃金 2016/9/22

イギリス、EU離脱の出口調査の誤り 2016/6/24

イギリスがEUを離脱したら 2016/6/19