気になる写真!

このブログはその時々の好奇心で、気になった被写体を切り取り、・・・チョットだけ考えてみようと

気になる聖母マリア

2011-09-16 | アート・文化

イエスの誕生を知って、東方の占星術の学者たちがユダヤの王・ヘロデ王に謁見にやってきた。

彼らは、謁見すると ”「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。私たちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」”と尋ねた。マタイ書2・2 

これを聞いたヘロデ王は、もし本当ならば自分の地位が危くなる、不安になるが何食わぬ様子で「その子供が見つかったら知らせるように。自分も言って礼拝するから」と答えた。

学者たちは、星に導かれてイエスのもとに至る。そして贈り物として黄金、乳香、没薬(モツヤク)を捧げた。

礼拝を終えた彼らは、夢で「ヘロデのところへは戻るな」というお告げを受けたため、別の道を通って帰って行った。

この物語が「東方三博士の礼拝」として、多くの画家によって描かれている。

画家は、教会などの依頼主から題材を指定されて受注することが多い。

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サンドロ・ボッティチェッリ 1475年頃の作 サンタ・マリア・ノッヴェッラ教会内の祭壇画

ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより

フィレンツェの有名人がモデルとして登場している。

三博士は、イエスの足元にいるのが老コジモ、右短い黒衣装がロレンツォ、左端、ジェリアーノ・デ・メディチ、観客として右端で目線がこちらにの人物が、ボッティチェッリ本人である。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ 1481~82年頃未完の作品 ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより

246cm x 243cm と大きい。1481年にサン・ドナート教会のアウグスティヌス修道会が発注した。しかし、レオナルドは、未完のまま翌1482年にミラノへと向かってしまう。

透視図法で複雑な構造、背景の廃墟は、キリスト誕生によって廃れていった異教世界を暗示するものとして描かれている。

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レオナルドが未完のままミラノに旅立ち、フィレンツェに帰ってこないのでアウグスティヌス修道会は1496年フィリピーノ・リッピに依頼した。

フィリピーノ・リッピとその協力者 作  ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより 

この作品にも当時の実在人物が登場している。

左側、ピエル・フランチェスコ・ディ・ロレンツォ、その背後に長男ロレンツォ、次男ジョヴァンニ

以上 3人の画家による「東方三博士の礼拝」

・・・聖母マリアを見てみよう・・・

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ミケランジェロ・ブオナローティ 作 1507年頃 「トンド・ドーニ」 ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより 

「トンド・ドーニ」:ドーニ家の円形画 (聖家族と幼い洗礼者聖ヨハネ)ドーニー家の依頼品

聖家族:ヨハネ、イエス、マリアが螺旋状に絡み合っている、その背景に裸体の若者5人

ギリシャ彫刻がモデルか?・・・幼い洗礼者ヨハネは?・・・右端に胸から上だけ描かれている子供がそうだ。

円形画は額縁の円形部分にもキリスト、天使、預言者が彫られている。

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ラファエッロ作 「ヒワの聖母」  ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより 

1505年 商人ロレンツォ・ナージとサンドラ・カニジャーニとの婚姻の際に発注された。

膝の間の幼子がイエス、その隣の洗礼者ヨハネが手に持っているヒワ鳥をなでている。

聖母マリアを描かせたらNo.1のラファエッロは、1520年37歳で亡くなる。女遊びが過ぎたようで・・・

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パルミジャニーノ作 「長い首の聖母」(聖母子と天使と聖ヒエロニムス) ウフィッツィ美術館蔵 ウフィッツィ美術館 公認ガイドより 

パルマのセルヴィ教会のために制作されたが、未完のまま1540年この作者も、若年37歳で亡くなる。

右下に小さな人物が立ち、その右横にも描きかけの足首だけが、階段に当作品が未完成のままであることが記されている。

ルネッサンスの巨匠レオナルド、ミケランジェロ、そして少し遅れてラファエッロ、彼らによって高度に完成された絵画・建築は芸術になった。

彼らのスタイルを乗り越えるのは難しい・・・

パルミジャニーノ (1503年~1540年) ルネッサンス後期、・・・そこで少し新しい手法を・・・官能的な様式美を追求しよう・・・首長もありでしょう!

もうすぐ後の人がいうバロックの時代が近づいていた、そしてカラヴァッジオがベルニーニが活躍する時代だ。

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