文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

千葉市小山町観音地で植樹祭と自然観察会が開催 

2008-03-09 21:43:33 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
2008/3/8
 千葉県中心部にあります、千葉市緑区あすみが丘という広大な大規模開発の住宅地の、まさに真ん前にある、源流部があろうことか、土地の所有者が、残土産廃業者にやらせて、まず貴重な山砂を、大きな穴凹状に削り取って売ってしまい、無残な状態になってしまいました。
 その上に、その源流部の山砂をとりつくした跡地を、今度は別の中堅産廃業者に貸して残土産廃を捨てさせようとしたことから、地域全体にとって大きな危機に直面をしてしまいました。
 まさに、砂地の山ですから、残土や産廃からの汚濁物は、そのまま悪水として下流域を
大きく汚し、さらに住宅地としての景観を含む価値を大きく損ねることが起こることは避けられませんでした。
 それに待ったをかけて、たまたま税金の不払いで入札にかけられた、その場所を地域の干葉市板倉大権土地改良区の皆様が、入札に参加して競り落とすという。とても今までは考えられない様なすごいことを実行してくれました。
 日本で初めて、土地改良区が産廃の現場を買い取ったということ、とても驚くべきことです。 とてもすごい先鞭をつけていただいたことになります
 これによって、先陣をつけていただきましたことで、こういう考えかたもあるのだとわかって、千葉県内だけでも大きく産廃等への取り組みだけでなく、土地改良区への取り組み方が、少し雰囲気が変わってきています。

 それから2年、いろ色とあったと聞きましたが、引き続きこの個所を「植樹」して森林に戻すということも、なかなかできることではありません。でも、それが地域の方々の、これだけのお力で可能になりました
 今後とも、この植樹祭に参加された私たち大人も子供たちも、木々の成長とともに年を重ねることになります。
 
 土地が砂地であり、これから植樹した1本1本の手入れが大変だと農家の方々。でもそこには新たな希望に満ちた仕事を見いだせたという晴れ晴れとした顔が並んでいます。
 いずれにせよ、ここ観音地での森林再生は始まったばかりであり、50年、100年の時間的な経過を必要としています。
 ここまで準備をすすめ、いずれも初めての経験ばかりであり、素晴らしい方々がお互いの間で見出されたことは何よりに財産です。
 心から頑張っていただきたいと、子供たちの将来のために、切にお願いをいたします

 ここで何がこれから生みだされていくかを楽しみにしながら、それが日本の再生、個人の自立ともあいまって、一緒になって守り育てながら、森の復活と、地域の復活と、人の新たな生き方の発見が3重に重なって発展されていくことを念じております。
 主催者:干葉市板倉大権土地改良区
 共催:緑の環・協議会 理事長 奥山淳氏

 写真は植樹に参加した地域の方々。子供たちにとてもすごい経験に 

 



日本森林管理協議会発足「木を伐って森を守る」シンポ

2007-01-27 22:13:48 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
2007-1-22
 「森林認証を通じて森林・林業の今後を考える」
 東京大学農学部の弥生講堂で開催されました。300人以上で盛大でかつ満員でした。
 こんかい「NPO日本森林管理協議会」が発足され、その代表である太田猛彦氏を中心にして、有名なFSC認証をいち早く取得された副代表の早水亮氏をはじめそうそうたるメンバーが集まりました。
 当方も、紹介されて参加しましたが、
温暖化防止策の中核として、森林の伐採と植林によるCO2削減を国が声高く言っていますので、その受け皿としての機能。 一部の方々は考えられないくらい予算が付いたが、誰も担い手がいなくなってしまって、どうにもならないという話し。
 同時に企業がCSRがらみで、かつCO2取引の策として之動き、さらに輸入木材の高騰によって、国産材を見直すとの動向があるようです。
 講演した三菱製紙㈱の社長の話として、はじめて国産材をチップとして使っている比率を計画的に引き上げていく方針と発表。その時には認証された先を選択するとの意向が述べられたごとく、風向きは大きく変わってきたと思います 
 

鹿島神宮の自然林はすばらしい

2007-01-08 21:35:43 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
2007-1-2
 鹿島神宮の奥に踏み込んでいくと、すばらしく、かつ広大な自然林に遭遇しました、常緑樹がやや多く、トンでもなく立派に生長した木々はたくさんあります。
 デモ自然に木々を介して、きちんと日が差し込んでいます。至るところで若木が元気に、循環型の自然論とは正にこの場所がひとつのモデルの場だなと実感しました。
 徳川家康及び2代将軍が尽力したとのことですが、とても奥が深くて森閑として、改めて時期をかえて来てみようと思っています。
 明治神宮は正にとても良く似ていて、ここを模倣したのだと直感しました。でも
若木が伸びやかに成長しているのを見ると、自然林としての健全さ出は大きくこちらが優れているなと感じた次第です。

神崎駅も待合室で

2007-01-08 21:26:27 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 2006-1-2
 駅で30分以上待つことが分かりましたので、待合室に入りました。
とてもステキで清潔な場所です。くつろいで何気なく「神崎町川柳クラブ一同」と書かれたパネルを読んで見て、大笑いしました

 「酔えば寝ろ、寝ればキックの妻心」どんぴしゃりだなと苦笑い……

小さな町の、心温まる待合室でした。町の皆さま方に感謝

2007年正月に鹿島神宮に参拝 そこで感じたこと

2007-01-08 21:18:11 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 2007-1-2 成田から先、神崎駅から佐原経由鹿島神宮行き列車に乗って、妻と息子と3人で参拝に出掛けました。JRも込むのかと思いましたが、意外にもがらがら。
 でも、1時間に1本とは、とても現代人の感覚ではたまりません。
 鹿島神宮駅より15分ほどだらだらと広い道を登ると、突然参道にぶつかりました。そこからは押すな押すなの大混雑。森閑とした駅前とは対照的です。
 清めの水を使うにも10分以上待たなければならない状態でした。参拝し、奥院まで足を伸ばし、そこでも参拝。
 とてもとても奥の深い自然林が維持管理されていました。
帰路、同じ道を液に戻りましたが、夕方4時でたった4~5人徒は何事でしょうか。
全て参拝客の99%以上が車で来ている現実です。千葉県や茨城県でも列車やバス等の、大事な公共交通機関が、すべて経営的に生きづまるのは避けられないと実感しました。
 千葉県でも茨城県でも、とても一人1台の車がなければ生活出来ないとの実感です。

業者が建設を断念 緑区小山町の産廃処分場計画

2006-11-13 11:52:53 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
千葉県日報 2006/11/8 
業者が建設を断念 緑区小山町の産廃処分場計画

市の指導で申請取り下げ
「業者が産廃処分場建設を断念した緑区小山町の山林」(昨年4月撮影)


地権者「ひと安心、涵養林に」 昨年、市職員の情報漏えいが問題になり、
地元住民の間で反対運動も起きていた緑区小山町の産廃処分場計画について、
業者が正式に建設を断念したことが七日、分かった。
取り下げを求める市の指導に業者が応じた珍しいケース。
処分場が建設される可能性は完全に消えた。
反対する地元土地改良区が公売で計画地を落札するなど、事業実現が困難と判断したとみられる。
 計画地は同町の山林約二万二千平方㍍。一昨年六月、川崎市の業者が産廃案終処分場

の設置許可を市に申請したが、環境悪化を理由に地元住民らが反発。昨年四月には、
市職員が反対派住民の個人情報を業者に漏らし問題になった。
 計画地を縦断する赤道が無許可で敷設変えされていたことも判明。市は建設や
赤道変更へ地元住民の同意が得られない限り、事業を認めない姿勢を示した。
 業者は赤道の売却を市に求めたが、昨年九月に断わられて事業の実現性が薄れ、
市は業者へ申請取り下げを指導。今年九月には、地元地権者に借りていた計画地が
東京国税局の公売にかかり、計画に反対していた土地改良区が落札したことで計画は
絶望祝されていた。
 市は計画地の所有者移転を確認したうえで先月二十日、業者に「事業計画の前提が
崩れている」(市産廃指導課)点などを指摘し、許可申請を取り下げるよう文書で行政指導。
業者から二十七日、市の指導に従って許可申請を取り下げる-とする文書が郵送されてきた。
市が産廃処分場計画の取り下げを行政指導し、それに業者が応じたケースは
「かつて記憶にない」(同)という。
 計画断念で、今後は保全へ向けた動きが注目される。懸案の赤道については、
緑土木事務所と、問題の発端となる掘削を行った市内の土砂採取業者が機能回復の
実施を前提にした協議を先月開始。業者は地権者側との協議にも応じる姿勢を示している。
 市の調査では計画地は貴重な動植物が多数確認され、市内河川の源流ともされる。
計画地を落札して地権者となった板倉・大椎土地改良区の小高守正理事長は
「(計画断念と聞いて)ひと安心。木を植えて涵養林にし、いい水が流れるようにしたい」と話した。
計画を断念した業者は、「社長がおらず話せない」とした。


千葉県での里山野再生を真剣に考える。その担い手は誰でしょうか

2006-09-04 21:47:13 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
2006/9/3
千葉県での里山再生の担い手は誰なのかを改めて真剣に考えてみる必要があります
その議論のたたき台として以下をまとめてみました

1 残土・産廃がなされた箇所は、周辺地域を含めて、1種の地域が「癌を煩った」に等しい。その病巣が急激か、緩やかかは別として、放置したままでは、時間経過で死に至る病に堕ちいっていくことが確実なこと。


2 千葉県での豊かで理想的な、循環型社会は、  戦後の行動経済成長開始と、燃料革命によって、さらに山武杉のマクロ的な失敗と、50年前から始まった除草材(ベトナムの枯れ葉剤)の大量投与の結果、現在まで続く、沼の水草等の壊滅を引き起こしてしまい、モク獲りまでを不可能にしてしまった。
  結果として、あの豊かな里山での収入が、ほぼゼロに近いまでに落ち込んでしまっている。

 収入がない、生活が成り立たない → ロマンがない、後継者がいない
  → 耕作放棄 → 残土・産廃への下地 → 残土・産廃による地域汚染 → 周辺地域の地価下落 → 地域価値下落 → 行政の税金収入減少 → 企業の 撤退 →若者の地域離れ → 絶望感  

  
3 高度経済成長期にまで、千葉県でも40%近かった農業人口が、現在は4%程度まで落ち込んでしまっている。若手の後継者が殆ど育たず、どんどん高齢化してしまっている。
  問題は、千葉県の森林の所有が89%民有地であり、この4%の方々が所有していることにあります。 そこで、この方々が里山の整備を担って頂かなければ問題の解決になりません 殆どすべて民有地なのです。


4 従って、千葉県の里山の諸問題は殆ど全て、農家の方々と接点を取って、元気づける事がまず 第一歩でしょう。また、生きもの再生等も一つのロマンとして    → 地域価値向上策の提案
 里山での循環型社会形成を目指した、新たな収入源の確保を一緒になって考えて上げる必要性がとても高くなると思います。

 

第9回里山寄席 100人以上が集まり盛況でした(2)

2006-09-04 21:17:06 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 千葉市内の里山は、それこそ多数ありますが、現在、これはという里山が本当に少なくなってしまいました。
 それらも「残土・産廃」の問題をバックに抱えております。
今日の集いでは、ここ谷戸町の田んぼや畑を借りて耕作している方々のグループが
中心になって参加されていました。
 従って、いつも顔を合わせている「里山シンポジウム実行委員会」野メンバーは参加していませんでした。

第9回里山寄席 100人以上が集まり盛況でした

2006-09-04 21:09:13 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 2006/8/26 曇りで風もなく、雨が心配されましたが大丈夫でした。
 千葉市若葉区谷当町にある、「谷当グルーンクラブ」で恒例の里山寄席が開催されました。東京から参加してみました。
 地域の方々を主体に、総勢100人以上。木戸銭500円を払って、落語3話、お絵描き/踊り付き漫談1話をたっぷりと聞かせて頂きました。
 噺家は、全てセミプロの方々で、本当に腹をかかえて大笑いが出来ました。甲子園物語は、丁度高校野球が終わった直後でもあり、話題性からも内容も特にすばらしかったです。終了後、有志が残って懇談会が開かれ。谷当にて造られたお米やサツマイモ、落花生などなどたべきれないごちそうを堪能しました。
 丁度、降るように「ヒグラシ」「つくつくほうし」「アブラゼミ」が、時間を変えて鳴き交わし、コナラの雑木林を背景にしてすばらしい一夜となりました。

鹿島川源流部、弥富川上流域(3)ケアセンターの存在が……「弥富川水草探検隊」調査(3)

2006-08-15 10:55:52 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 今回は、「河川の探検隊」の構成や、仕組みを知りたくて参加しました。
結果、見たくもないものを、見ざるを得なかった切ない感じです。

 弥富川の最上流部には、大規模な残土・産廃地が、本来の谷津田であった箇所に
大きな山になってのし上がっていました。周囲は雑草と灌木が入り乱れて、どうしようもない荒れ地です。
 でも、驚きました。そのすぐ横の、斜面林(里山)に、何と老人用の大規模なケアセンターが立てられておりました。

 どう見ても、この場所にケアセンターを作るという意志が、どのようにして生じたかが計画を立てた方々が、この場所をどのような観点で見て、ここに決められたのか。まさか、現場を見ずして、里山と谷津田と弥富川がある場所だから、
すばらしい景観のある箇所として考え、現場を見ないで決められたことなのか。
 あるいは地価が安いから、施設設置への反対者がいなかったから?

 地域の方々への、結果として安易な、また短期的な見通しによる施策が重なって
それぞれは、それなりに意味のある重要な施策結果が、最終的には、さらに事態を
どんどん悪化させてしまう。

 ケアセンターに入居した老人方は、人里から離された場所にある
 誰も立ち寄れない雰囲気の残土・産廃廃棄箇所の真ん前に建てられている。
 とても、人ごとでない残念なイメージが焼き付きました。
人が喜んで住めるような箇所ではなく、行く末の哀しい現実を垣間見てしまいました。
 日本のこれからを垣間見たような、水草の調査(探検)に参加したつもりが、結果として
  
「楢山節考」を連想してしまう羽目に陥ってしまいました。

 さらに、少し下った所では、神社があって、先年焼けてしまったらしいのですが、毎年9月にあるお祭りが行われます。と言うところをテブラで、「行われていました」と過去形に書き換えてあったと、同行者がぽつりと言っていました。

 景観を喪失し、地価が下落し、所得得る方法を喪失しどんどん人が住めなくなって、無人となったの里山を連想してしまいます。
 地域のゴーストタウン化が進んでいるとしか言いようがないのかも知れません


2006-8-2 千葉市千城台に近い「金光院の里山と田んぼ」が、なぜか荒廃中。 衝撃です

2006-08-06 22:52:01 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 地元のあるNPOの会長にご案内をいただき、千葉市では最高の谷津田と里山と謳われてきた若葉区にある金光院の谷津田(モノレール千城台から車で5分)がほぼ全域にちかく耕作放棄されていました。本当に残念です。
金光院の里山と田んぼの現状です

 ここは数少ないほ場整備がなされていない、また井戸も掘らず上流域からの天然水に依存した大規模な田んぼ群でもあり、約20ha程度もあるかと(目測)思っています。
 3年前に見たときは、きらきらと光輝いていた谷津田と里山でしたが、どうしたのでしょうか。 今年はまだまだ農道にも軽トラックで入れますが、草に覆われ来年は無理になりそうです。

 理由として、この地区を耕作していた方が、推測としては年を取りすぎたのか亡くなられたのかも知れません。 特に、この春に田植えまでを行った何枚かの田んぼもありましたが、それらもその後、放置した状況のようでした。
 どこかへ一括して売却されたのかも知れません。その可能性もありそうです。 

 ここに限らず、この近辺の谷津田では、ほ場整備がなされていない田んぼは、知らないうちにどんどん耕作放棄されたり、転売されているという現実がありそうです。ここ3年で、千葉県下では、ここに限らず谷津田全域が雑草に覆われてしまった箇所を至るところで見るようになっています。
 
 ボランティアやNPOが支援して、この谷津田を再構築することが出来ないでしょうか


荒尾 稔 tmlarao@tml.co.jp
113-0021 東京都文京区本駒込4-38-1-505
TEL:03-3824-6071 FAX:03-3824-5980
E-mail:tmlarao@tml.co.jp HP:http://www.tml.co.jp

脅異の新海生物 未知の深海を探る(1) 企画展を見学(2)

2006-07-01 18:30:06 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
チョウチンアンコウの話しは特に面白い話しでした。
写真のアンコウはメスで、何と4匹のオスが寄生しているとのことでした。
ホルマリン漬けの展示標本には矢印で、こことこことあり。たしかに、その様でした。メスから栄養を分けて貰い、オスは血液交換を通じてメスの生殖時期を探り、産卵タイミングを合わせるそうです。真っ暗な闇の中で確実に子孫を残すすべの
一つの形態とのこと。凄い話しでした。

脅異の新海生物 未知の深海を探る(1) 企画展を見学

2006-07-01 18:24:11 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 本日(06/07/01)千葉県立中央博物館で始まった企画展を見学しました。久しぶりの訪問でしたが、いつになくたくさんの親子ずれが、博物館に入っていきます。
有償となって(大人500円)から、子のようにたくさんの方々を見るのは久しぶり。
 会場には初日とあってTVクルーも2組以上入り、50人を超す見学者に対して、館の研究員が一生懸命に説明をしていました。
 巨大な大王イカも、モデルが展示され大迫力でした。
硫化水素の周辺に集中する生き物群が、植物とは関係なく生きていることから、地球の表面が何らかの破綻を来して絶滅してもも、これらの深海の生物層は影響なく生き続けるであろうとの話しでした。

2004/5/18[satochiba:0242] 千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するため(10)

2006-06-17 17:48:46 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
田んぼや畑への残土・産廃放棄
更に千葉県全域で加速度的に広がっている残土、産廃の問題があります

 先日の新聞で、日本の残土・産廃の不法投棄場所として、その社会背景を検証します。千葉県が、全体の3割を上まわって、4割近い数字になっていると言うことで衝撃が走りました。
 大規模でむちゃくちゃな産廃放棄の話しもあります。この4割近い数字とは、それらを指していると思います。
 里山での問題としては、それ以上に、それに負けない大きな問題として里山の農村で、静かに深く進行している残土・産廃を取り上げます
 現在、千葉の里山での残土・産廃の事例で言えば東京のマンションブームでは、工場跡地等でも土地取引の対象となります。
その中で、元工場跡地等で、たとえば六価クロム入りの汚染等が生じていた場合等には、法律の改正により売り主が、それを排除する義務が生じてきます。
 そのために、業者はまず千葉県内で優良農地(特に畑)を、対象にして10m以上も掘り下げて、砂地のよい土を抜き取ります。次いで、そこに工場跡地の汚染された残土や、それだけでなく工場内の廃棄物や産廃を一緒に投入し、最後にあらかじめ現地に残しておいた表土を1m以上、上に重ねてしまいます。
  抜き取られたよい土は、工場跡地全面にかぶせられ、マンション業者が、その土地を買いとって工事にはいるという算段になります。
 農家では、よい土を売ることで1,生め戻すことで2、多額の現金収入とその畑や田んぼで従来通りの営農が出来るという算段です。 さらに、その土地が住宅地等として転売できれば、一つの土地で3度おいしい、”グリコのキャラメル”状態となります。
 このような土地は、その後どの様な影響を地域にもたらすのでしょうか。
まず、地下水脈を分断してしまうことで、下流域に影響が出ます。さらに残土・産廃の中に含まれている危険な汚染物質が下流域に流出し出します。 当然、日常に利用する井戸水や農業用水を恒常的に汚染していきます。
 最近の例としては、茨城県神栖村でのヒ素集団中毒は、どこかの工場の産廃を畑に埋め戻した、まさにその後の調査で、このようなケースで生じています。
 今、土地取引には、土壌汚染の有無が重大な要素です。汚染されたままでは取引されません。
 その付けを一心に受け入れているのが千葉県下の里山と谷津田であります。

2004/5/18[satochiba]千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するために(9)

2006-06-17 17:46:11 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る

千葉県の農業の現状と県農政

 千葉県の農業は、全国第2位の粗生産額を誇ります。 が、その立脚基盤は弱体化の一途です。
 農民連からの情報として統計数字で見ると、千葉県の耕地面積(田畑計)は13万5100㌶(平成15年7月時点)、この1年間で600㌶減少しています.
 このうち畑が100㌶減少しています。これは、田からの転換の増加よりも宅地や耕作放棄地の増加が上回っていることを意味しています.
 田んぼを畑として利用する趣旨での土地改良事業は、実施したところが色々な問題点を抱えて、うまくいかず、いきずまっている箇所が多いと聞いてます。

 ほ場整備された箇所では、当初7俵の収入に対して、ほ場整備負担は1俵程度と説明されていたことが、7俵に対して、4~6俵の負担となり場所によっては、7俵を超えてしまうという逆ざやを生じてしまった箇所もあると聞いています。
 こうなると、田んぼで働いても収入になるどころか、会社つとめをして、細々ともらった給料から逆に、負担金を追加して支払わなくてはならない状況の所もあると聞いています。当然支払えませんので、競売の話しになってしまっているようです。 しかし、誰も買い手がいませんので当事者達は皆で渡れば怖くないといっていると聞きました。
 千葉県下では農家数も、平成14年の統計でとうとう9万戸を割り込み88210戸。 この1年(平成13年と14年)の変化では1810戸減少し、5戸/日の勢いで減り続けている計算になります。

 新規就農者が、ほとんど不在で、農家の耕作者の平均年齢がここ数年毎年1歳宛繰り上がっているようです。これでは、後3年で千葉県の農家はやっていけなくなるとの判断が随所でなされています。
 一方で県の予算では、土地改良費等に本年度も200億円以上を計上しています。

 この金はどこに費やされるのでしょうか。大きな疑問です。
この費用を農業従事者や市民等と話しあって、真に有益な使い方に回すべきかと考えます。
 行政側が市町村、代議士・市長村議員、農業土建会社等の今までの3つの関係者に、里山シンポジウム実行委員会等の市民をも加えて頂いて、お互いに切磋琢磨して、この費用の一部を、逆に里山の再生用の資金、或いは現在の里山等の維持管理費用に充当を頂くようなことが出来ないものか 皆様方と一緒に考えられませんでしょうか。
 県では、「千産千消」といって、農業予算には大なたを振るい、前年予算をばっさり100億円カットするそうです。しかし、土地改良を含めた土木事業偏重の構図は変わっていない模様です。