埼玉県では、1月30日から県内13の保健所などで保護している犬猫の情報を電話で検索できるサービスを開始しました。併せて飼い主さんからの「迷子届け」も受け付けたそうです。
2007年の統計だと、埼玉県の保健所で保護した犬は2,996匹、猫は3,847匹ということですが、この数、どう考えたらいいのでしょうか。迷子だけでこれだけの数にはならないでしょう。そのうち飼い主さんの元に帰れた犬はわずか694匹。猫に至ってはたったの7匹だといいます。
飼い主さんに引き取られなかった犬猫がどうなるかは周知のはず。
日本では二酸化炭素による殺処分を行っている自治体がほとんどですが、埼玉県では子猫や子犬、老齢の犬猫に対して麻酔薬を併用しています(平成19年10月末現在で神奈川、埼玉、茨城、新潟、鳥取、福井、北海道が麻酔薬を併用)。
二酸化炭素による殺処分の方法は、犬猫を密閉式のボックスに入れ、空気を抜いて二酸化炭素を送り込むことで窒息死させる方法ですが、窒息死ですから当然苦しむわけで、これは決して「安楽死」とは言えませんね。
子猫や子犬、老齢の犬猫は心肺機能が未発達、あるいは低下しているため、酸欠状態でも長く息絶えることができません。そのため麻酔薬による処置が取られるわけですが、これとて獣医師で行われる静脈への投与でない限り、安楽死とは言い難い。
自分が飼っていた犬猫がこんな逝き方をさせられるのに平気でいられますか。平気でいられるから保健所に持ち込む人や捨てる人がいるんでしょうけど…。
自発的な遺棄ではなく、万が一、犬猫が逸走してしまった場合のために、埼玉県内にお住まいの方は「迷子電話検索サービス」があることを覚えておかれるといいでしょう。
●専用ダイヤル℡048-824-2170、土日祝日を除く午前9時~午後5時