JR八戸線沿線を歩く旅
今年の夏は暑かった。
岩手県の盛岡市の夏は比較的過ごしやすく例年なら真夏日は2週間ほど続く程度だし、猛暑日になることはめったにないのだ。
わたしは寒い土地で生まれ育ったのだが寒いのは苦手、暑いほうが好きな体質である。
そのわたしでも猛暑日が続くというのはしんどかった。
その夏もいつの間にか過ぎ去り空を見ると秋の雲になっている。
毎日だらだらと過ごしているので体力が落ちてきているのが自分でもわかる。
ウォーキングを2時間ほどするとへとへとになってしまうし、坂道を登ると息がぜーぜー。
それなのに歩き旅を続けようと計画を立てる。
歩くなら八戸線だなあ。
海沿いの道をのんびりと歩いてみたい。
今回も天気予報を見ながら日程を決めた。
八戸駅から久慈駅まではおよそ64キロメートル。
これならゆっくり歩いて3日間で踏破できるはずだ。
車で八戸駅まで行き、そこから歩き出して2泊3日の予定である。
今回も車中泊とカップラーメンの食事で費用を切り詰めながらの旅である。
2018年9月15日(土曜日)
八戸駅 ―> 長苗代駅 JR営業キロ3.4Km
午前4時半に起きだして車で出発した。
シュラフや水などは前日に車に積み込んである。
まだ暗い国道4号線をひたすら北上する。
三戸町にある道の駅に車を停めて自宅から持ってきたトーストと缶コーヒーでの朝食。
回りには他県ナンバーのキャンピングカーが数台停まっていた。
今日から3連休である、車でキャンプしながらの東北を回っているんだろうな。
朝食を終えたらすぐ走り出す。
午前8時ちょうど八戸駅に到着。
駅西口の駐車場に停める。
24時間500円と料金が安いのはうれしい。
駅西口には3羽の鶴のモニュメントがあった。
駅のコンコースには八戸三社祭の虎舞の顔出しパネルがあり、家族連れが写真を撮っている。
東口へと歩いていく。
以前青森駅への歩き旅のときも駅前は見ているのだが見落としていたものがあった。
大きな駅に設置が義務付けられいる(笑)銅像がしっかりと駅前にあったのだ。
こんな目立つところにあったのになぜ気づかなかったのだろう。
銅像は人魚がバンザイをしているものだった。
写真を撮っていて「あれ?この像はどこかの駅にもあったような気がするなあ」
記憶をたどると2014年4月に東京駅までの歩き旅で川口駅前で見た像によく似ているのだ。
上は川口駅前の銅像。
どちらも人魚で両手を挙げているポーズも似ている。
2013年6月に那須塩原駅前で見た像は人魚ではなかったが手のポーズはそっくりだ。
↑ は那須塩原駅前のもの。
↑ これは久喜駅前のものでハトを持っている。
もしかしたら像の作者は同じ人なのかしら? 「JR駅前の銅像制作は我が社がすべて引き受けております」なんてことはないのかな。
近くには鶴の彫刻もあった。西口のモニュメントとペアになっているのだろうか。
駅を背にして歩き出す、天候は曇りでやや肌寒い。ごく弱い風があるので汗をかかずに歩けそうだ。
少し行くと右手に大きな消火器が立っていた、消防署の宣伝用である。
このサイズで実際に作動するのなら迫力があるだろうな。
大きな通りから離れて線路沿いの道を行く。
線路の向こう側に八戸臨海鉄道の会社があった。
八戸は漁港だけでなく大きな工場が立ち並んでいるのだ。
その臨海鉄道の貨物列車がゆっくりと通り過ぎていった。
長苗代駅に到着だ。
片面のプラットホームでかなり長い。
プラットホームには切符の自動販売機があったからこの駅は利用者が多いのだろう。
鮫駅までは「うみねこレール八戸市内線」と愛称がついているのだ。