2020年10月25日付け北海道新聞に、2020年の出生数が84万人半ばの見通しであるという大変ショッキングな記事が載っていた。1899年(明治32年)以降の過去最少の出生数で、来年度は“コロナ禍”の影響もあり、70万人台に落ちこむ懸念も指摘されている。
また50年後の日本の人口は、6千万人台と予想されており、現在の人口の約半分である。これが現実となれば、現在と比べて異なった社会が出来ると思うので、予想のつかない状態となる。 (予想:国立人口問題研究所)
戦後の日本、北海道は、経済成長と相まって人口が増加し、家庭の子どもは4~5人が普通であったが、2019年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むとされる子供の数)は北海道が1.24で、東京都(1.15)や宮城県(1.23)に次いで低い水準となっている。
なぜ、このようになったのだろう。言うまでもなく少子化が原因で、少子化の原因は様々考えられるが、“文明病”もその一つだと思っている。
文明病とは、文明が発展し人間が豊か(?)になればなるほど自分中心となり、仕事や日常生活、核家族化、低賃金などが多子化を阻む原因であろう。子供にとって兄弟は特別な人間関係であるが、祖父母、叔父叔母、いとこ等の繋がりは、低下していくだろう。
皮肉なことにこのまま少子化が進めば、地球温暖化の抑制になるし、地球環境の改善にも繋がるかもしれないが、別次元の問題である。なお少子化は、日本固有の問題であるかどうかは勉強していない。
2015年9月、国連加盟193カ国の国連サミットで採択された持続可能な開発目標である“SDGs”は、脚注のとおりであるが、これが実現に近づけば少子化問題にも活路が開けるであろう。
「十勝の活性化を考える会」会長
注1) 文明病
「文明病」とは、近代社会の変化によって引き起こされる現代の特有の病気や症状を意味します。人類は600万年もの間、狩猟採集生活を続けてきました。農耕生活に移行したのは、1~2万年前にすぎません。
注2) SDGs
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
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SDGsの17の目標
(Yahoo検索より抜粋)