トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

すくい縫い用の糸作り

2014-10-28 17:40:19 | Boots
11月も近くなり、朝晩は寒い季節になりましたね。



私の乗っているオートバイは『空冷』という種類のエンジンで、走っているときの風がエンジンを冷やすようにできている
ものです。


風があたって冷やすようにできているので気温が下がるとエンジンも冷えるんですよね。

なのでこれから先の季節が私のオートバイにとっては調子が良くなる季節です。

オートバイは調子良くなりますが、乗っている私にはつらい季節ですね。(笑)



今、製作中のブーツ達が完成したらツーリングに行こっと!!







という事で仕事を進めます。




オーダーをいただいているブーツ達の吊り込みが終わったんですが吊り込みの様子は写真に撮っていないんです。(汗)


というのも吊り込みの作業は先芯と月型が固まらないうちに行わなければいけないのでバタバタと進めちゃうんですよね。

なので『カメラをセットして・・・・・』という気持ちの余裕がないんです。(笑)



前回のサンプルブーツもその内の一足ですね。








言い訳はこのぐらいにしてっと!!(笑)




吊り込みが終わったら次の作業は 『すくい縫い』 です。



『すくい縫い』 とは中底加工の記事を書いたときに紹介したように “アッパー、ウェルト、中底” を
縫い付ける作業です。



縫い付けるためには糸を使うんですが、これまた購入した糸をそのまま使う事ができないので加工が必要になります。




トンリョウではすくい縫いに『麻糸の“9本撚り”』を使用しています。



細い麻糸を9本撚って一本の糸にしているものです。


こんな感じですね。

片足に使用する長さに切った状態です。

糸先に縫い針を付けるため、このように「バッサリ」した切り口では使えないんです。



なので糸先を“細~く”する必要があるんです。


それには、まず撚りをほどきます。

撚ってある方向と逆に回し、9本が撚れていない状態になりました。



次は細い一本の糸先を尖らせます。



尖らせる方法はというと・・・・・

これまた撚ってある方向と逆に回します。

ほどきたい箇所をももの上に乗せ、手のひらで押さえながら「クルクルっ」と押します。



この作業を9本撚りなので9回おこないます。

終わった状態がこちら。

尖らせる位置も9本それぞれ違った位置にしておきます。



キレイに先が尖ったら撚りを戻します。


恋人などが別れたあとにまた一緒になる事を『撚りを戻す』と言いますが、ここからきているんですかね?


話しが逸れましたが、撚りを戻した状態がこちらです。

糸を切った状態と違い糸先が尖ってますね。

なぜこのようにめんどくさい作業をするのかはすくい縫いの作業をするときに紹介しますね。



今回は4足分この作業をしたんですが、4足分だと左右の足用なので8本使用し、糸の両端を尖らせるので
16本の麻糸をほどきます。

16本の9本撚りなので合計して144回糸先を尖らせています。(汗)


作業が終わると落とした麻糸はこんな感じになります。

「ふわふわ」していて触ると気持ちいいんですよ。(笑)



このあと麻糸に『チャン』をすり込み、糸先に針をつけたら完成です。







さあ、次はすくい縫いです。



トンリョウで製作しているブーツ達の『ハンドソーンウェルト製法』という部分ですね。



ブーツ達が徐々に完成していくのを確認しながら楽しく仕事をしています。(喜)








トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 20,000(税込¥21,600) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代    ¥105,000(税込¥113,400)~

詳しくはホームページをご覧ください。


 
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Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
     千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917
U R L :order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
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※不在の事がありますので先にご連絡をください。

新しい木型でサンプルブーツ製作。

2014-10-24 17:08:08 | Boots
今回は製作中のブーツ達の中の一足を紹介します。


それは木型見本として製作しているブーツなんですが新しい木型ではないんです。(汗)


トンリョウを立ち上げたときに『ハーネスブーツを作れる木型を作ろう!』と思い製作した木型なんですが
ちょうど良いリングが見つからず木型だけ作った状態でストップしていました。(汗)


せっかく木型を作ったのにブーツを作らないのはもったいないと最近になって思い、ハーネスブーツ以外のデザインで
チャレンジです!!



これがその木型です。



木型のナンバーを見ると 『TL02』 となってますよね。

これは “2番目に製作した木型” という意味です。

なのでハーネスブーツを作ろうと思ったのも結構早い段階でした。

イヤ~、ずいぶん寝かせちゃいましたね。(笑)



『ハーネスブーツ以外に何かステキなデザインはないもんか!?』と悩み続け、やっとの事で絞り出しました。(笑)


今回はこんなデザインで作ろうと思います。

木型の主張がハッキリしているのでデザインも少し派手目に!(笑)




そして作業が進み、吊り込みが終わった状態がこちらです。

カラーは黒ですが、ヌバックとスムースのコンビにしてみました。

つま先はこんな感じです。



木型単体で見るよりエッジが柔らかくなってますね。

これはアッパーの革(甲革・裏革)の厚みと先芯の厚みが加わったからです。

つま先のポッコリ感も先芯が入ってイイ感じになってます。(良かった!)



思った以上に良い雰囲気になったので(汗)完成が楽しみです。



さあ、オーダーをいただいたブーツ達と共にすくい縫いの作業に入ります。


吊り込みが終わるとブーツが立体になるのでヤル気が上がります!!















トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

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中底の革が乾いたので。

2014-10-22 18:31:44 | Boots
体調を崩しちゃいました。(トホホ)

日曜日から背中を中心に体がダルく、昨日はお休みをとりました。

若い頃は体がダルいなんて事はなかったんですが「おじさんの仲間入りだな~・・・(笑)」なんて
感じながらゆっくり体を休めました。



少し背中に違和感はありますがガンバって仕事をしたいと思います!!
(バイクに乗れば治るかな~・・・・・【笑】)




さて、中底のくせ付けをしていた革が乾きました。



乾いた状態がこちら。



くせ付けもバッチリですね!!(喜)



トンリョウで製作しているブーツ達は 『ハンドソーンウェルト』 という製法で作っているため、このままでは
使えないんです。


というのも 中底・アッパー・ウェルト を縫い付けるので、そのための溝というか突起が必要になるんです。


中底の内側と外側を切り取り突起を作るんですね。

そのためにも中底の革は6mm以上の厚みが必要になるんです。




それでは中底の加工を紹介しますね。


まずは中底の裏面?にラインを引き、外側を切り取ります。


が、写真を撮り忘れてました・・・・(汗)




外側を切り取ったら内側に溝を掘ります。

内側は写真を撮ったので。(笑)

包丁で切り込みを入れていきます。

この切り込みは深さがとっても大切なんですよ。

しかし、目安になるものがないので手の感触を頼りに進めます。

なので、切れない包丁だとものすごく効率が悪くなってしまいます。


切り込みを入れたらその切り込みの深さに合わせて革を切り取ります。

切り取っている革もあとで使うので途中で切れないように慎重に、そしてリズム良く切り取っていきます。


切り取った状態はこんな感じです。

ちなみに私はリンゴの皮剥きに自信があります。(笑)


切り取った革には “お客さまの名前”“左右どちらの木型か”“貼りつけるポイント” を書いています。

木型が違ってもなんとなーく似た形になっちゃうんですよね。(汗)


すべての中底加工が終わった状態です。

中底加工が終わるまでが “下ごしらえ” っていう感じですね。



この作業、包丁が切れないとイライラするんですが、切れる包丁で作業をしてキレイに切り取れると嬉しくなります。(笑)

なので、この作業をするときは包丁が切れる事を確認してから作業をしています。










トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

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先芯と月型

2014-10-17 15:50:19 | Boots
前回、中底を木型に固定する作業をしました。


中底の革が乾くまで進める作業は2つあります。



1つはアッパーの製甲(縫製)ですね。

もう1つは 『先芯』 と『月型』 を作る事です。


『先芯』 とはつま先に入る芯で 『月型』 とは踵に入る芯の事です。



みなさんの履いている靴やブーツも先芯と月型が入っていると思います。

つま先と踵が硬くなっていませんか?
硬くなっていたら先芯と月型が入っているという事ですよ。




先芯はつま先の保護の為と木型の形を保形する為に入っています。

月型は歩行する際に踵が履き物からずれないようにするために入っています。
女性の履くパンプスは、この月型が入っていないととても疲れる履き物になってしまいます。




トンリョウでは先芯・月型共に革を使用しています。


既製品の多くはケミカル材を使用していますが馴染みの良さなどを考えると革の方が優れていますし、
他にも革には良い点があるんですよ。




それでは先芯と月型を作りますね。




まずは型紙に合わせて革を裁断します。

各ブーツに合った形に裁断しています。



このまま使用してしまうと革の厚みそのままなので「ここに芯が入ってますよ~!」と思いっきり段が出てしまいます。


パッと見ではどこまで芯が入っているか分からないようにしなくてはいけないので『漉き』をかける必要があります。



漉きをかけた状態がこちら。

先芯と月型の端の部分を薄くしています。

漉きをかける事によってブーツのラインを崩す事がないようになっています。


もちろん強度を考慮して漉きをかけていますよ。



既製品の靴やブーツを見ると ときどきですが「こうじゃ良くないんだよな~。」という履き物もあります。(汗)


先芯・月型は大きすぎても小さすぎても良くないんですよ。

小さいと効果がありませんし、大きいと足が痛くなってしまう事もあります。





裁断、漉きが終わったら・・・・・・・


そうです。革なので水に浸けます。


中底同様、水に浸ける事で革を柔らかくするんです。



水に浸けて半乾きになった状態がこちらです。

水から上げた後はタオルにくるんで適度に水分が飛ぶのを待つんですが、毎回このタオルを使っているので
革から出た『渋』がタオルに移ってます。




少しずつですが作業が進んでいます。




既製品の場合は仕入れ先からそれぞれ出来上がった材料が納品されるんですが、トンリョウではそれぞれのお客さま用に
作るので効率が良いとは言えませんが、お客さまの足がみなさん違うのでこのような進め方になるんですよね。


『オーダーをいただいたお客さまのために作る』っていう感じですかね。(笑)













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中底のくせ付け。

2014-10-14 16:49:26 | Boots
台風も去り、工房の周りは良い天気です。

「寒くなる前にバイクでツーリングに行きたいな~。」なんて考えながら仕事を進めています。(笑)





という事で作業を進めます。(汗)


前回に続き中底の加工を紹介します。



前回は中底の革を水に浸けるところまででしたね。



中底の革に水が行き渡ったら水からあげます。

水からあげたら布でくるみ、表面が半乾きになるのを待ちます。




半乾きになったら革にクセをつけます。


クセ付けはこんな感じに行います。

『穴ボコ』と言われる道具を使い革をポンポンで叩きます。


この作業は木型の底面との隙間を減らすために行います。



叩き終わった状態がこちら。

革は水に濡れた状態だと このように成型ができるんですよ。




叩き終わった革を木型に固定します。

私はこんな感じですね。



この状態で革の水分が抜けるのを待ちます。



中底加工はこのように 『待ち』 の時間が多いんですよね。(汗)



さあ、待ち時間にも他の作業をしなくちゃ!!














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