トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

漉き機はとても便利

2020-01-30 14:01:57 | 道具
昨日今日と暖かいですね。


こんなに暖かいとバイクに乗ってツーリングに行きたくなりますよねぇ・・・・・・








ということで。






さっきデジカメのバッテリー残量が少なくなっていたので充電しました。


コンセントはある機械の横にありあらためてその機械を眺めてみました。




その機械とは 『漉き機』 です。


漉き機とは革の貼り合わせ部分や縫い割り部分などの革を薄くする機械です。




このようなものです。

工房をオープンするときに中古で購入したものです。


こういった機械は古くても何も問題なく動いてくれます。

とても丈夫に作られているものです。


何年に製造されたものか分かりませんがなかなか雰囲気のある機械です。





地図になってますがどういった意味なんでしょう??




この漉き機の使い方はこのようにします。



まずは革です。

革の裏面です。
切っただけの状態です。


この革を漉き機のココに入れます。

ペダルを踏むと左側から右側に革が移動します。

よく見えるように撮影しましたが普段はこのように使ってますよ。

親指と人差し指で革を挟み親指をガイドにあてて革を端まで漉けるように押さえてます。
こうしないと指が漉き機に挟まれちゃうことがあるのでガイドに指をあててそこから先には指が行かないようにしてるんです。





漉き終わった革はこのようになります。

上の部分が漉けてますね。

断面はこんな感じです。

薄くなってるのが分かりますね。


今回は漉き幅を広めにしましたが幅や厚さは調整できるようになってます。

調整の方法はネジ式になってるものを絞めたり緩めたりして調整します。

電源を使ってモーターを動かしてる以外は完全にアナログな機械です。



こんなものも漉き機で漉いてます。

つま先に入る先芯です。

月形も漉き機で漉いてます。

ヌメ革はアッパー用の革に比べると硬いので漉き機の刃に負担がかかりますが歯を研いであげれば問題ないので漉き機で漉いてます。
このときは他のところも調節してから漉き機を通してますがそれは内緒です。





そしてココも。

中敷きの端です。


トンリョウで使用している中敷き用の革は厚みがあるので端を少しだけ薄くしてます。

あんまり薄くするとめくれてしまうので薄くし過ぎないようにしてます。



この漉き機が無いと手でこの作業をする事になります。



手で漉きをするとなると機械を使う時間の何十倍もかかってしまうんですよね。

機械で漉けないような形のところは手で漉きをしますが仕上がりも機械を使った方がキレイにできますし、時間も短縮できます。


漉き機ってとっても便利な機械なんですよ。






トンリョウでは漉き機の他にも電源を使う機械をいくつか使っています。

ミシンとグラインダーです。

ミシンはアッパーを縫うときに使用し、グラインダーはコバを削ったりするのに使用しています。


手作業にこだわってブーツを作るのではなく、手作業で行った方が利点が多いものは手作業で、機械を使った方が利点が多いものは機械を使うようにしてます。


すべて手作業で作るとなると時間がかかります。

時間がかかるということはコストがかかるということにもつながるので、機械にも活躍してもらい履き心地の良いワークブーツを履いていただきたいと思ってます。





















トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 21,000(税込¥23,100) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代     ¥108,000(税込¥118,800)~




 
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Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
     千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917  / 090(2634)0207
U R L : order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
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※不在の事がありますので先にご連絡をください。

ネービー、いいですよ!

2020-01-27 13:51:02 | 
冬らしい気候になってきました。

雪、積もるぐらいふりますかね?






さて、1月10日にブログの記事にしたネービー&ブラックのハーネスブーツに反響が数件ありましたので今回はネービーの革を紹介したいと思います。





残念ながら1月10日に紹介したハーネスブーツに使用したネービーの革は革問屋さんからサンプル作成用にカットしたものをいただいたのでもう在庫がありません。



その代わりではありませんが工房にある違うネービーの革を紹介しますね。





こちらです。













ネービーの色がうまいこと写りません・・・・・・・




見た感じとしてはツヤは少しあるぐらいです。

革の種類はステアハイドですが原皮が良いので表面はキレイな印象ですね。


オイルは含んでいないのでお手入れ次第でかなり雰囲気が変わっていくと思いますよ。





厚みはこのぐらいです。

2.3mm前後です。

トンリョウで製作しているブーツとしては標準的な厚みですね。


ただこの革、しっかりしていて堅めです。

なので履きこんでいくと荒々しいシワが入りそうです。




作るとしたら編み上げブーツよりプルオンのブーツが合いそうです。




例えばエンジニアブーツ。

金具をシルバーにしてコバ色を生成にすると少しカジュアルな印象になり、金具とコバ色を黒にすると重厚感のあるエンジニアブーツに仕上がりそうです。




あとはベルトの無いプレーンのブーツもカッコ良さそうですね。

プレーンのブーツだったら革はネービーの革だけ使い、ステッチで革の色と違う色を選ぶと雰囲気良く仕上がりそうです。

アウトソールにビブラムの#100を使っても底周りにアクセントが付いて良さそうですね。



もちろん前に紹介したようなハーネスブーツもカッコいいですよ。

全体にネービーを使いバックシームと履き口・ベルトに違う色の革を使ったらチョットそこらでは見ることのないハーネスブーツができるでしょうね。





こうして紹介してみるとネービーってデザインや他の革との組み合わせの幅が広いですね。





みなさん、この機会にネービーのワークブーツを履いてみませんか?















トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

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内キザミ

2020-01-24 16:52:06 | Boots
先日Instagramを見てたらカワサキ乗りの方が興味深い写真を投稿してました。



それはタイヤです。


私のカワサキさん、ホイールを他車種のものに交換してるので毎回タイヤ選びに苦労してます。



前回の車検の際にもタイヤを交換したんですがバイク屋さんに相談したところ 「それほど飛ばすバイクじゃないから今付いてるタイヤでイイんじゃないですか?」 と言われてしまいもう5年以上同じ種類のタイヤを履いてます。

というのも私のカワサキさんの、サイズが合うタイヤがあんまりないんですよね。



グリップ力のある高価なタイヤか今履いてるツーリングタイヤぐらいです。



そんな中Instagramで見たタイヤを調べてみると 『ツーリングラジアル』 という括りのタイヤで私のカワサキさんに合うタイヤサイズもありました。




今度タイヤ交換をするときはぜひそのタイヤを履いてみようと思います。




っていうか今履いてるタイヤは全然減らないし、もっとタイヤの端まで使えるように技術をつけなきゃいけないし、もっと乗らなくちゃですけどね。





ご近所のタイル屋さん2人はキレイにタイヤの端まで使ってるので腕がイイんだろうなぁ・・・・・・。












さて、工房では神戸のSUNさん用のブーツを製作しています。



アッパーの製甲をしてるところなんですが私は当たり前のようにしてることがあります。



それは 『内キザミ』 です。



これのことです。

かかとのパーツなんですが2枚で1足分です。

下の端を見ると凹んでる部分がありませんか?



コレです。

これは 『内側ですよ』 という印です。


内側にキザミを入れるので 『内キザミ』 と言われてます。


三角に切り込みを入れる方もいますが三角だと型紙を切るときも革を裁断するときも切る回数が増えるんです。

なので私は1回で切れるようにこのような形にしてます。
(靴学校の学生さんは役に立つ情報でしょう!?)




この内キザミ、浅草の靴業界では当たり前のものなんですが靴業界ではもう1つ利点があります。



既製品の靴やブーツの場合、各サイズを作りますよね。


それぞれのサイズでキザミの数や位置を変えていちいち革にサイズを書かなくても分かるようにしてるんです。




内キザミの入ったパーツを縫うとこのようになります。





ジップブーツなので切り返しのあるこちら側が内側です。

他のパーツにはキザミが入ってませんがその理由は形を見れば内側か外側か分かるからです。

既製品で “抜き型” というものを使って革を裁断してる場合はキザミが入ってますね。



このキザミは完成したら見えなくなってしまう箇所に入れるのが基本です。


つり込みの部分や貼り合わせてしまう部分などですね。



既製品だったら中敷きにもこのキザミが入ってますよ。


つま先の方にキザミが入ってるので除いてみたり外せるものだったら外してみるとこのキザミが何個かあると思います。




ぜひ靴の中を覗いてみてくださいな。



















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見えないところも

2020-01-20 17:58:10 | バイクとBoots
昨日、年末に頼んでいた部品が入荷したとの連絡をいただきバイク用品店に行ってきました。






2種類の部品を頼んでたんですが1つは欠品中のようで入荷が未定だそうです。


バイク用品店の方から今年に入り連絡をいただいたときに「1つは欠品中なんですがどうしますか?」と聞かれたんですが必要な部品だし、料金も支払っていたのでそのまま入荷を待つことになったんです。



どのぐらいの期間で入荷するのかも聞いたんですが店員さんから「おそらく注文が何件か入ったら製造するようになると思いますよ。」と言われたのでいつ手元にくるかは分かりませんがあみんのように辛抱強く待とうと思います。









こちらが受け取ってきた部品です。






旧車乗り、特にカワサキZ系のバイクに乗ってる方はほぼお世話になってるであろうドレミコレクションの部品です。



『メーター振動対策ゴム』 という名称の部品です。




そう私のカワサキさん、走るとスピードメーターがブルブルと振動してたんです。


スピードメーターとタコメーターが2つ付いてるんですがスピードメーターの振動が気になってたんですよね。



手で触ってもスピードメーターだけガタガタ動いてました。





カワサキさんのメーターはこのようになってます。

カワサキのZ1(900RS)というバイクに使われてから10年ぐらいさまざまな車種で使われたメーターです。



普段は見慣れていたこのメーターもこうして見るとカッコいいです。






このメーターの中でガタガタは起こってたんです。





カバーを外して中を見たところゴムが劣化してクッションの役割をしてませんでした。



こんな感じです。

こちらはタコメーターなのでガタガタしなかった方なんですがゴムに亀裂が入ってるので交換時期でしたね。








あんまりにも気になったのでとりあえず工房にあったゴムを使いガタガタは収まったんですがこれからの事もあるので部品がないかを調べていたらドレミコレクションさんで販売してたんです。






この他にも間に入ってるスポンジも劣化してたんですがそのスポンジは販売してなかったので自分で作ろうと思います。





私のカワサキさんは今年の7月で41歳になります。



私と同じであちらこちらが弱ってきてます。





普段見えないところもときどきは気にして見ないといけませんね。






ブーツも同じです。


ときどきでよいのでソールの減り具合やアッパーの状態、そしてなかなか見ることの無い中底やライニングの状態も見てあげてくださいね。




バイクは乗るだけではなくオイル交換や注油などのメンテナンスをするようにブーツもお手入れをしたり、ソールの交換はゴムが残ってる内にしてあげましょう。






































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馴染むところ

2020-01-17 16:22:28 | Boots
YouTubeで見たバイク用のUSB電源を購入しようか本気で悩んでる今日この頃です。


USB電源があればスマホのナビや電熱グローブなど快適にツーリングを楽しめるようになりますからね。



ポチろうかなぁ~   どうしようかなぁ~   ・・・・・・・・












さて、私の妄想はさておき。






トンリョウでオーダーをいただいたブーツはハンドソーンウェルト製法で作っています。






このハンドソーンウェルト製法は手間のかかる製法なんですが “成長するブーツ” という点では最上級な製法です。









というのは馴染むところが他の製法より多くなるんです。






ワークブーツで 『馴染む』 や 『エイジング』 というとよく目にするのがアッパーの色やシワの入り方ですよね。





例えばこんな感じです。

足の屈曲位置にシワが入り、つま先などにはキズが付きます。

革の種類にもよりますがこの画像ぐらいシワが入ると硬い底周りも曲がるようになりブーツと足との一体感を得られます。





シャフトはこのようになります。

シャフトにもシワが入りブーツの上にパンツが被るように履くとパンツの生地でブーツの表面がこすれてツヤが出たりします。

エイジングですね。






このアッパーで分かるほかに履き心地に関係する部分があるんです。





それはこれです。

中底用のヌメ革です。


中底とは足が直接乗る部分のことです。


トンリョウで製作しているブーツは中敷きを踵部分だけに敷き、その他は中敷きを敷かずにこのヌメ革に足が乗るように作っています。






その理由は



・ 足がかいた汗を中底が吸収するため

・ 履いていくうちに足の形に中底が沈み足の底面と合った形になるので足の収まりが良くなるため


です。

中敷きを全面に敷かない理由なので製法とこの革を使う利点という意味では他にもいくつかあります。







この中底用のヌメ革はこのぐらいの厚みがあります。

場所によって厚みが違いますが使える厚みは体重の軽い女性用に作る場合でも5.5mmは必要ですね。


通常だと6mm以上の場所を使い、すくい縫いをかけて作っています。




6mm以上の厚みがある革を使用しているので汗を吸うんですがその吸った汗を逃がしてあげる為に一日履いたら2~3日、汗を多くかく方は状態を見ながら履いていただくと長持ちします。













鞣しているタンナーさんは。

雑誌などでも見かける栃木レザーさんの革です。





この厚みのある革の上に足が乗り体重や歩行時のクセで徐々にオーナーさんの足の形になっていくんです。









グッドイヤーウェルト製法でもヌメ革の中底のブーツがありますがグッドイヤーウェルト製法の場合は中底の厚みが3mmから厚くても4mmでしょう。




グッドイヤーウェルト製法の場合は中底の下にコルクボードを入れてあるので中底の革とコルクボードが足の形に沈むような感じですかね。





対してトンリョウのブーツはコルクボードを入れますができるだけ薄くしています。


それは中底が足の形になっていくのでコルクボードに頼らなくて良いためです。




履いて1~3年経つとハンドソーンウェルトと他の製法の違いが分かるようになると思います。


ただ、同じブーツで違う製法って履く機会はそうそう無いもんですけどね。



私は今それを実験中です。




違いが出てきたらこのブログでも紹介しますね。








私のブーツ達は現在このようになってます。

まだまだこれからですね。

いつまでもこのブーツ達が似合うようにいないと







































トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 21,000(税込¥23,100) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代     ¥108,000(税込¥118,800)~




 
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