<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

「地球で最後のふたり」「長い散歩」

2012年01月11日 |  映画
「地球で最後のふたり」はむかーし見てたのに、忘れてて又見てしまった。
ストーリーとしては静かに愛を描いたもので、話すべきものもないんだけど
ここは、浅野忠信のキャラクターを完璧に演じた演技力に脱帽。

とてもむつかしかったと思う。
なにせ元ヤクザ、それなのにタイに来て図書館に勤めてるケンジ。
物静かな男だけど、死後の世界に安らぎがあるだろうと
毎日自殺を試みて失敗。
病的な几帳面で、縦のものは横にしない。
タンスの中から綺麗に仕分けされていて、溢れたものは見逃さない。
自分も愛してないけど、他人も愛してない。

なんだかそんな男です。

それが自分と正反対のタイ人の女性に出会い、
徐々に惹かれていく。
何もなく別れてしまう男女なんだけど。

心に一生残る想い出を二人は作っていく。

カメラは「クリストファー・ドイル」やっぱりいいわあ♪

なにせ、見だしてすぐ「ああ、いっぺん観た」と思い出したのはこのカメラのせい。

浅野忠信が国際的な映画に出た最初の作品。
この作品でベネチア映画祭、コントロコレンテ部門で主演男優賞受賞。


さて次は邦画「長い散歩」
こちらは2006年公開、緒形拳主演。

見たかった映画だけど今になってしまった。

奥田瑛二監督作品。
緒形拳演じる安田松太郎とさっちゃんという女の子の逃亡劇。
母親から愛されないかわいそうな少女さっちゃんを見かねて
連れ出した松太郎だけど、実は松太郎にも
家族への愛を表現できなくて暴力を振るい、
妻の死去に娘と絶縁状態になる、というつらい過去があった。

罪滅ぼしとはいえない、逃亡劇だけど、
何かをせずにいられなかった松太郎の心中を描いた作品。

途中、死に場所を求めて旅していた若者に会う。
若者とのふれあい、そして救えなかった後悔、
そんな感情に揺さぶられながら旅をする松太郎。
ただ、さっちゃんに青空を見せたいために
誘拐という罪を負ってまでも。

緒形拳の演技は、いつもの事ながら惹きつけられて
心がぎゅっと掴まれますね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする