自然な演技ならまかせろ!というおふたり。
「社員食堂」 岸部一徳
始終一徳さんの顔のアップで、インパクトが大である。
昔、GSのギタリストだった、今はしがない中間管理職の男。
社員食堂で、下関の「うに」をみんなにごちそうして、
少しだけ話の中心になる男。
この写真は、昔GSだった自慢話を始めて、すこしにやけたところ。
女子社員の「GS?しらなーい」「ガソリンスタンド?」ていうベタが笑える。
「ショーケンなら知ってる」
「ん?しらない?ショーケンとかジュリーとか」
「レコード5枚出したんだよ」
社員食堂でだけ、存在感が出せる男。
哀愁漂う、ベストワンである。
「放浪癖の妹」 田中裕子、つみきみほ
都会の片隅で真面目に働く姉。
そこにしょっちゅう家出する妹がやってくる。
「あんた何回目なん?」
「心配ばっかりかけて~」
自由奔放な妹だが、お姉ちゃんに甘えてるだけ、
そして姉もいろいろいお説教しながら、かわいくて仕方ない。
見てて幸福になる姉妹だ。
この哀愁編1本でたくさんのお話が入っている。
まったく別々な話が時に、交差しながら進んでいく。
ぜいたくな俳優陣、そして演技者としての力量が問われる演出だ。
演劇好きな人なら、納得の「東京日常劇場」だ。
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