通信簿

新学期に通信簿を持たせたのに

「先生が集めないので持って帰ってきた」

と言う。

じゃ、連絡帳に書かれるまでは閉まっておきなさいと答えておいた。

それから数ヶ月が矢のように過ぎていった。

「そういえばどうした？出したの？通知表」

「あー、先生が出しなさいと言っていたような気がする・・・」

「えー！まだ出していないの？」

それなのに、またコロッと忘れて日数がたっていった。

茶の間に置いてある大型テーブルを拭いていた時、

センターラグの下をめくったら、なんと通知表が・・・。

しわにならないように私が押しにしておいたのだ。

慌てて持たせたのに

「先生がいらないって」と言う。

どういうこと？遅くなったからいらないってか？

ちょっとばかり腹を立てた私。

だが待てよ！もしかしたらもしかするかも・・・

と、

翌朝職場の小学生のママに聞いてみた。

なんと、なんと、

今学期から学期ごとに通知表が新しく出されるのだとか。

そう言われてみると、1学期の終業式に

「通知表の書き方が変わりました」

と言うお手紙は読んだな。

しかし、最後までは読まなかったかも。

父兄の印鑑を押すところもなかったしなー。

良かったわ～、

もう少しで先生に皮肉のこもったお手紙を差し上げるところでしたわ～。

だから困るのよねー、婆の孫育ては。
なにしろ、老眼だし、記憶力悪いし。

この婆にしてこの孫ありで、気が聞かないし。

とらのガールフレンドにも通知表の事を

「とっくに出したよね～？」

と聞いたとき、

「えー？忘れちゃった」

類は友を呼ぶとも言うし～。

しかし、毎学期ごとに通知表が新しくなるなんて紙がもったいないし～。

理由も書いてあっただろうけど、読んでないしぃ～。

我が子の非行を防ぐ20か条

ある日、虎が

「学校から貰ってきた手紙、読むね～」

と言って読み出した。

「我が子の非行を防ぐ20か条だよ。」

１・幼い頃から暖かく接すること。スキンシップや遊び相手になってやる。

「出来てる」

２・子供がほしがるからと言ってホイホイ買い与えない

「当然当然」

３・子供のまちがいや失敗はまず理由を聞くこと。理由を聞かずに叱り飛ばしたり叩いたりしてはいけない。

「ハハハ・・・」チト心当たりあるか～？

４・しつけと教育の責任を学校に任せっぱなしにしない。

「もちろんだよ～」

５・おこづかいが欲しいと言ったらそれが必要なものならいちいち小言　をいわずにちゃんと渡す。

「ニヤニヤしながら言ってるよ、この子は。自分の都合のよい方には取らないの！」

６・子供の約束は必ず守る。

７・食卓の団欒が大切。子供の話題で盛り上がるとなおよい。

８・子どもがどこで何をして遊んでいるか関心を持つ。どういう相手と遊んでいるかも関心を持つ。

以下、どんどん続いていくが、

途中でキッチンに立った婆を追いかけてきて

「ねーね、20番目を読むよ。

　　夫婦仲良く会話をすることだって。

　　婆っていつも爺に文句ばっか言ってるよね」

ナンセンスってなに？

昨日は爺と虎は映画の試写会に行った。

親子試写会に応募したらチケットが当たったの。

『サウス・バウンド』

映画から帰ってくると、

「ナンセンスってどういう意味？」

と聞いてきた。

言葉を覚え始めた頃から、

知らない言葉を聞くと意味を聞いてきた。

映画の中の豊川悦司演じるハチャメチャ親父が発した言葉らしい。

「無意味とか言う意味じゃない？ばかげているとか」

と答えると、

「そっかー。学校って無意味なんだ～」
ちょっとまずいんじゃないかい！