控えめな青年が店に入ってきて、「あの~、スタッフの方かオーナーの
TOSHIさんいませんか・・・」とこれまた控えめに聞くので、私が対応したら
10年くらい前によく店に来てくれていたバンドマンの青年だった。
セッションやライブ、あと現在とは違うバンドだけどレコーディングもしたり
してた。
彼は「覚えているかわかりませんが、以前、お店によく来させていただいて・・・」
なんて言っていたんだけど、よく覚えていたし、名前も憶えていたんだけど、彼は
いたく感激してくれた。
で、「今度CD作りまして・・・」って言って、一枚のCDをくれたんだけど、
まあ自主制作かなみたいに思って「ありがとう、そうだ、今度ポスターでも
フライヤーでも貼ってあげるから持ってきなよ」って言ったら、「はい、よろしく
お願いいたします」なんて言っていた。
バンド名とかメンバーの顔になんか見覚えがあるかも・・・と思って、その場にいた
スタッフに〇〇って有名なの?って聞いたら「ヤバイっすよ、超有名っすよ」って
返ってきたんで、え?マジ?って思ったら、確かに雑誌で見た顔がメンバー写真にある。
ま、そのメンバーはベーシストでちょっと前のベースマガジンの表紙になっていて、
巻頭カラーインタビューが載っていて、しっかり読んだ記憶がある。ドラマーも写って
いたかな。
果たしてそのバンド名は・・・
「Alexandros」
そこの現ギターの白井君だった!
よく聞くと、今度、武道館でやるらしいじゃん!
そんな人間に「ポスター持ってきなよ、宣伝してあげるよ」ってギャグ以外の
何物でもない!!(笑)。
彼も彼で普通に「はい、よろしくお願いいたします」なんて言うんだもんな(笑)。
「飲みにでも行きません?」なんて言ってくれて、ビビってるスタッフを連れて、
食事に行きました!
ちなみに彼は相模原市出身です。(了解を得ています)
ちなみに、ここで訂正ですが、私は大野小学校、大野台中学出身です。
先日間違えて言ったかも。ま、どうでもいいな。
本人の了解を得ています。ってか本人のブログから拾いました!
ありがとう!!
もちろん彼らのやっている音楽はすごくいい!売れているのがわかる。
食事をしながら色々話したんだけど、(特に一緒に行ったバンドマンには相当
刺激的だったと思うが)やはり歌と演奏がうまく、良い音を出す、のは当たり前で
それプラス、覚えやすい(難解過ぎない、歌える)歌メロ、斬新で新鮮に聞こえる
アレンジ、それとやはりルックスの良さが必要だろうと言うことを話した。
さすがに彼らはすべて満たしているよね。こんなに凝っているのに、しっかり
歌メロだったり歌詞だったり、リフだったりの”主役”がきちんと見える楽曲は
やはりセンスが良くないとできないよね。
CDとは言え、相当演奏がうまくないとここまできっちり演奏できないよなあ。
ま、自分くらいの歳にはめまぐるしいアレンジだな、とちょっぴり疲れるけどね(笑)。
でも彼は本当に気さくに、しかも控えめに(笑)、「昔お世話になったから」と言って
わざわざ店まで来てくれて、店のバンドマンにアドバイスもいっぱいしてくれて、
それも最後までまったく偉ぶることなく、彼らにも敬語で話してくれて、人間性が
とてもしっかりしているからこその成功と言う部分もあるだろうなと思った。
もちろん彼は昔から芯が強くて非常にハッキリしている人間と言うことは
わかっていたので、やりたいことやそうでないこと、軽蔑した人間とは絶対仕事を
しないなどと言う部分は強く感じる。それと同時にいくら上に立つ人間になったと
しても周りへの尊敬や心配り、お世話になった人への感謝を絶対に忘れないで
人と接していくことが出来る人間だと思った。
やはりどんな仕事でも結構ものを言うのは「あの人は好きなんで仕事を頼みたいな」
って部分が無視できないと言うこと。損得も考えるけど、やはり人間なのでね、嫌いな
人とはやりたくないのが人情だよね。
きっと彼は「信用できるし誠実だから仕事をしよう」って思われていると思うけどね。
いや、俺よりずっと有名人なんだけど(笑)。
それにしてもT☆ROCKSに出ていて、TVに出た、とか、デビューした・・・とかチラホラ
いないこともないけど、武道館クラスは初だな!
いや、当時のバンドではないけどね。まったくノーマークのところから出てきたなあと
思ってびっくりしたなあ。
みんなもどこでどうなるかわからないから「自分が出来る」って思ったら続けることだよ。
話の中にも出てきたんだけどさ、「自分らの音楽は世界一いいって本気で思ってた」って
言ってた。それと、そうは言っても急に出てきたわけでもないし、何年も下積み生活が
あったわけだし簡単にはいかないだろうけど、結局自分を信じるかどうかは大きいよね。
自分は「自分の才能ではデビューは無理だろう」って思ってから、それでもなんとか
この業界にいたいって思って今の居場所を作ったわけで、ここで意外と重要なのは
「自分はプロミュージシャン以外の職業を目指さないと無理だろう」って気づいたこと
じゃないかな。あきらめろって言ってるわけじゃないよ。自分だって30半ばくらいまで
なんとかしがみついていたもん。
ギリギリまでやっていればいいと思うね。誰かの歌に「今の場所が想像していた場所とは
違うかもしれないけど、間違いじゃない・・・」ってのがあった気がするけど、結局そこが
近い場所だったらいいじゃん。180度違う場所だとよほど条件が良くないとイヤだけどさ。
そこはどう考えるかだけどね。たいしてやりたくない仕事だけど素晴らしく条件が良くて
それで生活がハッピーならいいしね。自分ははじめそうしようと思ったんだ。それで音楽は
趣味にした方が気が楽だし。ま、無理だったわけだけど。
さて、「Alexandros」
もっともっと大きくなって、また重要なのは10年、20年、30年・・・・続けて欲しいよね。
今がピークじゃなくて、ずっと後世まで続いて名を残していくバンドになって欲しい。
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