星・宙・標石・之波太(しばた)

星、宇宙、標石、之波太(しばた:柴田)をこよなく愛するサイト。

ハロウィン小惑星

2015-10-23 23:31:31 | 
日本スペースガード協会の会員向けのメーリングリストに次の記事が流れました。
【10月18日, 日, 午前 06:30】
アポロ型小惑星 2015 TB145 の地球接近
アポロ型小惑星 2015 TB145 は、2015年10月10日 12時46分(UTC)に米国、
ハワイ州のパンスターズ1・サーベイの口径1.8m望遠鏡により、20.0等
で発見されました。
この小惑星は、2015年10月31日 17時40分 (UTC) に地球に約49万kmま
で近づきます。直径は、290 m - 650 m と推定される PHA(潜在的に危険な
小惑星)です。
軌道は不確かですが、今後、注目すべき地球接近はありません。
MPEC 2015-T86 : 2015 TB145
http://www.minorplanetcenter.net/mpec/K15/K15T86.html

会員から次のメールが流れました。
【10月18日, 日, 午後 08:50】
ご案内のありました、 アポロ型小惑星 2015 TB145 は、TC25や
TQ21に比べてサイズがひと桁もふた桁も大きく、このようなサイズのものが
近頃になって発見されたことに驚いています。
これが地球最接近の ころには、どのぐらいの明るさ
になるのでしょうか。お教え頂きたいものです。

【10月19日, 月, 午前 08:17】
このサイズのNEOも時々発見されています。たとえばつい最近公表された
2015 TU238もそうです。これも地球MOIDが0.036auですから将来地球に
接近する可能性があります。ただ2015 TB145は実際に地球にかなり接近する
ところが注目ですね。
最接近の10月31日夜、日本ではほぼ一晩中観測可能です。位相角の関係で
明け方には暗くなってしまいますが、22時から25時ころまで10等の明るさで
観測できます。月明かりがじゃまですが、小型の望遠鏡でも星々の間を動いて
いく姿を見ることができそうです。
晴れるといいですね。

【10月19日, 月, 午後 06:33】
2015 TB145 ですが、最接近直前の10月31日 14時30分(UTC), 23時30分(JST)
頃には、10.0等まで明るくなり、日本からも小望遠鏡で観測できます。

【10月23日, 金, 午前 09:34】
NASAから2015 TB145についてのニュースリリースがありました。
タイトルは「NASA、巨大カボチャを発見。ハロウィーン小惑星は電波
天文学者へのごちそう"となっていて笑えます(^_^)。これで日本の
マスコミでも報道されそうですね。
http://neo.jpl.nasa.gov/news/news190.html

【10月23日, 金, 午後 03:17】
情報提供ありがとうございます。
NASA Spots the 'Great Pumpkin': Halloween Asteroid a Treat for Radar Astronomers
ですね。
ほんとにカボチャの形をしていたりして・・
美星スペースガードセンターでは、まだ観測をしていませんが近々、観測
を行うと思います。

【CNNニュース】
小惑星、ハロウィーンに地球に接近 月までの距離と同程度
ハロウィーンの日に小惑星が接近
米航空宇宙局(NASA)は22日までに、ハロウィーンに当たる31日にかけて
小惑星が地球から約48万キロの距離を通過すると発表した。
NASAによると、小惑星「2015 TB145」は米国時間の30日から
31日にかけてオリオン座の上を通過する。
最接近時の地球からの距離約48万キロは、月までの距離よりやや長い程度。
望遠鏡を使えば観測できるという。
「今回の接近は、この天体の物理的特性を観測する絶好の機会になる」と
NASAの専門家は期待する。
TB145の直径は推定約300~600メートル、速度は約時速13万キロ。
これと比較すると、ロシア上空で2013年に爆発した隕石(いんせき)は
直径20メートル足らずだった。
これほど大きい天体の接近が次に観測できるのは、2027年になる見通しだという。
TB145が発見されたのは10月10日だった。

出典:CNNニュース