昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

七堂伽藍

2007-04-24 | 歴史・文化遺産
 永平寺の数ある伽藍の一部を紹介します。


永平寺の山号が境内の入口の大きな石碑に刻まれている。

 禅宗は修行をすることで仏に近付き悟りを開くので、その大部分の禅宗寺院は修業の道場となっており修行中の若い僧が散見される。
 「第一道場」と言うのは、横浜市にある大本山総持寺の道場と区別をするために、第一と呼んだらしい。大本山が二つあるわけだ。
 このことがまた、両寺の争いの火種にもなったと言う。明治以後は和解した。

 石碑には開祖道元禅師の詠んだ歌がある。
  春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて すずしかりけり
 判りやすくていい歌ですね。

 自然と一体になって交わる心の動きが出ている気がする。人と自然との調和を素直に受け入れあっている。 


七堂伽藍と言うのは、禅宗では、この案内図の赤の色のついた堂宇が該当する。
 他の宗派では少し違う部分がある。また、お寺によっては七つが揃っていなくてもそう呼ぶ時もある。

 仏殿は本堂。法堂(はっとう)は講堂、庫院は食堂(じきどう)、東司はトイレ、浴室はお風呂(隣室で湯を沸かし、風呂場に湯を送る。サウナ形式)である。


仏殿である。他のお寺では普通本殿と言っている。花桃かなあ、お寺の灰色の中で、見事に色を添えている。


中雀門(ちゅうじゃくもん)は仏殿にいたる門である。山門の次にくぐる門である。彫り物が凄い。


左:法堂に向う階段。ところで、ここの未来の大僧正たちは、回廊も廊下もすべて走っている。
右:法堂前の縁側から左手の回廊を見る。手前の鉄製の水貯めには菊の紋章がついている。防火用水である。


左:境内で最も高所にある法堂を下から仰ぐ。
右:仏殿から下る回廊。ここに桜が咲いていて、ほっとした雰囲気を醸し出す。


山門に掛る扁額は永平寺の由来が書いてある。

 南閻浮提(なんえんぶだい)は、釈迦・仏の住む須弥山(しゅみせん)の南にあって(南にある閻浮提と言う意味)、人の住む事のできる島の事である。この島でのみ、釈迦の教えを聞く事が出来るという。

 日本の国の越前の国、吉田郡志比の庄、傘松峰と言う山は今日より、名前を吉祥山とする。

 多くの仏、多くの如来さまの大きな功徳(くどく)は、多くの目出度い事の中でも最も良い事であって、これ以上は無い。

 諸仏は共に来たりて、ここの寺に入る。これゆえに、この地は最も目出度いところである。 宝治2年(AD1248年)11月1日  花印
 と書いてあるようだ。 

  要するに、良いお寺ですよと言っている。


閻魔様が居られました。