TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

クマともりとひと

2010年11月06日 | 読書日記
クマともりとひと 森山まり子 著 合同出版
今年は山里にクマが現れるというニュースを見ることが
多かった。この本は今から18年前に兵庫県のある中学校の
生徒たちが理科の先生といっしょに、クマのため、
人のため、全生物のため、クマと森を守ろうと立ち上がった
熊森活動の記録だった。この本を読んだらクマを駆除して
絶滅させてしまうことが何を意味するのかがよく分かった。
自然の森、自然林の奥山を再現させるために人生を賭けて
熊森活動の数々の実践が語られていた。
今日本人が吸っている酸素は日本の森から出るものだけでは
とうてい足りないということ、日本人は東南アジアやブラジルの
熱帯雨林が生み出す酸素で呼吸をしていて、その熱帯雨林を
切り倒す、自然破壊の先頭に立っているのも日本人であると
いうこと、国には世の中に公表していないデータが
いろいろあることなど、日本の未来や地球の未来が
もうすでに消滅の危機にあることを納得せざるを得ないと感じる
事実もたくさん語られていた。自然の森に住むクマなどの
動物たちと共存する本来の自然な姿に
戻すことの大切さを痛感する本だった。

コメント
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