書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 11 2017-09-04 | 書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) こうして「文明としての江戸システム」は、いわゆる「文明開化」で単に滅び去ったのでなく、その後の歴史の展開に連続し、近代国家成立を可能ならしめた遺産でもあったことが、ますます明らかになりつつあるとしている。 数百年にわたって浸透し、江戸時代後半の百五十年に緊密に全国を結合し、高度に洗練された市場経済のシステムは、それまで現実の変化を抑制していた種々の規制を撤廃することによって、短期間の内に資 . . . 本文を読む